偽り共存

まだ外は明るい午後、吹き込む風に白いレースカーテンがひらひらと揺れている。互いに一糸纏わず、遮光カーテンもガラス戸も閉めず、網戸のまま開け放たれた部屋。声を出せば右隣や駐車場にいるかもしれない他人に聞こえてしまうことを全く厭いとわない二人がいる。
けれどそれは、いつものこと。周りのことなど気にせずただ二人、欲望にはこのままずっと従順でありたい。
「愛しい者に触れ得れる者 己以外に他ならず 勝手触り得る輩なら 息の根止めてしまうが いとよろし」
現実と云うリアルの中、他人へ向けての言葉は偽りばかり。夫婦二人が選ぶ道は生涯ずっと同じ……。
(作中より一部抜粋)
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