神がかり!

七年前、俺、折山(おりやま) 朔太郎(さくたろう)の家庭は、カルト教団に騙され家庭崩壊した。

幼くして親の借金を背負った俺は、ヤクザの西島という危険な男に身柄を押さえられ、借金返済に明け暮れる人生を送っていくうちに自身の不幸な境遇から未来を諦め、ただ生きているだけの人生を送ることに何時しか折り合いを付けて生きる人間になってしまっていた。

そんな時、西島の「お前高校行けよ」という気まぐれな一言で俺の人生は再び大きく変わる。

それは、俺が入学した天都原(あまつはら)学園には、かつて俺の家庭を崩壊させたカルト教団の娘、不思議な能力を持って生まれたことから教団の神のような存在であった、守居(かみい) 蛍(てる)という少女が在校していたからだ。

神の悪戯……いや、嫌がらせか……
どちらにしても、全く、神というのは暇なものだ。

だが、俺にはもう関係無いことだと自身を納得させながらも、俺は次第にその少女に関わっていくことに……
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