トラウマを抱えたDKがトイレに入れない話

こじらせた処女

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第七章

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「おい篠田、」
「び、くりした…何だよ」
6時45分、いつものように練習を終えて時田の家に行く途中だった。
「今日も帰るのかよ」
「ああ」
「もう、体はいいんだよな」
「ああ」
「なら、大会近いし、ちょっとだけで良いから練習付き合ってくれねえか」
「悪い。今日は用事があるから」
「…例の奴のところか?」
「違う」
「じゃあ何だよ用事って」
「なんでも良いだろ。ちゃんと朝練にも全体練習にも出てる」
「よくない!」
 大会前だから残る人間も多いけれど、帰っても問題ないはずだ。
「何がだよ。練習時間が長ければ上手くなるってもんじゃあるまいし」
「下手になってるから言っている」
「…は?俺が手ェ抜いてるって言いたいのかよ」
「ああそうだよ。腑抜けた顔で練習しやがって。特に終わり30分は酷い。何度も何度も時計チラチラ見て。監督にも言われたろ」
イライラする。まるで自分が正しいかのように。
「おまえ、最近また変だぞ」
「うるせえな!!お前には関係ないだろ!!」
俺が、まるでおかしいかのように。
「あ…」
体育館のボールの音がピタリと止む。怯えたような視線、懐疑的な視線。
「…俺帰るから」
「っおいっ!!」
その空気に耐えられなくなって、早足でそこを出る。
「おいっ、しのだ!」
「ほっとけよ三宅。大会も近いのに、一人にばっか構ってられねえだろ」
誰かが三宅を諭す声。少し時間が経った後、バッシュの擦れる音が大きくなる。
 三宅は追ってこなかった。
ジクリと何かが腐る感触。でも、それが何なのか、わからない。

「篠田、遅かったな。上がって」
 俺が時田の家に通いつめてから一週間。まだまだ彼は痩せ細ったままだが、あの日よりはマシになった。髪も、髭も整えられて、このまま外出できるぐらいに。
「しのだ、おれおしっこしたい」
 日に日に少しずつ、彼の要求は甘く、蜜を含んでいく。
「じゃあ行くか」
 行くと言っても、外のトイレではない。誰も寄り付かないといってもあの公園は近所。会社帰りや学校帰りが通りかかるこの時間帯に、そんなリスクはおかせないのだ。
「今日は随分と我慢してたんだな」
「ん…待ってた」
顔を赤らめ目を逸らしながら、太腿をさする姿。
「家のトイレなら一人で出来るくせに」
「…だめ?」
「良いけど」
「ちゅーもして?」
「はいはい」

「んっっふ、んんんんんんぅっ、ぷはっ、まだおしっこ、続いてる、んむっ」
 じょろじょろと出されるおしっこ。いつもより長い。
 おしっこが出ている間はずっとキスを続ける、時田はあいつの行為をそのままねだってきた。性器はこっちが支える、とか、体を支えるときは下腹あたりを押しながら、とか。最初は焦点を向けられなくて便器周りを汚してしまったが、一週間もすれば慣れるものだ。これをして何の意味があるのかは分からない。でも、本人は満足そうにしているから、別にいい。
 それよりも、だ。
「しのだの、固くなってる。ふふ、せんせーと一緒」
 あいつと同類にされるのは吐き気がするほど嫌だが、俺の目的はここからだ。
「じゃあ今日も、いいか?」
「うん。早く、挿れて。しのだの、欲しい」

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