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第七章
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「っ、いいのか…?」
「ここで、やめるほうが、だめぇ…ごうもんじゃん、」
「ナカ、汚れるぞ?」
「いいよぉ、いまさら、せんせいに、はじめてとられてるもん、」
「本当に良いのか?」
「おんなのこじゃないしぃ、だい、じょぶ、だからぁ、はやく、はやぐ、」
「っ、挿れるぞ」
「あ゛あ゛あ゛っ」
ずずず…
さっきよりも太くて固いモノが、穴の全部を埋め尽くす。
「っはぁ、もっと゛、ナカ、いっぱいにっんっひぃっ」
目の奥がチカチカして、熱い。尻の穴の熱が全身をめぐる。
ゴリっ、
「ぁっああんっ、あ゛っ、イ゛ぐっ、イ゛っちゃう゛~っ」
びゅうううううっ、と勢いよく飛び出した精液は、篠田のTシャツにかかる。それでも篠田は気づかない。
「っが、ぁ゛、ああ゛っ」
いつもより、激しい。キモチイイ部分に何回も、何回も、当たる。
(あれ、なんで…)
後ろに頭を打ち付けないように、篠田の首に腕を絡める。それでも彼の体幹は崩れない。
セックスするときの彼の顔を見たのは今日が初めてかも知れない。
(なんで…)
その顔を見ると悲しくなる。彼が今にも泣きそうな顔でいるから。
「かなし…っひぎぃっ、」
悲しいの?その問は再び襲いかかる快感に邪魔され、彼の真意を聞き出すことは、叶わなかった。
「っはぁっ、っはぁっ」
「わりい…ナカ、掻き出すから」
「いいよ。家でする」
「腹下すぞ。後ろ向け」
「いいって、は、はずかしい…」
「今更何言ってんだよ」
「んひっ、」
「ちゃんと首に手、回しとけよ」
身なりを整えた篠田に対し、下半身が未だに真っ裸の俺。
どろぉ…と、出てくる精液は、便器の中にペシャリと落ちる。
「ふ、んぁっ~~~~っぃ゛!」
キモチイイところをカリ、カリ、となぞられ、びくびく腰が跳ねて、ちんこもまた勃って。
「よし、大方とれた。何おっ勃ててんだよ」
「うるさい…」
「しょうがねえなぁ」
「ヒィっ、んう、」
篠田の指の輪っか。ぐち、ぐち、と何度かいやらしい音を立てれば、あっけなくイった。
「帰るぞ、立てるか?」
「うん…」
息苦しさは、なかった。もし明日一人でここにきたら、今日みたいに用を足せるだろうか。分からない。でも分かる。もうこの空間だけでは、先生のことを思い出せない日が来ることだけは。
チリっと胸が痛む。これは一体、なんなのだろうか。
「うわっ、もう夕方じゃん」
近づいた太陽に思わず顔を顰める。
「あれ、海もオレンジだ」
「当たり前だろ?空の色を移してるんだから」
「あ、そっか」
「境目、分かんなくなっちまうな」
いや、わかるでしょ。海は光でチラチラ反射しているのだから。そう言おうとしたけど、言うのをやめた。
また、泣きそうな顔をしていたから。
「しのだ!」
その顔を見ているとやけに胸がざわざわしてしまい、両手で頬を挟む。
「っわ、急に何だよ」
(よかった、戻った)
「ううん、帰ろ」
「ああ」
どうしたの?とは聞けなかった。いや、聞けなかった。その顔の原因を知ってしまったら、何か大切なものを失ってしまいそうだと思ったから。
「ここで、やめるほうが、だめぇ…ごうもんじゃん、」
「ナカ、汚れるぞ?」
「いいよぉ、いまさら、せんせいに、はじめてとられてるもん、」
「本当に良いのか?」
「おんなのこじゃないしぃ、だい、じょぶ、だからぁ、はやく、はやぐ、」
「っ、挿れるぞ」
「あ゛あ゛あ゛っ」
ずずず…
さっきよりも太くて固いモノが、穴の全部を埋め尽くす。
「っはぁ、もっと゛、ナカ、いっぱいにっんっひぃっ」
目の奥がチカチカして、熱い。尻の穴の熱が全身をめぐる。
ゴリっ、
「ぁっああんっ、あ゛っ、イ゛ぐっ、イ゛っちゃう゛~っ」
びゅうううううっ、と勢いよく飛び出した精液は、篠田のTシャツにかかる。それでも篠田は気づかない。
「っが、ぁ゛、ああ゛っ」
いつもより、激しい。キモチイイ部分に何回も、何回も、当たる。
(あれ、なんで…)
後ろに頭を打ち付けないように、篠田の首に腕を絡める。それでも彼の体幹は崩れない。
セックスするときの彼の顔を見たのは今日が初めてかも知れない。
(なんで…)
その顔を見ると悲しくなる。彼が今にも泣きそうな顔でいるから。
「かなし…っひぎぃっ、」
悲しいの?その問は再び襲いかかる快感に邪魔され、彼の真意を聞き出すことは、叶わなかった。
「っはぁっ、っはぁっ」
「わりい…ナカ、掻き出すから」
「いいよ。家でする」
「腹下すぞ。後ろ向け」
「いいって、は、はずかしい…」
「今更何言ってんだよ」
「んひっ、」
「ちゃんと首に手、回しとけよ」
身なりを整えた篠田に対し、下半身が未だに真っ裸の俺。
どろぉ…と、出てくる精液は、便器の中にペシャリと落ちる。
「ふ、んぁっ~~~~っぃ゛!」
キモチイイところをカリ、カリ、となぞられ、びくびく腰が跳ねて、ちんこもまた勃って。
「よし、大方とれた。何おっ勃ててんだよ」
「うるさい…」
「しょうがねえなぁ」
「ヒィっ、んう、」
篠田の指の輪っか。ぐち、ぐち、と何度かいやらしい音を立てれば、あっけなくイった。
「帰るぞ、立てるか?」
「うん…」
息苦しさは、なかった。もし明日一人でここにきたら、今日みたいに用を足せるだろうか。分からない。でも分かる。もうこの空間だけでは、先生のことを思い出せない日が来ることだけは。
チリっと胸が痛む。これは一体、なんなのだろうか。
「うわっ、もう夕方じゃん」
近づいた太陽に思わず顔を顰める。
「あれ、海もオレンジだ」
「当たり前だろ?空の色を移してるんだから」
「あ、そっか」
「境目、分かんなくなっちまうな」
いや、わかるでしょ。海は光でチラチラ反射しているのだから。そう言おうとしたけど、言うのをやめた。
また、泣きそうな顔をしていたから。
「しのだ!」
その顔を見ているとやけに胸がざわざわしてしまい、両手で頬を挟む。
「っわ、急に何だよ」
(よかった、戻った)
「ううん、帰ろ」
「ああ」
どうしたの?とは聞けなかった。いや、聞けなかった。その顔の原因を知ってしまったら、何か大切なものを失ってしまいそうだと思ったから。
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