『魔王討伐クエスト』で役に立たないからと勇者パーティーに追い出された回復師は新たな仲間と無双する〜PK集団が英雄になるって、マジですか!?〜

あーもんど

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第三章

第123話『リーダーと合流』

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 そして、四十分ほど経過した頃────徐々にだが、中央大陸を訪れるプレイヤーが増えて来ていた。
恐らく、リーダーから同盟メンバーに情報を流してくれたおかげだろう。
ウチのメンバーと同じようにゴーレムを狩りまくる彼らの傍で、私はふと周囲を見回す。

 やっぱり……ちょっと押され気味だな。これだけ人数差があるんだから仕方ないとはいえ、ちょっと厳しいかも。

 『徳正さん達が無双していても、この状態か……』と嘆き、私は顎に手を当てて考え込む。

「リーダー達が到着してくれれば、もう少し状況も良くなるのに……」

「────俺がなんだって?」

 聞き覚えのある声が耳を掠め、私は慌てて後ろを振り返った。
すると、そこには────鎧に身を包んだ銀髪の美丈夫が。

「リーダー!!」

「久しぶりだな、ラミエル」

「おお!君が『虐殺の紅月』のパーティーリーダーである、無名か!会えて、光栄だよ☆」

「誰かよく分からんが、ラミエルが世話になっているな」

 若干戸惑いながらも返事するリーダーに、リアムさんはニッコリ微笑む。

「僕は『紅蓮の夜叉』に所属している、リアムだよ☆よろしく」

「ヘスティアんとこのメンバーか。こっちこそ、よろしくな」

 珍しく好反応を示すリーダーは、普通に握手を交わす。
普段はパーティーメンバー以外、塩対応なのに。
『リアムさんのこと気に入っているのかな?』と首を傾げる中、リーダーは不意にこちらを見る。

「ラミエル、中央大陸の状況はどうなっている?」

「正直、微妙ですね。ここに来るプレイヤーの数も増えていますが、その分ゴーレムの数も増えてますから。倒しても倒してもキリがないって、感じです。なので上位プレイヤーをどれだけ多く、そして早く集められるかがイベントクリアの鍵になると思います」

「なるほどな」

「今はまだ戦闘よりも移動を優先しているゴーレムが多いからこの程度の被害で済んでいるけど、最優先事項がプレイヤーの殺害に切り替わったら、地獄絵図になるだろうね☆」

「そうか……」

 現状を把握し、リーダーは少しばかり難しい表情を浮かべる。
『思ったより、厳しい状況だな』と呟きながら。

 範囲魔法を使えるヴィエラさんが居れば、一気にゴーレムを片付けることが出来るんだけど、まだ彼女は到着していない。
何より、範囲魔法を使えるだけの余力が残っているかどうか分からなかった。
アラクネさんの話だと、ここ二日間でマジックポーションを何本も飲んでいるみたいだから。
魔力MPの使い過ぎで、いきなり倒れる可能性は充分あった。
だから、リーダーの力でどこまで巻き返せれるかが重要になる。

「リーダー、ラルカさんを連れて大陸の反対側に行ってもらっても大丈夫ですか?恐らく、ここよりずっと酷い状況になっていると思うので、そちらの討伐はリーダーに任せたいんです」

「それは別に構わないが、何でラルカなんだ?」

「人形使いのラルカさんなら、ぬいぐるみで戦力や人手を補えると思ったからです」

「ああ、なるほど。それなら、確かに徳正やシムナよりラルカを連れていった方がいいな」

 納得したように頷くリーダーは、ゴーレムの腸を切り裂くクマの着ぐるみに視線を向けた。
大きな鎌を器用に操るラルカさんは、ぴょんぴょん飛び回りながら無駄のない動きでゴーレムを仕留めていく。
戦闘開始してから一時間以上経つのに、バテている様子はなかった。
隣で、『はぁはぁ』と息切れを引き起こすレオンさんとは大違いである。

 そろそろ、レオンさんを休憩させた方がいいかな?
ラルカさんについて行こうと、序盤からかなり飛ばしていたみたいだから。

 『このままだと、大怪我を負いそう』と心配する中、リーダーは大剣を引き抜く。

「無名、もう行ってしまうのかい?」

「ああ。状況が状況なだけに、あまり悠長にもしていられないからな」

 残念そうに肩を落とすリアムさんに、リーダーは『悪いな』と述べる。
そして軽くストレッチすると、私の頭に手を置いた。

「じゃあ、行ってくる。ラミエルとリアムはここでアラクネ達の到着を待っていてくれ。何か問題が起きれば、連絡しろ。こっちで解決する」

「はい。リーダーこそ、何かあれば連絡してくださいね」

「無名、頑張り過ぎないようにね☆」

「ああ」

 穏やかな表情で頷くリーダーは私の頭から手を離し、走り出す。
道すがらに、戦闘中のラルカさんを回収しながら。

 リーダー、ご武運を。
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