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#38、 お財布事情
しおりを挟む薬湯を飲み干した後、メローナがお茶と軽食を用意してくれた。
体は辛くはないが、少しふわふわと地に足がつかない感じがする。
寝すぎたせいなのかと思う。
奈々江には魔力が戻ってきているかどうかの実感は、正直よくわからない。
(切れる前にはなにか前兆があったのかな……。
魔法を使うことに気を取られていて気がつかなかったのかも)
お茶を済ませたころ、ルピナスが来客の打診を知らせに来た。
「イルマラ皇女殿下がお見舞いにお見えになりたいとのことです」
「え、イルマラさん……」
そういえば、イルマラの誘いを断ったままになっている。
魔力切れのことを聞いて、わざわざ見舞いに来てくれるという。
「お迎えしないわけにいかないよね」
「しかし、ナナエ様はまだ本調子ではございませんし、無理をなさらずとも」
「体はなんともないんだし、大丈夫」
メローナが心配をしてくれたが、奈々江はイルマラの見舞いを受け入れることにした。
使者が戻ってそれほど時間もかからずに、イルマラが屋敷へやってきた。
奈々江も寝間着からドレスに着替えて応接室で出迎える。
メローナが、さっとナナエの肩にケープをかけた。
「大丈夫よ。ちっとも寒くないの」
「ブルームーンラビットのケープです。これは外さないようにお願いいたします」
「……?」
従者たちをつれたイルマラがプラチナのたっぷりした髪を揺らしゆったりと挨拶した。
「ナナエさん、大変でしたわね。
心配で心配で、今日は駆けつけてしまいましたわ」
「イルマラさん、ご心配ありがとう存じます。
先日はお約束を守れなくて申し訳ありませんでした」
「いいのよ。だって、あなたには特殊な魔力があるとわかったのですもの。
特殊な魔力の持ち主は国の宝よ。これはお見舞いですわ」
イルマラが従者に持たせた箱を開けさせた。
中には、ブランシュがくれたのと同じような吊り下げ型のサンキャッチャーのようなアイテムが入っていた。
「ナナエさんの属性は風だとお聞きしたので、今手に入るアイテムで一番いいものを商人に持ってこさせましたの。回復に役立ててくださいな」
「……あ、ありがとう存じます……」
どういう効能があるのかよくわからないが、とりあえず受け取る。
後で値段も確認したほうがよさそうだ。
この世界にお返しの文化があるなら、相応のお返しを用意しなければならない。
クレアの負担にならなければいいのだが。
「それではナナエさんの負担にならないうちに帰りますわ。どうかご自愛なさってね」
「え……、あの、折角いらしてくださったのに、もうお帰りに?」
「今日は顔を見に来ただけですわ。
だって、あなたは兄弟会の一員ですし、わたくしたちはもうこの城に二人しかいない姉妹なのですから」
「イルマラさん……」
イルマラがにこっと笑う。
なんと愛くるしい笑みだろう。
これが模範的お姫様なのだと改めて奈々江は思った。
「なにか困ったことや心配事があったら、わたくしになんでも相談なさってね。
姉妹同士、力になれることがあると思いますわ」
「ありがとう存じます、イルマラさん」
イルマラは言葉通りにすぐ帰っていった。
(皇太子妃候補のことを持ち出されると思ったのに、なにもいわなかった……。
本当に、ただ心配で来てくれたんだ)
奈々江には女兄弟やそれに近しい人はいなかった。
友達に姉がいるのを見て、なんとなくうらやましいと思ったことがある。
おさがりの服や、共有で使っているというヘアゴムや鞄。
姉からの影響で好きになった音楽グループや、ちょっと進んだ話題や情報。
友達同士のそれにも似ているが、奈々江の場合、従兄弟が複雑だっただけに、姉妹というものがいたら味方になってくれたのではないかと思ったことが一度ならずあった。
(イルマラといい姉妹の関係が築けるかも……)
奈々江の心は温まった。
メローナが奈々江の肩からケープを外した。
「ありがとう、メローナ。
