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5章:5歳になったらしい
37話:悲劇を回避しよう作戦
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それじゃあ、まず何をするべきか・・・を考えないとだよね!
月鍵璃杏の過去については本編でちょこちょこ出てきたりしていたけれど本格的に出てきたのはおまけ話の時。
今日はその悲劇の始まり的なやつだったはず。
私はさっき書いたメモを見る。
① 社交界デビューの日来てくれた人達に口々に嫌味を言われる。
・・・・視線はいいものではなかったけれど嫌味は言われなかった。
それに、本来なら悪役令嬢・星舞華美に物凄く色々言われるはずだった。
でも、今日会った華美様はとても人懐っこく小動物みたいな子だった。
義弟とも仲が良さそうだったし。
これは・・・回避されたってことなのかな?
・・・・・うん!これは、自然に回避出来たってことだよね!!
うんうんと頷き私は自分を納得させる。
それよりも今一番回避しなければならないことがある。
私は赤いインクを出して羽根ペンにインクをつけ書いた文の所をぐるっと丸をつける。
今回避しなければならないこと。
それは・・・・・② 母親病気が悪化し死亡 を回避することだ。
大好きなお母様が死ぬなんてそんなの絶対に嫌だ!!
これは、絶ッ対に絶ッ対に回避するんだ!
・・・・・まず、お母様の病気の悪化は感染病が原因でもある。
感染病は冬頃に北の方から流行ってくる。
前世で言うインフルエンザみたいなものだ。
この感染病はなんとか光魔法や薬草で治るんだけどその影響かは分からないけれど持病に影響を与えて悪化して最善を尽くしたんだけど結局助からずそのままお母様は亡くなった。
そもそも光魔法を使えるのは稀でその上高位な光魔法なんて使える人はゼロに等しい。
でも、お母様の病気を治すには高位の光魔法を使うことが必要だ。
だけど、未だに高位の光魔法を使うことが出来る人は見つかっていない。
それに光魔法を使うことが出来るのは湖乃美ちゃんを除けば全国で5人程だ。
その5人は低位と中位しか使えない。
湖乃美ちゃんは高位の光魔法を使うことが出来ることが判明するのはあと2年先だし今使うことが出来るかは不明。
そうなると・・・・・・魔力が強いらしい私が魔力を磨きあげるしか方法はない。
今は光魔法についてやっている所だけれどそれはまだ低位の初めの方。
他の魔法はなんとか先生の教えで高位の魔法を使うことは出来るけれどまだ不安定。
もっと磨く必要がある。
けれど、不思議なことに私には特定の魔法がない。
普通なら一人一人合った魔法があるはずなんだけれど私にはそれがない。
なんて言うか全ての魔法が私に合ってるっていう感じなのだ。
これが化け物や悪魔って言われるのは仕方がないのかもしれない。
でも、この性質には心底助かる。
これでもしかしたらお母様を救えるのかもしれない。
いや・・・・・・救ってみせる!!
光魔法の特徴はいろんな魔法を吸収したりその人の傷や病を治すのは勿論心に癒しを与えたりリラックス効果もある優れものだ。
勿論、低位・中位・高位によって得られるものはどの魔法でも結構違う。
光魔法の場合はこんな感じだ。
低位:擦り傷や少しの魔力を吸収することができる。
中位:軽い病気や怪我など人にリラックス効果を与えることができる。
高位:傷・怪我・病気は大きくても小さくても治り心に癒しを与えリラックス効果がある。
というものだ。
でも、高位の光魔法にはひとつデメリットがある。
それは、人を幸福感に満たすことができること。
人に幸福を与えるのはいい事かもしれないけれど光魔法はそれを与えすぎてそれに溺れてしまう人がいるらしい。
使い方を間違えなければそれはないらしいけれどそれが唯一光魔法のデメリットで危険なところだ。
でも、その分メリットの方が多い。
高位の魔法を使えばお母様を救えることが出来る。
「よおし!そうと決まったら明日から先生に頼んで高位の光魔法を教わろう!!」
私はおー!と片手を上げて気合を入れた。
ゴンッ!!
