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第2章
第43話:暗殺
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1564年10月29日:織田信長視点
菅九郎の策で御上に献納した、山科郷の代官を務める事になった。
詳細な検地を行ったら、山科郷十八カ村で六千五百余石だった。
米作りから麦の二期作に切り替える前なので、石高で知らせた。
御上は山科郷士に禁裏警固を命じられたが、郷士たちが不服を言って来た。
余としては、御上の命に逆らう連中には厳しい罰を与えたかったが、菅九郎の策を聞いたので許してやった。
不服を言う山科郷士などに禁裏警固は任せられないというのは分かるし、禁裏に織田家の忍びを送り込みたいというのも分かる。
菅九郎の策は分かるが、山科郷士の思い上がりは許せない。
よって、山科郷の年貢を七割にした。
逆らうなら皆殺しにして奴隷を移住させる心算だったが、七割を飲んだ。
それにしても、皇室と朝廷の衰微は目覆うものがある。
古には、院を護る北面武士がいたし、内裏の北側を護る滝口武者もいた。
帝の側近くに侍って護る内舎人もいたが、今では山科郷士を頼る有様だ。
その山科郷士も将軍が山科を押領したので内裏の警固しなくなった。
しかたなく京に残っている公家の有志が交代で内裏を護りだした。
だが京に残っていては暮らしていけず、地方に下向した公家がとても多い。
とてもではないが、京に残った公家の有志だけでは護り切れない。
どうにもならなくなった御上は、内裏周辺に住む六町衆の警固に頼っていた。
余としても、このような有様を放っておく気にはなれない。
菅九郎とも連絡を取って、織田家の家臣で心利いた者を地下家の養子に入れる策を考えて、北面武士、滝口武者、内舎人の復古を帝に提案した。
取り入れられるか拒否されるかは帝次第だが、提案だけはした。
「殿、将軍が安宅一舟軒殿を暗殺しました」
菅九郎が付けてくれた甲賀者のくノ一が報告に来た。
本丸奥で休んでいても重要な報告が直ぐに届く。
旗振り通信で伝えられるような日々の報告は後回しになる事もあるが、信用する忍びしか扱えないような重要な報告は直ぐに届く。
「三好修理大夫と三好孫六郎は、将軍がやったと気が付いているのか」
菅九郎が忍衆に調べさせた話では、将軍は甲賀の和田と伊賀の仁木を使って三好家を狙っていたようだ。
それを知っていても、菅九郎は和田と仁木を召し抱えなかった。
いや、将軍と繋がっていた和田と仁木を放置して三好を弱体化させたのだ。
将軍の直臣となった和田と仁木は、武功を稼ごうとして三好を狙い続けた。
狙われている事は三好と安宅に知らせてやっていたから、何度も未然に防いでいたようだが、防ぎきれなかったのだな。
「三好孫六郎は気が付いていますが、三好修理大夫は呆けてしまっています」
哀れな、一時は天下を治めていた三好修理大夫ともあろう者が、頼りにしていた弟たちを全て失い、期待していた独り子に先立たれて呆けてしまうとは……
三好修理大夫と違って、余には数多くの子供がいる……いるが……もし菅九郎亡くしたとしたら……その落胆はいかばかりであろう?
それが謀殺だったとしたら、その怒りはどれほど激しいだろう……
「将軍は菅九郎を狙っているのか?」
「狙っております。
上杉、毛利、後北条、山名、波多野に若殿を殺すように命じております。
それと、石山本願寺も殿と若殿を狙っています。
本願寺は六角の残党である甲賀衆と雑賀を使って殿と若殿を狙っております」
「許さぬ、絶対に許さぬ、菅九郎を狙う者は絶対に許さぬ!