少し構えていたけれど、イルマラさんがあんなふうに気遣ってくださるとは思わなかったわ。
イルマラさんとはこれからうまくやっていけそうな気がする。
ねえ、メローナ、そう思わない?」
「そうでございますか……。とりあえずお部屋に戻ってお休みになってください」
メローナの歯切れが悪い。
どうしたのだろう。
部屋に戻ってしばらくすると、手紙を届けに行ったラリッサが戻ってきた。
「え……、イルマラ殿下をお通ししたのですか?」
ラリッサが素早くメローナに目配せしたのがわかった。
なにかまずいことでもあったのだろうか。
「え、どうしたの……?」
メローナがためらいがちに口を開いた。
「ナナエ姫様が素直にイルマラ殿下のお見舞いを喜んでいらしたので、いいにくいのですが……。
先日もお話ししましたが、魔力切れというのはとても無防備な状態なのです。
普通は親しい者同士であってもお見舞いは魔力が完全に回復してから参るものです。
なぜなら、五大要素において阻害関係になってしまう場合、意図せず相手を威圧したり、場合によっては傷つけてしまうことがあるからです」
(それで、寒くもないのにブルームーンラビットのケープを……)
ラリッサがにわかに眉をひそめた。
「先日お見掛けする限り、イルマラ殿下は火の属性だと思います。
阻害関係ではありませんが、ナナエ姫様にとっては力を与えるほうの助長関係になります。
いくら皇女同士とはいえ、魔力の切れたナナエ姫様から魔力を引き出させて奪ってしまう可能性があった以上、今回のお見舞いは、ナナエ姫様にとってふさわしかったとはいえません。
絶対とはいい切れませんが、なにか意図があったように感じてしまいますね……」
「……でも、わたし、もう大丈夫よ。
一晩よく眠ったから、魔力は回復しているはずだし、少し寝すぎてぼうっとしているくらいだもの」
またもラリッサとメローナが顔を見合わせた。
「ナナエ姫様、今日もメローナと話していたのですが、ナナエ姫様は魔力感度が人よりも低いのではないかと思われます」
「魔力感度?」
「はい。以前、エベレスト様の授業を受けた際、ナナエ姫様はシーラント波を感じることが苦手のようでございました。
ナナエ姫様は、わたくしの魔力とメローナの魔力の違いをなんとなくお感じになられますか?」
「え……」
奈々江が二人の侍女を見比べる。
「魔力って、その、見てわかるものなの? あの砂で確かめて初めて分かるものじゃないの?」
「やはり……。
ナナエ姫様の特殊な魔力は、魔法陣をお作りになることには極めて優位に働きますが、その分その他のあらゆる働きに対しては、人よりも低いというより、極めて劣っている状態かもしれません」
「えと、つまり……」
「魔力切れを起こしたときも、わたくしが見ていた限り、ナナエ姫様は突然魔力が切れたようにお見受けしました。
メローナに聞いても、同様の意見でした。
普通は、魔力が少なくなってくると、それを自分で感じるものなのです。
魔力は自分を守る盾のようなものでもありますから、一定の量より目減りすると防衛本能が働くのです。
それがシーラント波の働きです。
ナナエ姫様は、魔力切れになる前、なにか変化をお感じになられましたか?
あるいは、わたくしには今もナナエ姫様の魔力は以前の半分ほどにしかお見受けできないのですが、ナナエ姫様は依然と変わりなく感じておられるのでしょうか?」
「た、確かに、魔力切れの前兆はなかったように思ったわ。
……でも、今は一晩眠ったし、魔力は百パーセント戻ってきてると思うんだけど……」
今度はメローナが首をふった。
「やはり、ナナエ姫様は魔力感度が低すぎます。
これは自覚しておかなければ大変危険なことです。
魔力量や回復力の違いにもよりますが、普通はすっかり切れてしまった魔力が一晩で戻ることはございません」
「え、だって……」
いいかけて奈々江は思考が先に立って口を閉ざした。
(あれ、ゲームって寝て起きればHPもMPも回復するんじゃないの?
だってたいていのゲームってそういう設定が多いのに。……ここでは、そうじゃないってこと?)
