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悪役聖女の末路
鬱蒼とした空
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慣れた鈍痛が首全体を覆う。ぐらりと世界が揺れて、また再構築を繰り返した後壊れた。
夢の終わりとは何よりも儚いが、今の状況を見るとその名残にも浸っていたれそうにない。
案の定、夢から目覚めた私の目の前にはオルカがいた。それも酷く冷めた瞳で、その顔からは想像できない程の握力を持って私の首を締めつける。
人体の織りなす限界まで締められているせいで気管が機能を果たせずに内蔵にまでダメージがきていた。今までの順調さが全て嘘だったかというように、変わらない悪夢が私に襲いかかる。
「俺を弄んだ感想は? シルティナ」
「あa゛ぁaaあ゛゛……!!! ぃぁ゛ぁぁああ゛ぁ゛‼!!」
弄んだ感想? 知っていて乗っかったくせに何を今更手を返すのか。この矛盾を誰よりも楽しんでいたくせに…ッ!!!
「答えるんだ。シルティナ」
私が苦しみに絶叫することしかできないと知ってか知らずか、返事を返さない私にさも苛ついたかのように首を締める手が更に力を増す。
これでは尚更答えることなどできない。絶賛その邪魔をしている張本人が頭がイカれたのか。睨みつけてやろうにも脳に酸素が行き届かず、首を絞める手を引っ掻く以外に抵抗する手段がない。
今まで何度も殺されたけど、ここまで明確に殺意を向けられたのは初めてかもしれない。
こんなにも理性のないオルカを見るのは初めてだし、何事も優位に立とうとする余裕もとうに消え失せている。
折角良い夢を見ていたのに、目覚ましコールがこの男では採算を引いてもマイナス一択だろう。それより、本来ならまだオルカは帝国に滞在中のはずだ。それがなぜ神殿に戻っているのか。
「俺の前で考え事? …ムカつくなぁ」
「~^~~~~゛ぁぁぁaAaAぁあ゛゛?!!!!」
首を締める腕に更に力が加えられ、到底太刀打ちできない力で首の骨ごと軋む感覚が全身を襲った。
「……もういいや。一旦殺そう」
ゴギッ…
鈍い骨の音とともに、意識が真っ白に薄れていく。私はこの感覚をよく知っている。身体が限界を迎えたとき、つまりは幾度目かの【死】を迎えた合図だった。
それは紛れもなく無色透明で、全てが浄化される心地の良さをもたらす。絶対領域と化したこの瞬間こそ私の願いを体現した空間だ。
だからこそ私は余計に怖い。また意識が戻り、《生きる》》ことが怖い。体感で数秒もないそれは、一歩間違えれば安寧と数秒先の恐怖によって支配された空間ともなる。
ドクンッ…?!!!
止まっていた心臓が再び時を舞い戻す。次に目が覚めた時には既にオルカの手は私の首を離していた。私とオルカの距離は1mにも満たないが、ただこの無駄に広いベッドの上では確かな距離があった。
だけど、何だろう…。凄く、駄目な気がする。上手く言葉に出来ないけど、これは駄目だ。蘇生したとはいえくっきりと痕の残った首に自分の手を当てる。
「…ッけ゛ほ、kっ゛」
思った通り声を出そうにも焼けたような痛みが喉に走る。【死】を経験した後に起こる脱力感のせいで未だオルカに見下されているような体勢だ。
今私の隣で無感情に見下ろしているのは恋情に浮かされた愚かな男ではない。赫怒すらも焼き尽くしもはや誰の言葉も意味を持たない、獣だ。
ぶわっ……!
全身の穴という穴から汗が染み出る。今すぐにでも逃げ出したい、生存本能が働いたのか私は脳が伝える信号をそのままに身体で表現してみせた。
動かない身体も恐怖を体現する震えだけは許される。
手先から頭の先まで、これから起こるであろうことに恐怖、発狂、慟哭している。何故ならそれは、私が唯一純粋なままの【聖女】ではいられなくなる行為だから。
「…a、yッ……。ぃや…っ、゛」
「『おあずけ』はちゃんと考えてしないと。…シルティナは本当に馬鹿だね」
愛おしさを含んだ声色とともに愚かさを教えるように優しい声音。自分の意志と関係なしに抵抗の一つもしない身体は獣を受け入れる準備をこなした。
なんで…? 何で何でなんでなんでなんでなんでなんでなんでっ?!!!
