マジックアイテム「すま~ほ」異世界だって稼ぎます!

八木小町

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第三章 エスケープ・エスケープ

26 お野菜の価値

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 採取したハチミツをタイGOへ送り、これで明日にはハチミツの入金あるかな~、現在の入金額を確認しておこう!と見てみると…


 ん??

 あれ??なんかすごい増えてる気がする!!

 なんだかんだ、前回ハイパートラベルで確認してから稼いでいなかったから、28WGOのまま変わらないはずなのに…


 現在の貯金額

「38WGO」

 10WGO増えてる!!なぜ…


 ───────
 タイGOを急いで開く!

「ナンシー!なんか勝手に入金額が増えてるんだけど、どうしたの!?」

 なぜか増えたGOに不安を覚え…ナンシーに確認すると

『アイリ様~!!お久しぶりです!なかなかお越しいただけず、わたくし待っておりましたわ!』

 いつものデスクで、ナンシーは怖いくらいの笑顔で迎えてくれた…


「あ…うん、久しぶり」

『もう~もっとたくさん来てくださいね。なにも用事がなくても、おしゃべりするだけでもかまいませんわ!』

「あ…うん、そうね…」

『アイリ様ったら~うふふふ』


 機嫌が良すぎて、逆にめちゃめちゃ怖い!なになに??ナンシーに一体なにが起きたの!
 怖い~けど、なぜ入金額増えたか知りたいし、刺激しないように…丁寧に聞いてみる??

「あの…ナンシー?それで、GOが増えたのはなぜなのでしょうか?」

『あー!!そうでございましたわね!アイリ様!新しい商品の納品ありがとうございます!もう、素晴らしい品物で、わたくし以外の職員も全員感動いたしましたわ!』


 新しい商品??なんだろ…ハチミツ?でもあれは前にも納品したことあるしな、確か…「ビビーの糖蜜」って名前だった気がする。


「新しい商品ってなんの事?さっぱりわからないんだけど…」

『もう、アイリ様ったら、おとぼけになって~お野菜ですわ!』

「やさい…野菜?………野菜!!あー!野菜!」

 あれだ、えっさほいさ!前に言った「直接渡せない時はBOXに入れといてね」に従って野菜を納品してくれてたってこと!?
 この前マリンと会った時に持って来てくれたのが初めてじゃなかったのか…

『あの野菜の出来映えは本当に素晴らしいですわ!栄養価はもちろん、魔素も豊富、なにより神気をたくさん浴びて育った事によって…』

「よって…??」

『神気耐性+の効果がついておりましたの!』

「神気耐性+?」

『はい、栄養価と魔素が豊富というだけでも価値がありますが、そこに神気耐性+の効果が付きました事で更に価値が上がりました!アイリ様は本当に素晴らしい方ですわ!野菜までお育てになれるだなんて!わたくしなど、サボボすら枯らせてしまいますの~ほほほ』


 サボボってなに?

 いや、サボボはいいとして…

 すごいじゃん、えっさほいさ!作った野菜が栄養満点かつ付加価値つき!で高く売れたって事ね。自分では、最初にもらったやつが驚異的に苦すぎてそれ以来もらっても、まったく手をつけてないんだよね…

『神気耐性+効果は、その名前の通り神気に対しての耐性を高めます。こうした食べ物などは地域によって大変喜ばれるのですが。
 わたくし達タイム・イズ・GOの本社があります、ノルオーレはまさにその喜ばれる地域のひとつなのです!』

 なるほど…だから、機嫌がいいんだ。高く売れたんだな。きっと…本当にわかりやすいよ

『島の観光名所には神気が強いところが多く、ホテルやレストランから、教団まで…売り出してからというもの、本当に色々な所より引く手数多!もう…うっはうっはです!』

 フンス!

 鼻息で、ナンシーの目の前の書類が飛んでいった!