どれほど悪辣非道な手段を使っても構わぬ、殺せ、菅九郎を狙う者を滅ぼせ!」
「どのような悪辣非道な手段を使っても宜しいのですか?」
「構わない、ただ、絶対に菅九郎がやったと思わせるな。
やったのは余だと広めよ、分かったな!」
「御意、ですがお任せください、若殿だけでなく殿がやったとも思わせません。
織田忍軍の名と誇りに懸けて、織田家の名は秘してみせます。
同時に、殿も若殿も必ずお守りしてみせます」
「うむ、任せたぞ」
未だに怒りが収まらないが、だからと言って菅九郎の邪魔はできぬ。
菅九郎は三好に将軍を殺させる気だ。
菅九郎が謀った策なら、恐らく上手くいくだろう。
成功は間違いないが、万が一にも菅九郎の策だと広まってはならぬ。
後世に悪名が残るのは、菅九郎ではなく、余でなければならぬ!
1564年11月1日:織田忍び・葛城甚五郎視点
殿から、三好に謀略を仕掛けて将軍を殺させるように命じられた。
信頼されているからではなく、全くの偶然から命じられた。
若殿に召し抱えて頂いた最古参の甲賀衆の中で、殿の警備を命じられていたのが葛城家だから、殿の側にいた我らが命じられただけだ。
他の甲賀衆が殿付きだったら、そいつらに命じられていただろう。
とはいえ、偶然命じられたからとはいえ、役目は疎かにできない。
いや、事が事だけに、若殿はもちろん同じ甲賀衆にも話せない重大な役目だ。
重大ではあるが、単に噂を広めるだけなら難しくない。
問題は殿や若殿が仕掛けた謀略だと悟らせない事だが、これが難しい。
幸か不幸か、飛鳥井家のつながりを通じて、朽木家から十河家、十河家から三好家に、将軍が安宅一舟軒殿を狙っていると伝えてあった。
だから織田家が仕掛けたと思われる可能性は少ないが、皆無ではない。
だから、安宅一舟軒殿を殺させたのが将軍というのは既に伝わっている。
三好孫次郎殿が死んだのが将軍の謀略だったと思わせるのも難しくない。
難しいのは噂の広まりと織田家のかかわりを消す事だが……
「甚五郎様、もう既に三好孫次郎殿の死が将軍の謀殺だったと広まっています」
配下の下忍中忍が集めてくる情報が、悉くこちらに都合の良い物だった。
我らが何も仕掛けなくても、安宅一舟軒殿だけでなく三好孫次郎殿も将軍が殺したのだと、京の街中に広まっていた。
勝手に広まったら織田家の謀略だと尾鰭がつく可能性があった。
織田家を陥れるために石山本願寺が流した可能性もあった。
なのに織田家の関りが一切言われていなかった。
これが偶然なのか謀略なのか調べる必要があった。
どこから広まったのか調べたが、最初はなかなか分からなかった。
殿が親心で命じられる前に、若殿が事を起こされたのかとも思った。
若殿ならば、殿よりも先に行われる可能性がある、そう思った。
だとしたら、若殿の痕跡を消さなければならない。
まあ、若殿が仕掛けられたのなら、万が一の手抜かりもない。
そうは思ったが、更に慎重に噂の出どころと広まりを調べた。
我々とは別の役目で暗躍している、京の甲賀者や伊賀者にもそれとなく聞いた。
「甚五郎様、内裏に入り込んでいる忍の話では、山科郷を押領された御上が将軍を憎んでいるとの事でございます」
「迂闊な事を言うな、それでは御上が噂を広めているように聞こえるぞ」
「しかし噂を流している者に公家や地下家が多いのは確かです」
まずい、不味すぎる、御上の近くには若殿の忍が数多くいる。
御上が将軍を憎んで噂を広めていたとしても、手練れの忍ならそこに若殿の忍びがいる事を探り出す。
若殿が仕掛けられた罠なら、このような手抜かりはないはずだが……
我らがその噂を否定するように動いたら、猶更若殿が疑われる。
若殿の策なら逆に邪魔してしまう……ここは黙って動かない方が好いのか?