と同時に頭の上からアルミ製の桶が私の頭に直撃した。
あまりの痛さに机の上で手で頭を抑えていると頭上から声がした。
「何が、『よおし!そうと決まったら明日から先生に頼んで高位の光魔法を教わろう!!』よ!!私がいるのに教わる理由があるって言うの!?光魔法の一つや二つくらい私が教えてあげるわよ!」
頭の痛みも治まり上を向くと妖精サイズの紅葉がむくれた顔をしながら立っていた。
数秒ほど紅葉の言葉の意味が分からずポカーンとしていたけれど言葉の意味が分かった。
そう言えば紅葉は光の精霊だった!!
あー!そっか!紅葉は光の精霊だから光魔法のことなら紅葉に聞いた方が早い!!
でも・・・・「いいの?だって、紅葉精霊の国のこととかあるし。」
私が恐る恐る聞くと紅葉ははあ?という顔をしてきた。
「別にいいのよ!だんだん片付いてきているし。それに、主の望みなら叶えられる範囲なら叶えたいのよ!それに、光魔法について使ったことも無いド素人が教えるより光魔法を使うことが出来る奴の方が全然教わるにはいいと思うわ!」
ドヤ顔で言う紅葉。
紅葉よ。魔法学の先生を何気ディスってた気がするけど。
でも、紅葉の言っていることは分からなくもない。
それに、気軽に話せる子の方がいいし!
「じゃあ、よろしくね!紅葉先生!!」
私はニコッと笑いかける。
「ええ!勿論よ!・・・はっ!で、でも、これは別に璃杏ちゃんの為じゃなくて私の契約精霊としての仕事をしようとしただけでそう、これは自分のためそうそうよ!ごにょごにょ」
笑い返してくれた紅葉だったけれど突然顔を赤くしてごにょごにょ何かを言い出した。
紅葉のことも気になったけれど私の気持ちは少し軽くなった。
一応お母様を救う準備は揃った。
これでお母様を絶対に救ってみせる!
そのあとはこれから起こることも回避してみせる!
私は白紙のページに大きく『悲劇を回避しよう作戦』と書いて次のページに考えたお母様死亡回避作戦を書き込んだ。
月鍵璃杏の過去については本編でちょこちょこ出てきたりしていたけれど本格的に出てきたのはおまけ話の時。
今日はその悲劇の始まり的なやつだったはず。
私はさっき書いたメモを見る。
① 社交界デビューの日来てくれた人達に口々に嫌味を言われる。
・・・・視線はいいものではなかったけれど嫌味は言われなかった。
それに、本来なら悪役令嬢・星舞華美に物凄く色々言われるはずだった。
でも、今日会った華美様はとても人懐っこく小動物みたいな子だった。
義弟とも仲が良さそうだったし。
これは・・・回避されたってことなのかな?
・・・・・うん!これは、自然に回避出来たってことだよね!!
うんうんと頷き私は自分を納得させる。
それよりも今一番回避しなければならないことがある。
私は赤いインクを出して羽根ペンにインクをつけ書いた文の所をぐるっと丸をつける。
今回避しなければならないこと。
それは・・・・・② 母親病気が悪化し死亡 を回避することだ。
大好きなお母様が死ぬなんてそんなの絶対に嫌だ!!
これは、絶ッ対に絶ッ対に回避するんだ!
・・・・・まず、お母様の病気の悪化は感染病が原因でもある。
感染病は冬頃に北の方から流行ってくる。
前世で言うインフルエンザみたいなものだ。
この感染病はなんとか光魔法や薬草で治るんだけどその影響かは分からないけれど持病に影響を与えて悪化して最善を尽くしたんだけど結局助からずそのままお母様は亡くなった。
そもそも光魔法を使えるのは稀でその上高位な光魔法なんて使える人はゼロに等しい。
でも、お母様の病気を治すには高位の光魔法を使うことが必要だ。
だけど、未だに高位の光魔法を使うことが出来る人は見つかっていない。
それに光魔法を使うことが出来るのは湖乃美ちゃんを除けば全国で5人程だ。
その5人は低位と中位しか使えない。
湖乃美ちゃんは高位の光魔法を使うことが出来ることが判明するのはあと2年先だし今使うことが出来るかは不明。
そうなると・・・・・・魔力が強いらしい私が魔力を磨きあげるしか方法はない。
今は光魔法についてやっている所だけれどそれはまだ低位の初めの方。
他の魔法はなんとか先生の教えで高位の魔法を使うことは出来るけれどまだ不安定。
もっと磨く必要がある。
けれど、不思議なことに私には特定の魔法がない。
普通なら一人一人合った魔法があるはずなんだけれど私にはそれがない。
なんて言うか全ての魔法が私に合ってるっていう感じなのだ。
これが化け物や悪魔って言われるのは仕方がないのかもしれない。
でも、この性質には心底助かる。
これでもしかしたらお母様を救えるのかもしれない。
いや・・・・・・救ってみせる!!
