逆説の本能寺『変は信長の自作自演であった』魔王信長と救世主イエス、その運命の類似と戦国乱世終結の謎

枢木卿弼

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第三章『信長とイエスーーその運命の類似』

9『この自由も平等も無い時代の片隅に……』

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現代では自由・平等が当たり前なのでピンとこないかもしれませんが、身分や出自での差別が当たり前だった時代においてーー

信長とイエスは、その時代のしがらみや旧習を打破し、有能な仲間たちを見いだしていったのでした。


またそれは、見いだされた者にーー

喜びを与え、その者たちの“生き甲斐”を見いだすことにもなりました。


例えば、農民秀吉が信長の配下になって、あるいはなんの実績もない高齢な光秀が信長の配下になってーー大活躍したのは、


『誰もひろってくれなかったこんなこんな出自身分の自分を、見いだし登用してくれた。その気持ちに絶対応えたい!』



と、そう秀吉・光秀二人の活躍はーー

見いだしてくれた信長への喜びや感謝の気持ちが、その活躍の原動力になったことも大きかったといえる。


イエスの弟子たちーー使徒たちにもそれは言える。

布教活動に全く関係なさそうな、漁師のぺトロを弟子にしたり、

支配者ローマの手先と皆から嫌われいたマタイを弟子にしたりと、出自身分関係なく仲間にしている。

だからこそ、そのイエスへの喜びや感謝を胸に漁師ぺトロはーー

イエス死後、必死で布教活動を頑張り、ついにはキリスト教初代教皇にまでなるのでした。


――イエスや信長が生きてきた各時代、そう――
『この自由も平等も無い時代の、片隅に……』


――舞い降りた天使――


二人に見いだされた家臣や使徒たちにとっては間違いなく、二人は彼らを導く存在なのでした。




ーーここまでみてくると、

かなり信長とイエスが似ていると感じている方も、出てきているのではと思います。




しかし読書諸兄はこう思う!

「生い立ちや仲間の抜擢が似ているからって、

信長とイエスはやったことが全然違う。

かたや戦争、かたや布教とーー

やってることは正反対!」とーー








●只今の信長・イエスの“類似率”はーー


……55%。
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