ラリッサが心配そうに口を開いた。
「ナナエ姫様、ご自覚なさってください。
これからは間違っても昨日のような魔法の使い方をなさってはいけません。
このことはクレア様にご相談して、なにかサポートアイテムを身につけた方がいいと思います」
「サポートアイテム……」
ブランシュやイルマラが持ってきてくれたような魔法アイテムのことだろうか。
「でも、お母様には資産がないのよ……」
「そうでしたね……。
ではブランシュ殿下にご相談して、設えていただきましょう。
魔力切れを起こさないための制御魔法と、全般的な防御魔法、このふたつのアイテムは必須かと思います。
防御に関してブルームーンラビットのケープだけでは心配ですわ」
「あ……、でもそれなら、制御魔法と防御魔法の魔法陣をわたしが作るっていう手もあるよね?」
「それも可能ですが、わたくしがブランシュ殿下ならナナエ姫様の魔力をそのように消耗させたりは致しません。
ナナエ姫様は魔力量が豊富とはいえませんし、魔力には得手不得手というのがあるのです。
ナナエ姫様はその最たるものだとお考え下さい。
それと、ブランシュ殿下がおっしゃっていましたがこれからの魔法の勉強は、ナナエ姫様は魔法陣を作りることに集中して、魔力はセレンディアス様から融通してもらうという方向で進めていくそうです。
なにもかも自分一人でできるようになる必要はないのです。
苦手なことは人に任せ、得意なことを伸ばしていくように考えましょう」
ラリッサに続いてメローナも口を開く。
「そうですよ。
ナナエ姫様は貴重な魔力と才能の持ち主なのですから、堂々と要求したらいいのですよ。国家の宝なのですから。
きっと、イルマラ殿下は、誰よりも先にお見舞いに来て、ナナエ姫様と懇意にあることを示したかったのです。
ナナエ姫様の魔力が珍重されているので、今後なにかしらの力を持つだろうと見越して、簡単にいえば、つばを付けに来たのです。
イルマラ殿下は賢くて強かな方です。あのお顔を見ればわかりますよ」
(つば……。
心配で来てくれたんじゃなかったの……)
奈々江は全く気付かなかった。
これが貴族社会的な流儀なのだろうか。
いわれたことを真正直に受け取るだけでは、どうやらこの世界を渡って行けそうにない。
奈々江にとってはちょっとしたカルチャーショックだった。
「そうだったの……。わたし、イルマラさんにそんな下心があるなんてわからなかったわ……」
「ナナエ姫様は素直すぎるのです。
そこがいいころではありますが、わたしどももそれが少し心配でもありました。
大丈夫ですよ、これからもわたしとメローナが側についていますから。
下心とはいっても、この世界は持ちつ持たれつですから、なにも相手の要求だけ聞いてやる必要はありません。
貸した借りは別の機会に返してもらえばいいのです」
「う、うん……。だとすれば、わたしはラリッサとメローナには返しきれないくらいたくさんの借りがあるわ。
どうやってかえしたらいいのしら……」
ラリッサとメローナが顔を見合わせて、そのあとくすくすと笑った。
「なにを水臭いことをおっしゃっているのですか?」
「わたくしたちは、ナナエ姫様の侍女なのですよ!」
今いったことに、まるで手のひらを返している。
目を丸くした後、奈々江は思わず笑ってしまった。
ゲームの設定がなかったら、太陽のエレスチャルがなかったら。
ふたりはこんなに一生懸命になってくれはしなかったかもしれないが、それでも今の奈々江にとっては紛れもなく最高の友達だ。
「ありがとう。ラリッサ。メローナ」
翌日、朝一番でラリッサとメローナに魔力が戻ってきていることを確かめてもらってから、ドレスに着替えた。
「薬草と魔法アイテムが効いたようですね。ひとまず安心いたしました」
「ふたりとも、心配をかけてごめんね。これからはもっとふたりのいうことを慎重に聞くわね。
また暴走しそうになったら、しかってね」
「ラリッサは優しすぎますから、メローナが心を鬼にしてお止めいたしますわ。
家に帰れば、わたくしは五人の兄弟の姉でしたので、そういうのは得意です」
「まあ、メローナったら、ほどほどになさいね」
「ありがとう、頼りにしてる」