「うっはうっは…すごい興奮しているのはわかったよ…レストランとかホテルとか観光系の人たちは、観光前に料理を提供して神気配のついよ場所に行きやすいようにするのは、わかるけど教団の人たち?は、なんで?」

 ナンシーは、もふもふの毛の間の目をキラリと光らせ、久しぶりにメガネをカチャ!とさせた


『オーレレ教団は、オーレレ神を信仰し、日々その精神と肉体を鍛えています。特に騎士団の方々はその気持ちが顕著でして…神気への耐性を上げるには、体がその耐性を手に入れるまで地道に鍛練を積むしかなく…その方法も神気の強い湖の近くにて生活する事で、常に神気を浴びて徐々に耐性を高めていくしかないといったもので…その生活環境は頭痛、吐き気、めまいなど強い神気によって起きる副作用が様々あり、過酷なものなのです。

 そんな中、渇望されるのが神気耐性効果をもつ食材です!直接取り込むことで無理なく耐性を高める効果があり、限界まで高めた耐性も更に補強でき!!更に更に!今回のお野菜には+効果まで!+ですよ、+!!通常効果でも貴重なのに、さらに+までされてしまうなんて!!もう神の食材ですわ!!』


 ・・・・・・
 

 いや圧、強!

 怖い、怖い!話しながら、机の上に乗り上げ迫ってきて、画面なんてもうナンシーの鼻の穴しか見えないし…鼻息で画面が曇ってるよ

『神気耐性をもつ食材を作る為、神気の強い場所での農作物を作るのもまた過酷!引退した騎士団の方々や教団関係者などが作物を育ててらっしゃいますが、量も少なく、民間にはほとんど出回りません!噂では神気耐性のある子供が生まれると、教団から多額の援助をもらえる…なんてものまでありますし!そのくらい皆、神気耐性のある食材を求めていますの!』

 息継ぎどこでしてるんだってくらい、早口でまくしたててくる…えっと、どうしたら…

「……はい。えっと、食べるだけで耐性が強まると、もうその後は強いままなの?」

『いいえ』

「いいえ!?え、じゃあダメじゃん食べても元に戻っちゃうんでしょ」

『ちっちっち!』

 え、なんか人差し指左右にふられた。指短か!

『よろしいですか、耐性を高めるには、強い神気をあびて地道に!徐々に!慣らして耐性をつけていくしかないのです!しかし!副作用から慣れるまで辛い日々を過ごすのが当たり前。ですから生活の拠点を耐性に合わせて変えていくなど涙ぐましい努力を重ねているのです!ですが!この神気耐性+のお野菜があれば、副作用なく毎日を健やかに過ごしながら耐性を高めていくことができるのです!!アイリ様!これだけの効果をもたらすものは今までになく……素晴らしい……なんて…………………………………………………………………』


 あー……ナンシーがなんか言ってるけど、止まらない、これはどこで止めたらいいのか。

 つまり、耐性を強くしたいから具合わるくなっても神気の強い場所で生活してるけど、耐性の補強になるえっさほいさの野菜を食べたら、元気モリモリ!ってことか。

『ァィ……ァィ…アイリさま、アイリ様!聞いていらっしゃいますか!?教団からはお野菜の出所と生産者について問い合わせが来ておりまして…アイリ様の事をお伝えしてもよろしいでしょうか?』

 は?え?ダメじゃん

「ダメ!ダメダメ!私教団の方には用事ないし!お断りして!」

 神子!監禁!ナビ助に言われた事が頭をよぎる…無理~、教団怖い…教団怖い…

『……そうだと思いました。ので、あらかじめお断りしておきました。あちらは納得されていらっしゃいませんでしたが、まあうまくやりますわ、おまかせください。ほほほ』

 あ、気づいたらナンシーがいつもの席に戻っている。

「ありがとう~ナンシー!よろしくお願いします!」

 本当に、ナンシーが止めてくれなきゃ、教団に捕まっちゃうかもしれないし…悪いことしてないのに逃亡者になりそう。

『おほほほ、このまま独り占めの方が利益が高いですもの~ほほほ』

心の声だだもれだった…









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