「今は動くな、一旦手を引く、若殿に使者を送ってご指示を仰ぐ」
菅九郎の策で御上に献納した、山科郷の代官を務める事になった。
詳細な検地を行ったら、山科郷十八カ村で六千五百余石だった。
米作りから麦の二期作に切り替える前なので、石高で知らせた。
御上は山科郷士に禁裏警固を命じられたが、郷士たちが不服を言って来た。
余としては、御上の命に逆らう連中には厳しい罰を与えたかったが、菅九郎の策を聞いたので許してやった。
不服を言う山科郷士などに禁裏警固は任せられないというのは分かるし、禁裏に織田家の忍びを送り込みたいというのも分かる。
菅九郎の策は分かるが、山科郷士の思い上がりは許せない。
よって、山科郷の年貢を七割にした。
逆らうなら皆殺しにして奴隷を移住させる心算だったが、七割を飲んだ。
それにしても、皇室と朝廷の衰微は目覆うものがある。
古には、院を護る北面武士がいたし、内裏の北側を護る滝口武者もいた。
帝の側近くに侍って護る内舎人もいたが、今では山科郷士を頼る有様だ。
その山科郷士も将軍が山科を押領したので内裏の警固しなくなった。
しかたなく京に残っている公家の有志が交代で内裏を護りだした。
だが京に残っていては暮らしていけず、地方に下向した公家がとても多い。
とてもではないが、京に残った公家の有志だけでは護り切れない。
どうにもならなくなった御上は、内裏周辺に住む六町衆の警固に頼っていた。
余としても、このような有様を放っておく気にはなれない。
菅九郎とも連絡を取って、織田家の家臣で心利いた者を地下家の養子に入れる策を考えて、北面武士、滝口武者、内舎人の復古を帝に提案した。
取り入れられるか拒否されるかは帝次第だが、提案だけはした。
「殿、将軍が安宅一舟軒殿を暗殺しました」
菅九郎が付けてくれた甲賀者のくノ一が報告に来た。
本丸奥で休んでいても重要な報告が直ぐに届く。
旗振り通信で伝えられるような日々の報告は後回しになる事もあるが、信用する忍びしか扱えないような重要な報告は直ぐに届く。
「三好修理大夫と三好孫六郎は、将軍がやったと気が付いているのか」
菅九郎が忍衆に調べさせた話では、将軍は甲賀の和田と伊賀の仁木を使って三好家を狙っていたようだ。
それを知っていても、菅九郎は和田と仁木を召し抱えなかった。
いや、将軍と繋がっていた和田と仁木を放置して三好を弱体化させたのだ。
将軍の直臣となった和田と仁木は、武功を稼ごうとして三好を狙い続けた。
狙われている事は三好と安宅に知らせてやっていたから、何度も未然に防いでいたようだが、防ぎきれなかったのだな。
「三好孫六郎は気が付いていますが、三好修理大夫は呆けてしまっています」
哀れな、一時は天下を治めていた三好修理大夫ともあろう者が、頼りにしていた弟たちを全て失い、期待していた独り子に先立たれて呆けてしまうとは……
三好修理大夫と違って、余には数多くの子供がいる……いるが……もし菅九郎亡くしたとしたら……その落胆はいかばかりであろう?
それが謀殺だったとしたら、その怒りはどれほど激しいだろう……
「将軍は菅九郎を狙っているのか?」
「狙っております。
上杉、毛利、後北条、山名、波多野に若殿を殺すように命じております。
それと、石山本願寺も殿と若殿を狙っています。
本願寺は六角の残党である甲賀衆と雑賀を使って殿と若殿を狙っております」
「許さぬ、絶対に許さぬ、菅九郎を狙う者は絶対に許さぬ!