「お任せください!」
朝食に向かうと、クレアが待っていた。
クレアも状況はわかっているらしく、魔法アイテムの話はクレアのほうから口を開いた。
「ごめんなさいね、私に私有財産がないばかりに……。
アカデミーのこともあなたがなにもいわなかったのは、私に気を使っていたからね。
母親として情けないわ。
せめて、制御魔法と防御魔法のアイテムのことは、私からも陛下にお願いしているから、安心なさいな」
「お母様、ありがとう存じます……。
それと、ブランシュお兄様とイルマラさんからいただいた魔法アイテムのことですが」
「ブランシュさんのほうはともかく、イルマラさんのほうはなにかお返しした方がいいわね……。
ユーディリア様にはあまり貸しを作りたくないのよ……」
クレアの口ぶりだと、ユーディリアに対してはなにか思うところがあるらしい。
となると、結婚祝いのお祝いの資金のことも、イルマラに用立ててもらうのは好ましくないことなのかもしれない。
「お母様、いいにくいのですが、お見舞いのお返しのことのほかに、兄弟会で陛下とマイラ王妃様へ結婚記念のお祝いに贈り物をするということになりまして……」
「そうよね、あなたが兄弟会に入ることになったと聞いたときに、お金のことが問題になるとはわかっていたのだけれど……。
とりあえず、実家の兄に相談してみるわ。あなたはなにも心配しなくていいのよ」
「で、でも……。あの、わたしにもなにかできることはないのでしょうか?
お母様のようにわたしも刺繍をして、それを売るとか」
「あなたがそんな心配をしなくていいのよ。
そもそも刺繍は生活のためではなく心の潤いのためにするものよ。
それに、売り物になるくらいになるには相当の努力が必要なのよ。あなたの腕ではとても無理ね」
「……そうですよね……。
なにか……、なにか、わたしにもお金を作れるような特技があればよかったのですが……」
「おかしな子ね。あなたはとっておきの特技を母の私にも隠し持っていたじゃないの」
「え……。ああ、ごめんなさい、隠していたわけでは……。
自分でも自分のことがよくわかってなくて、でなきゃ魔力切れなんて、この歳で起こしたりしないですよね……」
「それはいずれあなたの大きな武器となり、財産になるわ。お金の心配もいらなくなるでしょう。今はしっかり学ぶことよ」
(えっ……? わたしの魔法、お金になるの……?)
確かに回復魔法は医者のように万能でお金になりそうだが、汎用魔法がゆえにそれほど価値があるようには思えない。
現実の世界で回復魔法を使えたら、それこそ一躍大スターだが、ここでは効果の差はあれど誰にでもできる魔法なのだ。
とすると当然、魔法陣を書くこと、立体魔法陣を組み立てることがその価値を持つという意味になるが、今のところ奈々江にはその具体例がまったく思いつかない。
まだまだ知識が足りなすぎるのだ。
(回復魔法に複合的な仕組みや追加要素を付け加えるとしたら……、なんだろう。
疲れてきたら自動的に回復する仕組みとか、美容効果を追加するとか。
……ううん、でもそのくらいのことならもう既にありそうだし……。
それに、わたしには魔法陣しかできないけれど、他の人たちはみんな魔法陣なんか使わなくてもその場ですぐにいろんな魔法をかけられる。
わたしの魔法は事前に色々決めておかなきゃいけないから、一度書いたら変更がきかないし、書くのに時間もかかる。
うーん、みんなが万能なスマホやパソコンを持っているのに、今更で電卓をつくったって価値がないんだよね。
ある程度の範囲を想定したもので、複雑で連続的な構造やボリュームを備えていて、それが発動とともに自動的に完璧に作動しなければ、わたしの能力を生かすことができないし、意味がない。
この世界では、どんなシステム的な魔法が求められているんだろう……。
ツイファー教授のいう通り、それがわからなければ、わたしの魔法はただの形骸だわ。
この世界の人は、どんな魔法になら進んでお金を払うんだろう……。
どんな魔法なら、役に立つんだろう……)
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