36 / 36
第三章 エスケープ・エスケープ
34 ワンモアステップ?
しおりを挟む光に包まれていた視界が広がると、そこはいつもの海岸だった。
「やったー!帰ってきたー!なんだ、簡単じゃん!(dステ)を活用すれば、わざわざ知らない土地で野宿しなくてもいいじゃん」
すっごい、いいことに気づいた!これで1つ問題が解決したって事だよ!
いや~良かった、良かった。
夕飯作りをしよ~と。
(dステ)で行き来できることがわかり、ご機嫌で料理を作りだしているとマリンが起きてきた。
「おはよ~」
口をもにゅもにゅさせながら目をこすっている。
「アイリ~マリン夢みた~、海の上を長老の仲間がびゅ~と走ってイルオーレにつれてってくれた」
「でも、アイリはずっと寝てて…そしたらヴィッキーがたすけてくれたの」
もにゅもにゅしながら、そう教えてくれた。
夢だったと思ってる…あんな思いをして滞在時間が数時間にも満たなかったもんね…ヴィッキーって誰よ。
もしかして、あの緑さん?
「マリン、実はね、マリンの夢は夢じゃなくてイルオーレには行ったんだよ。長老の仲間が連れてってくれたの、でも神島に1回帰ってきたの」
「帰ってきたの?どうして?」
首をかしげて聞いてくる。
「知らない場所がちょっとこわくなっちゃった…それに気づいたんだ、(dステ)を使えば1度行った場所にはジャンプしてすぐに行けるって!そうしたら神島から通えばいいじゃない!」
「???」
首をかしげたまま、う~ん。と考えている
「マリン…さっき、ごはん食べたからおなかいっぱい、えっさほいさと遊んでくる」
そう言うと、マリンはまだ眠いのか目をこすりながら行ってしまう
「えー、ごはん作ったけど…まぁいいか夜にまた食べれば」
ごはんを食べながら、今後について再度シミュレーションしていく。
(dステ)を使って、神島からイルオーレを行き来して冒険者になって更にお金を稼いでいく!
うん、基本はこれね!
ごはん食べたらトイレのレンタル再開しよ!
一一一一一一
まずはトイレのレンタルを終わらせて、身軽な普段の探検装備になり(すま~ほ)を起動する。
ちょっと行って様子見て帰ってこよ~と
(dステ)ポチっ!スタート!
地面に青白い足跡型が浮かび上がり…ん?あれ?いつもと違う?いつも青白い足跡だけだったのに、今日は空中に赤い星形がたくさんある
3・2・1、カウントダウンが始まり足跡が動き始め星がチカチカ点滅しはじめた…が、いつもと違いDJが先に話し始めた。
『イエ~イ!!エブリバディ今日も元気にジャンプしてるかぁ~い!俺の歌声に合わせてステキなステップ見してくんね~♪ハッハッハ!』
『それじゃ、準備はいいかぁ~い??いくぜ!スリー・ツー・ワン!光に合わせてLet's ステ~ップ……
と言いたいところだけど~今回は行き先がちょっと遠いぜ~レベル3~空中の動きも入るから、アテンドをよくみてくれ!俺もサポートするぜ!』
え、レベル3…ってなに!?びっくりしているうちに、先に進んでしまう。
左→左→左→左→右ターン→左ターン→ポーズ
ステップとターンを決めたら1度ポーズを決め、パンパンパン手を鳴らしたらその場で星がくると大きく後ろにまわるから後方宙返りだ!
えっ?DJが説明してくれるが、後方宙返りっていった?
宙返りを決めたら、そのまま次のステップにうつるぜ!
左→右→左→右→左→右→左→右→左→右→左→右→左→右→左→右→左→右→左→右→左→右→左→右→左→右→左→右→左→右→左→右→左→右→左
ここはいつもより早く!2倍速でステップだ!
ポーズ!決め!
腕を上に伸ばしたら左右に振るんだぜ?
ジャンプ!ジャンプ!ジャンプ!ジャンプ!
イエス!ナイスステ~ップ!
最初に戻ってもう1度繰り返したらジャンプの後に決めポーズで完走だ!
自分でもびっくりするほど冷や汗をかいている。これは…無理…
それじゃ本番いくぜ!Let's ステッ~プ!