溢した涙は虚しくもベッドに染みを作るだけで、思い切り叫び上げる声すらも与えてくれない。
この男を罵る言葉も、この口惜しさを吐き出す言葉も何もかも奪われたまま、また自分を失くしていくのだ。
我が物顔で口に侵入してきた舌を噛み切ってやろうと思っても、顎に力を残っておらずただ未練を残して侵食される。
しかもその意志だけはハッキリと伝わったのかおもむろに指を絡め合ったと思うとボキッと骨の折れる音がした。
口づけで視界が遮られている今、何度経験しても慣れない痛みが脳を駆け巡る。痛みを噛みしめる力がないものだからモロに喰らった痛みだけが私を追い詰めた。
はくはくと口を動かすだけの物言わぬ人形となった私に機嫌の治ったオルカがたちまち優しく扱う。飴と鞭。この男ほどコレを上手く使いこなす人間はいないだろう。
初めては本当に愛した人と、なんて幻想を抱く余裕は捨てた。だけどこうして、意味もなく【愛】という言葉の名のもとに蹂躙されるのは違う!!!
前世も含めて未体験だった私に無理やり身体を開かれるというのは暴力とはまた違う未知の領域だった。
最初は軽い愛撫だけ。身体の熱がお互いを高めるように、冷えきった私の身体に容赦なく入り込んでいく熱。
私を触る手が焼けるように熱くて、まるで手形を残すかのようにくっきりと跡付けた。熱を含んだ涙に口づけされ、脳が熱でどろどろに溶かされるみたいに私も少しずつ理性を失っていく。
「ぁっ…、ぁ、っ?! ぃあぁ……、゛ゃめ……、っ」
「うん。うん。気持ちいいね、シルティナ。もっと委ねてもいいんだよ」
溶けた脳にオルカの言葉はよく入る。オルカの言葉が正解だと惑わされ、この熱の行き着く所を探している。
熱くて熱くて手放してしまいほどの熱を、この快楽の果てを全て委ねてしまうのが正しいのだと、思ってしまうのだ。
「ぃ、いや゛っ…、!! そんなのぜった、はいらなッ……、ァァ゛ぁぁAaaあぁあ゛あァっつ?!!!!」
「キツイな…、もう少し息を吐いて。…そう、いい子だね」
全くの未開の地をこじ開けられて、流れ出る破瓜の血は純情とともに流れ出る。オルカの言う通りにはしたくないのに、自分の身の為にもそうする他ない。
意識が朦朧とする中で必死に息を吐き出せばお腹に入っていた力が少し緩み、その隙にオルカのものが更に奥をこじ開ける。
もはや痛みしか感じない。気持ちよさなど一つもない。全てはオルカの思うままに犯され、私は次第に叫ぶ気力さえも出ずにされるがままにされていった。
一度オルカの果てた後、生温かいものがナカを流れた。この時代避妊の道具もありふれているというのに、最後まで自分勝手な男だ。
子を孕んだときのことなど微塵も考えていないのに、責任だけは全て押し付けられる。
こんな気持の悪いもの早く掻き出したいのに、一度で済ませる気などさらさらなかったオルカに再度突き破られそんな意識などさっぱりと刈り取られてしまった。
何度目かの行為の後、ようやく自身のものを引き抜いたオルカは最後と言わんばかりに私の口にそれを押し込んだ。
何方のものか分からない粘着性の体液が喉に絡まりえずいても、もはや打ち捨てられた身体では指の一つでさえ動かすことはできない。
「ごぼっ…、ガッッ⁉! ぅ゛、おごッ……、ぉ゛」
喉を都合よく使われ、吐き出された精は食道を通じて胃に入っていく。それでも溢れたものは鼻からも吐き出され、私の身体は精で満たされた。
身体が重たくて眠たいのに、泣き過ぎたせいで目が腫れて上手く目を閉じられない。
全ての行為が終わった後、オルカは私を浴槽へと連れて行き今までの非道な行いが全て嘘かのように優しく扱うのだ。
今さらこんなものに心を打たれることはあり得ないけど、強烈な違和感だけが私な心に居座って心地がよいとはお世辞にも思えない。
お湯で温められたせいかすぅっ…と眠気が近づいて、明日までにやることを考えなきゃいけないのに気がついたときにはまた夢の世界へと落ちていた。
しばらくは雨季が続くせいか空には暗雲が立ち込めており、鬱蒼気な空が私達の歪さを見つめては一層と空の色を落とした。
夢の終わりとは何よりも儚いが、今の状況を見るとその名残にも浸っていたれそうにない。
案の定、夢から目覚めた私の目の前にはオルカがいた。それも酷く冷めた瞳で、その顔からは想像できない程の握力を持って私の首を締めつける。
人体の織りなす限界まで締められているせいで気管が機能を果たせずに内蔵にまでダメージがきていた。今までの順調さが全て嘘だったかというように、変わらない悪夢が私に襲いかかる。
「俺を弄んだ感想は? シルティナ」
「あa゛ぁaaあ゛゛……!!! ぃぁ゛ぁぁああ゛ぁ゛‼!!」
弄んだ感想? 知っていて乗っかったくせに何を今更手を返すのか。この矛盾を誰よりも楽しんでいたくせに…ッ!!!
