夢の中にいさせて~今日からイケメンと添い寝生活始めます!~

sae

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第62話、もうひとつの告白☆

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 口づけはだんだん深くなり、舌を絡め、息を奪い……肌を貪る。優しかったキスは一瞬だけ、そのあとはただひたすら深く奪うような激しいキスを繰り返されて息をするので精一杯。
 濡れて張り付く衣服を脱ぐのは手間取って、でも肌と肌を触れ合わせたくてキスをしながらなんとか腕から抜き取った。

「ぁ……」
「身体冷たくなっちゃったな」
「んっ」
「シャワーする?」
「……」

 問いかけられて黙る私に額へ頬と優しいキスを落としながら身体をすり寄せられると鼻から息が漏れた。

「ふ、んっ」
「美憂? なんか言って」
「んあ」
「寒くないの?」
「……さむ、い」

 そう答えたら湊人の腕がそっと離れてシャワーに伸びたからその手を取った。

「え?」
「いい」
「でも寒いんだろ? 冷やしちゃったから温めないと」
「いいの」

 そのまま湊人の首に両腕を回して抱きつく。つま先で精一杯腕を伸ばしてもぶら下がるみたいな恰好、でもそれを支えるみたいに抱きしめてくれたから安心してくっついていられる。安心する人、信じられる人、この人の傍なら私が私らしくいられるそれがわかるから。

「寒くてもいいの。湊人にあっためてもらうから」
「……」
「湊人があっためて」
「……美憂はさ、俺のこと煽るのうまいよね」
 
 膝裏に手を差しこまれてそのまま一気に抱き上げられたら濡れた身体のままベッドへ。少しだけ冷えた身体、でも重なり合ったら水の名残など体温で蒸発していくみたいにふたりの身体は火照ってとろけていく。

「あ、んっ」
「可愛いな、美憂さ……腰揺れてるよ?」
「ん、あ……だって気持ちいいからっ」

 濡れ口をなぞるように撫でられてヌルヌルと指先を滑らされたらそれだけで気持ちよくて。これからその中までも刺激されると思うと想像だけで震えてくる。

「濡れ方すごいよ?」
「湊人のせいっ」
「どうして俺のせいなの。美憂がエロいだけでしょ」
「湊人がぁ! 上手なんでょ! 器用そうだもん! 絶対テクニシャン!」

 甘いムードだったのにムキになって言い返したせいで変な空気。でも湊人はそれに真面目に返してくる。

「テクニシャン? まじか、それは嬉しいかも」
「……なにが嬉しいわけ? それだけ慣れてるってだけでしょ」

 まさか嬉しいと喜ぶとは予想していなかったから勝手に嫉妬してまたムッとしてしまったらプッと吹き出しされた。

「慣れてるわけないだろ。俺の童貞奪ったの美憂だよ」
「え……?」
「俺、童貞だったよ? 美憂が誘ってくれたあの夜が初めて」

 (ええ? う、嘘でしょ?)

「なんで? 恋人作れる気がしないって言ってるじゃんか。いなかったんだよ、ずっと」
「……ずっと?」
「ずっと」
「い、一度も?」
「一度も」
「女の子と付き合ったことないとか言う?」
「ないかな」

 (嘘でしょ?)

 仰天発言に目を見開いて固まってしまった。そんな固まる私を物珍しそうに観察する湊人は真面目な声で言うのだ。

「だから美憂が教えてくれないと」
「んあ!」
「どこが気持ちよくて……」
「ん、あ、まっ……ぁあんっ」

 話しながら指を蜜口に押し込んで溢れてくる愛液をかき混ぜる様に中をじゅくじゅくと探り出す。いきなり与えられる刺激に脳がついていかない。

「どうされたら嬉しいとかさ……」
「んあ、やぁっんんっ!」
「ここが好きとか、もっとこうして欲しいとか……全部伝えてよ」
「ふぁっ! まってぇっ」

 教えて、伝えてというくせに、待ってもなにも聞いてくれない。

「あードロドロ……やばいな、この中」
「んやあっ」
「はぁ、美憂……すごい甘い香りするね」
「んんっ!」
挿入いれさせて」
「まっ――っ!」

 いいもなにも言う前に手早くゴムのパッケージを歯で噛み切って手早く装着する姿から慣れてない感はゼロだ。むしろ慣れてるでしょう!? と思ってるうちにいきなり奥まで突かれて息が止まりそうになる。

「んあ、あ……待って待って……いきなりだめ、ぇっ」
「いきなりはだめ? じゃあゆっくりする」
「ふ、ぁあっ……んん、まって」
「待てばっかりじゃん。ゆっくりしてるよ……ゆっくり奥……」

 グチュゥと押し込まれると愛液が溢れる様で緩い抜き差しをされるたびまたいやらしい水音が寝室に響いてその音に耳がやられそうだ。濡れまくる秘部に熱が集中するように、身体の中から発熱してきたようにもう寒さなん感じない。湊人の熱を受けて私がそれを包み込む、そうすることで熱さが増して汗が毛穴から噴き出る様で。

「湊人ぉ……」

 込み上がってくる熱情を受け止めて欲しくて腕を伸ばして名前を呼ぶ。もっと抱きしめて欲しい、私だってずっとずっと湊人に抱きしめられていたい。

「ゆっくりしてほしいんならそんな可愛く俺の名前呼ぶな」
「あーっ、湊人ぉっ」
「美憂のお願いなら聞いてやりたいけどな……こんな可愛かったら無理」
「んあ!」
「優しくしてやんない」
「あぁんっ!」

 息つぐ間もなく最奥を狙う様に突いてくるから声になどならない。身体を固定するみたいに抱きしめて奥を刺激されたら意識が飛びそう。それでも夢中で求められてるみたいで幸せで、私はその汗ばむ身体を抱きしめ返す。

「ぁ……っ、すきっ湊人すき」
「……あとでいっぱい甘やかすから今だけ俺の好きにさせて」

 そう言って深い深いキスを落とされた。

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