光魔法の特徴はいろんな魔法を吸収したりその人の傷や病を治すのは勿論心に癒しを与えたりリラックス効果もある優れものだ。
勿論、低位・中位・高位によって得られるものはどの魔法でも結構違う。
光魔法の場合はこんな感じだ。
低位:擦り傷や少しの魔力を吸収することができる。
中位:軽い病気や怪我など人にリラックス効果を与えることができる。
高位:傷・怪我・病気は大きくても小さくても治り心に癒しを与えリラックス効果がある。
というものだ。
でも、高位の光魔法にはひとつデメリットがある。
それは、人を幸福感に満たすことができること。
人に幸福を与えるのはいい事かもしれないけれど光魔法はそれを与えすぎてそれに溺れてしまう人がいるらしい。
使い方を間違えなければそれはないらしいけれどそれが唯一光魔法のデメリットで危険なところだ。
でも、その分メリットの方が多い。
高位の魔法を使えばお母様を救えることが出来る。
「よおし!そうと決まったら明日から先生に頼んで高位の光魔法を教わろう!!」
私はおー!と片手を上げて気合を入れた。
ゴンッ!!
と同時に頭の上からアルミ製の桶が私の頭に直撃した。
あまりの痛さに机の上で手で頭を抑えていると頭上から声がした。
「何が、『よおし!そうと決まったら明日から先生に頼んで高位の光魔法を教わろう!!』よ!!私がいるのに教わる理由があるって言うの!?光魔法の一つや二つくらい私が教えてあげるわよ!」
頭の痛みも治まり上を向くと妖精サイズの紅葉がむくれた顔をしながら立っていた。
数秒ほど紅葉の言葉の意味が分からずポカーンとしていたけれど言葉の意味が分かった。
そう言えば紅葉は光の精霊だった!!
あー!そっか!紅葉は光の精霊だから光魔法のことなら紅葉に聞いた方が早い!!
でも・・・・「いいの?だって、紅葉精霊の国のこととかあるし。」
私が恐る恐る聞くと紅葉ははあ?という顔をしてきた。
「別にいいのよ!だんだん片付いてきているし。それに、主の望みなら叶えられる範囲なら叶えたいのよ!それに、光魔法について使ったことも無いド素人が教えるより光魔法を使うことが出来る奴の方が全然教わるにはいいと思うわ!」
ドヤ顔で言う紅葉。
紅葉よ。魔法学の先生を何気ディスってた気がするけど。
でも、紅葉の言っていることは分からなくもない。
それに、気軽に話せる子の方がいいし!
「じゃあ、よろしくね!紅葉先生!!」
私はニコッと笑いかける。
「ええ!勿論よ!・・・はっ!で、でも、これは別に璃杏ちゃんの為じゃなくて私の契約精霊としての仕事をしようとしただけでそう、これは自分のためそうそうよ!ごにょごにょ」
笑い返してくれた紅葉だったけれど突然顔を赤くしてごにょごにょ何かを言い出した。
紅葉のことも気になったけれど私の気持ちは少し軽くなった。
一応お母様を救う準備は揃った。
これでお母様を絶対に救ってみせる!
そのあとはこれから起こることも回避してみせる!
私は白紙のページに大きく『悲劇を回避しよう作戦』と書いて次のページに考えたお母様死亡回避作戦を書き込んだ。
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