「答えるんだ。シルティナ」
私が苦しみに絶叫することしかできないと知ってか知らずか、返事を返さない私にさも苛ついたかのように首を締める手が更に力を増す。
これでは尚更答えることなどできない。絶賛その邪魔をしている張本人が頭がイカれたのか。睨みつけてやろうにも脳に酸素が行き届かず、首を絞める手を引っ掻く以外に抵抗する手段がない。
今まで何度も殺されたけど、ここまで明確に殺意を向けられたのは初めてかもしれない。
こんなにも理性のないオルカを見るのは初めてだし、何事も優位に立とうとする余裕もとうに消え失せている。
折角良い夢を見ていたのに、目覚ましコールがこの男では採算を引いてもマイナス一択だろう。それより、本来ならまだオルカは帝国に滞在中のはずだ。それがなぜ神殿に戻っているのか。
「俺の前で考え事? …ムカつくなぁ」
「~^~~~~゛ぁぁぁaAaAぁあ゛゛?!!!!」
首を締める腕に更に力が加えられ、到底太刀打ちできない力で首の骨ごと軋む感覚が全身を襲った。
「……もういいや。一旦殺そう」
ゴギッ…
鈍い骨の音とともに、意識が真っ白に薄れていく。私はこの感覚をよく知っている。身体が限界を迎えたとき、つまりは幾度目かの【死】を迎えた合図だった。
それは紛れもなく無色透明で、全てが浄化される心地の良さをもたらす。絶対領域と化したこの瞬間こそ私の願いを体現した空間だ。
だからこそ私は余計に怖い。また意識が戻り、《生きる》》ことが怖い。体感で数秒もないそれは、一歩間違えれば安寧と数秒先の恐怖によって支配された空間ともなる。
ドクンッ…?!!!
止まっていた心臓が再び時を舞い戻す。次に目が覚めた時には既にオルカの手は私の首を離していた。私とオルカの距離は1mにも満たないが、ただこの無駄に広いベッドの上では確かな距離があった。
だけど、何だろう…。凄く、駄目な気がする。上手く言葉に出来ないけど、これは駄目だ。蘇生したとはいえくっきりと痕の残った首に自分の手を当てる。
「…ッけ゛ほ、kっ゛」
思った通り声を出そうにも焼けたような痛みが喉に走る。【死】を経験した後に起こる脱力感のせいで未だオルカに見下されているような体勢だ。
今私の隣で無感情に見下ろしているのは恋情に浮かされた愚かな男ではない。赫怒すらも焼き尽くしもはや誰の言葉も意味を持たない、獣だ。
ぶわっ……!
全身の穴という穴から汗が染み出る。今すぐにでも逃げ出したい、生存本能が働いたのか私は脳が伝える信号をそのままに身体で表現してみせた。
動かない身体も恐怖を体現する震えだけは許される。
手先から頭の先まで、これから起こるであろうことに恐怖、発狂、慟哭している。何故ならそれは、私が唯一純粋なままの【聖女】ではいられなくなる行為だから。
「…a、yッ……。ぃや…っ、゛」
「『おあずけ』はちゃんと考えてしないと。…シルティナは本当に馬鹿だね」
愛おしさを含んだ声色とともに愚かさを教えるように優しい声音。自分の意志と関係なしに抵抗の一つもしない身体は獣を受け入れる準備をこなした。
なんで…? 何で何でなんでなんでなんでなんでなんでなんでっ?!!!