「待ったーーーー!!!」
強制的にスタートするステップを全力で止める。
「はぁ…はぁ…はぁ…、ちょっと待って!ムリムリムリムリ」
『どうしたんだい?セニョリータ』
「どうもこうもない、なにそれ!難しすぎでしょ!無理だよこんなの!」
『おやおや、ワガママなセニョリータだ。そこも可愛いよ~ハッハッハッ!』
「ちょっと、ふざけた事言ってないでまじめに答えてよ!いつももっと簡単なのに…」
『おかしくなんてないのさ、セニョリータ!いつもはこの島の中で10キロ圏内ジャンプ、今回は約100キロ以上の大移動さ!その分ステップも難しくなるのはいたしかたない、許しておくれ~♪』
「で、でも…」
こんなの無理だよ、失敗して海のど真ん中に落ちるのが目に見えてる
「きゃ、キャンセル!キャンセルします!」
『おっと~せっかく準備したのにキャンセルか~い?残念だ、本当は途中で止められないんだけど……セニョリータにはいつもご贔屓してもらっているから、今回は特別にキャンセルしておくよ♪またのご利用お待ちしてるからね!グッバーイ♪』
ま、まじか…危なかった、キャンセルきかなかったらなんとかステップしても、宙返りの時点で完全アウト、海のど真ん中さまようところだった
『ハ~イ!』
「え??なんで!呼んでないよ!」
『いつもご贔屓にしてくれる、セニョリータに俺ちゃんからアドバイスだ!何度も同じ場所にジャンプを繰り返すとその場所へのステップは簡単になっていくぜ!忘れずによろしくネ♪』
それだけ言い放つと、さらっといなくなった
・
・
・
・
・
・
わ、忘れてた。簡単なルール。
①行った事が無いところへはいけない。
②遠いところはステップが難しい
③何度も同じ場所にジャンプするとステップは簡単になっていく。
そして④ステップを失敗すると、予期しない場所に飛ばされる…
だから、このアプリあんまり使ってないんだった!ステップ意外に難しいし間違ったら変なところに行っちゃうから!なんで忘れてたの私は…
自分の迂闊さにショックを受けて、浜辺でうなだれていると、もうひとつ大事なことに気づいた。
「イルオーレいけないじゃーん!!」
誰もいない、浜辺にアイリの叫びが響き渡った。
『キミってアホだよね…』とナビ助にはディスられた…。
一一一一一一
ワンモアエスケープ
「エイエイオー」プラン
16WGO+ペット代3WGO
しばらくご予約が満席のため、日にちを改めて再度ご予約ください。
一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一
これにて第1部完結です。
ここまで読んで頂きありがとうございました。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
異世界召喚されたけどスキルが地味だったので、現代知識とアイテムボックスで絶品料理を作ったら大商会になっちゃいました
黒崎隼人
ファンタジー
手違いで剣も魔法もない異世界に召喚された、しがない日本のサラリーマン、湊カイリ。
彼に与えられたのは、無限に物が入る【アイテムボックス】と、物の名前が分かる【鑑定】という、あまりにも地味な二つのスキルだけだった。
戦闘能力は皆無。途方に暮れるカイリだったが、異世界の食事が絶望的に不味いことを知り、大きなチャンスに気づく。
現代日本の「当たり前」の知識は、この世界ではとんでもない「宝」なのだと!
「醤油?味噌?そんなものがあれば、この世界の食文化はひっくり返るぞ!」
ひょんなことから出会った没落貴族の美少女・リリアナと共に、カイリは現代知識と地味スキルを駆使して屋台から商売をスタート。
絶品料理で人々の胃袋を掴み、さらには便利な生活用品を次々と発明していく。
伝説の神獣の幼体「フェン」やドワーフの鍛冶師など、頼れる仲間たちも加わり、彼らが立ち上げた「サンライズ商会」は瞬く間に大躍進!
迫り来る悪徳商会や腐敗した貴族の妨害も、現代のマーケティング術と知恵で痛快に打ち破る!
これは、平凡なサラリーマンが異世界の常識を覆し、食と生活に革命を起こして一代で大商会を築き上げる、痛快成り上がりファンタジー!
美味しい料理と、もふもふな相棒、そして仲間との絆。
人生、逆転できないことなんて何もない!