どれほど悪辣非道な手段を使っても構わぬ、殺せ、菅九郎を狙う者を滅ぼせ!」
「どのような悪辣非道な手段を使っても宜しいのですか?」
「構わない、ただ、絶対に菅九郎がやったと思わせるな。
やったのは余だと広めよ、分かったな!」
「御意、ですがお任せください、若殿だけでなく殿がやったとも思わせません。
織田忍軍の名と誇りに懸けて、織田家の名は秘してみせます。
同時に、殿も若殿も必ずお守りしてみせます」
「うむ、任せたぞ」
未だに怒りが収まらないが、だからと言って菅九郎の邪魔はできぬ。
菅九郎は三好に将軍を殺させる気だ。
菅九郎が謀った策なら、恐らく上手くいくだろう。
成功は間違いないが、万が一にも菅九郎の策だと広まってはならぬ。
後世に悪名が残るのは、菅九郎ではなく、余でなければならぬ!
1564年11月1日:織田忍び・葛城甚五郎視点
殿から、三好に謀略を仕掛けて将軍を殺させるように命じられた。
信頼されているからではなく、全くの偶然から命じられた。
若殿に召し抱えて頂いた最古参の甲賀衆の中で、殿の警備を命じられていたのが葛城家だから、殿の側にいた我らが命じられただけだ。
他の甲賀衆が殿付きだったら、そいつらに命じられていただろう。
とはいえ、偶然命じられたからとはいえ、役目は疎かにできない。
いや、事が事だけに、若殿はもちろん同じ甲賀衆にも話せない重大な役目だ。
重大ではあるが、単に噂を広めるだけなら難しくない。
問題は殿や若殿が仕掛けた謀略だと悟らせない事だが、これが難しい。
幸か不幸か、飛鳥井家のつながりを通じて、朽木家から十河家、十河家から三好家に、将軍が安宅一舟軒殿を狙っていると伝えてあった。
だから織田家が仕掛けたと思われる可能性は少ないが、皆無ではない。
だから、安宅一舟軒殿を殺させたのが将軍というのは既に伝わっている。
三好孫次郎殿が死んだのが将軍の謀略だったと思わせるのも難しくない。
難しいのは噂の広まりと織田家のかかわりを消す事だが……
「甚五郎様、もう既に三好孫次郎殿の死が将軍の謀殺だったと広まっています」
配下の下忍中忍が集めてくる情報が、悉くこちらに都合の良い物だった。
我らが何も仕掛けなくても、安宅一舟軒殿だけでなく三好孫次郎殿も将軍が殺したのだと、京の街中に広まっていた。
勝手に広まったら織田家の謀略だと尾鰭がつく可能性があった。
織田家を陥れるために石山本願寺が流した可能性もあった。
なのに織田家の関りが一切言われていなかった。
これが偶然なのか謀略なのか調べる必要があった。
どこから広まったのか調べたが、最初はなかなか分からなかった。
殿が親心で命じられる前に、若殿が事を起こされたのかとも思った。
若殿ならば、殿よりも先に行われる可能性がある、そう思った。
だとしたら、若殿の痕跡を消さなければならない。
まあ、若殿が仕掛けられたのなら、万が一の手抜かりもない。
そうは思ったが、更に慎重に噂の出どころと広まりを調べた。
我々とは別の役目で暗躍している、京の甲賀者や伊賀者にもそれとなく聞いた。
「甚五郎様、内裏に入り込んでいる忍の話では、山科郷を押領された御上が将軍を憎んでいるとの事でございます」
「迂闊な事を言うな、それでは御上が噂を広めているように聞こえるぞ」
「しかし噂を流している者に公家や地下家が多いのは確かです」
まずい、不味すぎる、御上の近くには若殿の忍が数多くいる。
御上が将軍を憎んで噂を広めていたとしても、手練れの忍ならそこに若殿の忍びがいる事を探り出す。
若殿が仕掛けられた罠なら、このような手抜かりはないはずだが……
我らがその噂を否定するように動いたら、猶更若殿が疑われる。
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