溢した涙は虚しくもベッドに染みを作るだけで、思い切り叫び上げる声すらも与えてくれない。
この男を罵る言葉も、この口惜しさを吐き出す言葉も何もかも奪われたまま、また自分を失くしていくのだ。
我が物顔で口に侵入してきた舌を噛み切ってやろうと思っても、顎に力を残っておらずただ未練を残して侵食される。
しかもその意志だけはハッキリと伝わったのかおもむろに指を絡め合ったと思うとボキッと骨の折れる音がした。
口づけで視界が遮られている今、何度経験しても慣れない痛みが脳を駆け巡る。痛みを噛みしめる力がないものだからモロに喰らった痛みだけが私を追い詰めた。
はくはくと口を動かすだけの物言わぬ人形となった私に機嫌の治ったオルカがたちまち優しく扱う。飴と鞭。この男ほどコレを上手く使いこなす人間はいないだろう。
初めては本当に愛した人と、なんて幻想を抱く余裕は捨てた。だけどこうして、意味もなく【愛】という言葉の名のもとに蹂躙されるのは違う!!!
前世も含めて未体験だった私に無理やり身体を開かれるというのは暴力とはまた違う未知の領域だった。
最初は軽い愛撫だけ。身体の熱がお互いを高めるように、冷えきった私の身体に容赦なく入り込んでいく熱。
私を触る手が焼けるように熱くて、まるで手形を残すかのようにくっきりと跡付けた。熱を含んだ涙に口づけされ、脳が熱でどろどろに溶かされるみたいに私も少しずつ理性を失っていく。
「ぁっ…、ぁ、っ?! ぃあぁ……、゛ゃめ……、っ」
「うん。うん。気持ちいいね、シルティナ。もっと委ねてもいいんだよ」
溶けた脳にオルカの言葉はよく入る。オルカの言葉が正解だと惑わされ、この熱の行き着く所を探している。
熱くて熱くて手放してしまいほどの熱を、この快楽の果てを全て委ねてしまうのが正しいのだと、思ってしまうのだ。
「ぃ、いや゛っ…、!! そんなのぜった、はいらなッ……、ァァ゛ぁぁAaaあぁあ゛あァっつ?!!!!」
「キツイな…、もう少し息を吐いて。…そう、いい子だね」
全くの未開の地をこじ開けられて、流れ出る破瓜の血は純情とともに流れ出る。オルカの言う通りにはしたくないのに、自分の身の為にもそうする他ない。
意識が朦朧とする中で必死に息を吐き出せばお腹に入っていた力が少し緩み、その隙にオルカのものが更に奥をこじ開ける。
もはや痛みしか感じない。気持ちよさなど一つもない。全てはオルカの思うままに犯され、私は次第に叫ぶ気力さえも出ずにされるがままにされていった。
一度オルカの果てた後、生温かいものがナカを流れた。この時代避妊の道具もありふれているというのに、最後まで自分勝手な男だ。
子を孕んだときのことなど微塵も考えていないのに、責任だけは全て押し付けられる。
こんな気持の悪いもの早く掻き出したいのに、一度で済ませる気などさらさらなかったオルカに再度突き破られそんな意識などさっぱりと刈り取られてしまった。
何度目かの行為の後、ようやく自身のものを引き抜いたオルカは最後と言わんばかりに私の口にそれを押し込んだ。
何方のものか分からない粘着性の体液が喉に絡まりえずいても、もはや打ち捨てられた身体では指の一つでさえ動かすことはできない。
「ごぼっ…、ガッッ⁉! ぅ゛、おごッ……、ぉ゛」
喉を都合よく使われ、吐き出された精は食道を通じて胃に入っていく。それでも溢れたものは鼻からも吐き出され、私の身体は精で満たされた。
身体が重たくて眠たいのに、泣き過ぎたせいで目が腫れて上手く目を閉じられない。
全ての行為が終わった後、オルカは私を浴槽へと連れて行き今までの非道な行いが全て嘘かのように優しく扱うのだ。
今さらこんなものに心を打たれることはあり得ないけど、強烈な違和感だけが私な心に居座って心地がよいとはお世辞にも思えない。
お湯で温められたせいかすぅっ…と眠気が近づいて、明日までにやることを考えなきゃいけないのに気がついたときにはまた夢の世界へと落ちていた。
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