異世界転生日録〜生活魔法は無限大!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
☆感想の受付開始しました。
【あらすじ】
異世界に転生したルイは、5歳の高熱を境に、記憶を取り戻す。一度は言ってみたい「ステータス・オープン」で、ステータスを見れることに気付いた。スキル「生活魔法∞(無限大)」を発見。その意味を知るルイは、仄かに期待を抱いた。
それと同時に、今世の出自である農家の四男は、長男大事な両親の態度に、未来はないと確信。
家族に隠れて、ステータスにあったスキルの一つ「鑑定」を使い、村のお婆(薬師)相手に、金策を開始。
十歳の時に行われたスキル鑑定の結果を父に伝えたが、農家向きのスキルではなかったルイは「家の役には立たない」と判断され、早々に家を追い出される。
だが、追放ありがとう!とばかりに、生活魔法を知るべく、図書館がある街を目指すことにしたルイ。
最初に訪れた街・ゼントで、冒険者登録を済ませる。だがそのギルドの資料室で、前世の文字である漢字が、この世界の魔法文字だという事実を知ることになる。
この世界の魔法文字を試したルイは、魔法文字の奥深さに気づいてしまった。バレないように慎重に……と行動しているつもりのルイだが、そんな彼に奇妙な称号が増えて行く。
そして、冒険者ギルドのギルドマスターや、魔法具師のバレンと共に過ごすうちに、バレンのお師匠様の危機を知る。
そして彼に会いにいくことになったが、その目的地が、図書館がある魔法都市アルティメットだった。
旅の道中もさることながら、魔法都市についても、色々な人に巻き込まれる運命にあるルイだったが……それを知るのは、まだ先である。
☆見切り発車のため、後日変更・追記する場合があります。体調が不安定のため、かける時に書くスタイルです。不定期更新。
☆カクヨム様(吉野 ひな)でも先行投稿しております。
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
ダンジョンを拾ったので、スキル〈ホームセンター〉で好き勝手リフォームします
ランド犬
ファンタジー
異世界に転移した佐々木悠人は、召喚でも勇者でもなかった。ただ迷い込んだ先で見つけたのは、王都を望む郊外にひっそりと口を開けるダンジョン。足を踏み入れた瞬間、発動したスキルは
――〈ホームセンター〉
壁を張り替え、部屋を増やし、畑や牧場、カフェまで作れる不可思議な力だった。
気ままに始めたリフォームは、もふもふなネコミミ獣人の少女との出会いをきっかけに、思わぬ変化を呼び始める。
拡張され続けるダンジョンの先で、悠人が作り上げる“住める迷宮”とは――?
【大賞・完結】地味スキル《お片付け》は最強です!社畜OL、異世界でうっかり国を改革しちゃったら、騎士団長と皇帝陛下に溺愛されてるんですが!?
旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
【第18回ファンタジー小説大賞で大賞をいただきました】→【規約変更で書籍化&コミカライズ「確約」は取り消しになりました。】
佐藤美佳子(サトウ・ミカコ)、享年28歳。死因は、過労。連日の徹夜と休日出勤の果てに、ブラック企業のオフィスで静かに息を引き取った彼女が次に目覚めたのは、剣と魔法のファンタジー世界だった。
新たな生を受けたのは、田舎のしがない貧乏貴族の娘、ミカ・アシュフィールド、16歳。神様がくれた転生特典は、なんと《完璧なる整理整頓》という、とんでもなく地味なスキルだった。
「せめて回復魔法とかが良かった……」
戦闘にも生産にも役立たないスキルに落胆し、今度こそは静かに、穏やかに生きたいと願うミカ。しかし、そんな彼女のささやかな望みは、王家からの突然の徴収命令によって打ち砕かれる。
「特殊技能持ちは、王宮へ出仕せよ」
家族を守るため、どうせ役立たずと追い返されるだろうと高をくくって王都へ向かったミカに与えられた任務は、あまりにも無謀なものだった。
「この『開かずの倉庫』を、整理せよ」
そこは、数百年分の備品や資材が山と積まれ、あまりの混沌ぶりに探検隊が遭難したとまで噂される、王家最大の禁足地。
絶望的な光景を前に、ミカが覚悟を決めてスキルを発動した瞬間――世界は、彼女の「お片付け」が持つ真の力に震撼することになる。
これは、地味スキルでうっかり国のすべてを最適化してしまった元社畜令嬢が、カタブツな騎士団長や有能すぎる皇帝陛下にその価値を見出され、なぜか過保護に甘やかされてしまう、お仕事改革ファンタジー。
神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします
夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。
アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。
いわゆる"神々の愛し子"というもの。
神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。
そういうことだ。
そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。
簡単でしょう?
えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか??
−−−−−−
新連載始まりました。
私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。
会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。
余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。
会話がわからない!となるよりは・・
試みですね。
誤字・脱字・文章修正 随時行います。
短編タグが長編に変更になることがございます。
*タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる