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第三十九話 窮蛭、閻魔を噛む
それでも…
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ジョーは夜闇に紛れるフクロウの如く、音もなく飛翔。ミケは三本の矢を一気に構え、ニンフォは納刀したまま思いっきり姿勢を低くする。いつでも踏み込める姿勢だ。
「メルルッ!」「おじさまー! も、もう私……!」
「鬱陶しい蛭め! こうなれば噛みちぎって……」
「ネックスラッシュ!」
「トリプルポイズンアローっ!」
「イラムサ流! 極・抜刀斬りィッ!」
バシュッッッ! バヒュゥンッ! ガキィィィーンッ!
「ぐぁっ………………!」
三人の必殺技が、エンマフォックスを貫いた! 赤き斬撃は首を裂き、三本の矢は左目へ突き刺さり、抜刀斬りは右前足を骨ごとへし折った!
エンマフォックスの首がぐわんと揺れる。左目から血を吹き出し、折れた前足からガクッと崩れ落ちた。
ドザァーッ!
「ば、ばかな……この、わ、わらわが……!」
「ちきしょう、しつけぇにゃ! まだ立ってやがるにゃあ!」
「……何だと! 攻撃が効いていないはずがない。まさかあれだけの技を喰らって、立ち上がるというのか!」
「メルルちゃん! 危ないわ、今すぐ離れて!」
何とそれでもエンマフォックスは死ななかった! 普通のキツネなら間違いなくトドメとなった攻撃をくらっても、ズタボロになりつつ立ち上がった。
「ぐぅぅ……え、えぇ?」
必死で歯を食いしばって耐えているのに、いきなり離れろと言われても分からない。判断が遅れたメルル……だが直後、エンマフォックスの巨大な顔が迫る!
「蛭め、貴様から殺して……グフッ……こ、殺して、くれる……!」
「えっ……!」
ガバァッ! と大きな口を開けメルルを噛み砕こうとする! ニンフォが「危ない!」と飛び出そうとしたが、それよりも早く跳んだものがいた。
「……危ないッ!」「ジョーさんッ!」
風のようなスピードで、瞬く間にメルルを拾い上げる。
……だが、間に合わなかった。
「邪魔を……するなぁッ!」
バチンッ……!
「ぐぅっ!」「きゃ……!」
鋭い牙が、ジョーの背中を切り付けた。咄嗟に抱き込むようにメルルを庇ったジョーだが、背中の痛みに手を離してしまう!
「きゃあぁぁぁぁぁぁ……ぐぁっ!」
ドサァッ!
「お、落っこちたにゃあ! しっかりしろ!」
数メートルの高さから、地面に背中を叩きつけられるメルル。体を強打し「うぐっ!」と呻くことしかできない。
「ぐ……ぐぅっ!」
少し遅れてジョーもしっかり着地……だが、ガクッと膝をついてしまう。ボディアーマーを貫通して、赤い血が少しずつ湧き出していた。
「危ないわ!」「くそ! そうはいくかにゃあ!」
「メルルッ!」「おじさまー! も、もう私……!」
「鬱陶しい蛭め! こうなれば噛みちぎって……」
「ネックスラッシュ!」
「トリプルポイズンアローっ!」
「イラムサ流! 極・抜刀斬りィッ!」
バシュッッッ! バヒュゥンッ! ガキィィィーンッ!
「ぐぁっ………………!」
三人の必殺技が、エンマフォックスを貫いた! 赤き斬撃は首を裂き、三本の矢は左目へ突き刺さり、抜刀斬りは右前足を骨ごとへし折った!
エンマフォックスの首がぐわんと揺れる。左目から血を吹き出し、折れた前足からガクッと崩れ落ちた。
ドザァーッ!
「ば、ばかな……この、わ、わらわが……!」
「ちきしょう、しつけぇにゃ! まだ立ってやがるにゃあ!」
「……何だと! 攻撃が効いていないはずがない。まさかあれだけの技を喰らって、立ち上がるというのか!」
「メルルちゃん! 危ないわ、今すぐ離れて!」
何とそれでもエンマフォックスは死ななかった! 普通のキツネなら間違いなくトドメとなった攻撃をくらっても、ズタボロになりつつ立ち上がった。
「ぐぅぅ……え、えぇ?」
必死で歯を食いしばって耐えているのに、いきなり離れろと言われても分からない。判断が遅れたメルル……だが直後、エンマフォックスの巨大な顔が迫る!
「蛭め、貴様から殺して……グフッ……こ、殺して、くれる……!」
「えっ……!」
ガバァッ! と大きな口を開けメルルを噛み砕こうとする! ニンフォが「危ない!」と飛び出そうとしたが、それよりも早く跳んだものがいた。
「……危ないッ!」「ジョーさんッ!」
風のようなスピードで、瞬く間にメルルを拾い上げる。
……だが、間に合わなかった。
「邪魔を……するなぁッ!」
バチンッ……!
「ぐぅっ!」「きゃ……!」
鋭い牙が、ジョーの背中を切り付けた。咄嗟に抱き込むようにメルルを庇ったジョーだが、背中の痛みに手を離してしまう!
「きゃあぁぁぁぁぁぁ……ぐぁっ!」
ドサァッ!
「お、落っこちたにゃあ! しっかりしろ!」
数メートルの高さから、地面に背中を叩きつけられるメルル。体を強打し「うぐっ!」と呻くことしかできない。
「ぐ……ぐぅっ!」
少し遅れてジョーもしっかり着地……だが、ガクッと膝をついてしまう。ボディアーマーを貫通して、赤い血が少しずつ湧き出していた。
「危ないわ!」「くそ! そうはいくかにゃあ!」
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