悪魔の囁き

【第一話 鏡】【エピローグ】
人生を長く重ねて来ると、誰にも同じ様な経験をする事が有ると思う。
昨晩見た夢と実際にあった出来事が、同じようで無い様な出来事が・・・
「こんな場面があったなぁ――」
と記憶を呼び戻そうと考え込む事が何度かあったと思う。 
私は仕事疲れや、飲む・打つ・買う、の天国と地獄を行き来する遊び疲れで、寝過ぎてしまう事が殆どだった。
すると・・・
朝訪問者が来ていないのに、急に玄関のドアーホーンが“ピンポン~”
と鳴り出した。
「あれぇ。誰が来たのかぁ~」と起こされる事がた度々有った。
驚いて目が開き柱時計を見ると、普段起きる時間の10分前だった。
「あっ。もう起きなくちゃ」と慌てて飛び起きた。
トイレに入り軽く歯を磨き目の周りだけ顔を洗い、パンにバターを塗り安いコーヒーを飲んで、家を飛び出して遅刻せずに済んだ。
得意先から帰宅して深めの湯船に浸かり温度を熱めにして、一日の疲れを取った。
夕食のつまみで一杯飲み、お気に入りのテレビ番組を観ていた。
外からダブルの鍵が掛かっている玄関のドアが、音もなく開いたような気がした。
何となく、リビングからく曇りガラスのドアに目をやった。
すると同居人はいないはずなのに、誰かが帰って来た。
其の顔のない人物は人間の目では無い二重三重の渦を巻いた、大きな目をしていた。
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