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第三章
リーヴスリー男子
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右手には手綱を掴み、左手に上が丸く、下がやや尖った形の葉形盾を持っていた。
儀礼用の物なのか、華美な装飾がされていて、実用性、あえて言うなら普段持ち歩くに相応しい物とはとても言えなかった。
なので、エリージェ・ソードルとしても――王城のどこからか勝手に持ち出したんじゃないかという疑念が湧くのも致し方が無かった。
ただ、この女を悩ましく思わせたのは、その服装にあった。
明らかに――謁見の為の正装という出で立ちだったのだ。
正装らしきその上着の留め具を外し、ヒラヒラと後ろにはためかせていた。
そして、白色の中着の――その首元の留め具もだらしがなく外していた。
とてもではないが、分別を学んだ大人の貴族当主には見えず、どちらかというと、学院の生活を、悪さをしながら満喫する貴族子息にしか見えなかった。
そんな不良貴族は、突然、前屈みになると、馬を駆けたまま右足を後ろに跳ね上げた。
エリージェ・ソードルをして、驚きのため息を呑んだ。
だが、そんな女の様子も頓着せず、左足に鐙に乗せた状態で、右足を左側に移す。
そして、何の気負いも無く、ひょいっと降りた。
慌てたのはソードル騎士達で、ギド・ザクスが左側に駆け抜けようとする馬の、その手綱を何とか掴み、他の騎士と取り囲み「どぉ! どぉ!」とか必死に落ち着かせている。
だが、特に気にするそぶりを見せない、ヴァルデマール・リーヴスリー伯爵は軽い調子で「エリー、無事だな!」とか言っている。
エリージェ・ソードルが顔を顰めながら答える。
「わたくしは無事ですが……。
リーヴスリーのおじ様、そのような格好でこのような場所に来るなど、何を考えていらっしゃるのですか!?
よもやと思いますが、謁見前ではありませんよね!」
エリージェ・ソードルの問いに対して、ヴァルデマール・リーヴスリー伯爵は快活に笑う。
「ははは!
問題ないよ。
全てを終え、陛下と談笑中にさ、連絡が来たから、急いでやってきたんだ」
「陛下と談笑中にって、問題しかない気がするんですが!」
「大丈夫大丈夫!
当然、陛下の許可も得てるしね」
許可を得たというか、国王オリバーからは『止めても無駄だろう』という苦笑交じりの言葉が返ってきただけなのだが……。
この伯爵は胸すら張ってみせる。
そして、チラリとウルフ・クリンスマンに視線を向けた。
「最初に到達する栄誉は、ルマ家に譲ってしまったか。
それは仕方がないとしても――」
ヴァルデマール・リーヴスリー伯爵がそんな事を話している内に、リーヴスリー伯爵家の護衛騎士が20人ほど到着してきた。
彼らは、鎧を着ていない主に追いつくにはと、考えた結果だろう――上部の鎧を外した、その中に着る厚手の服姿だった。
さらに、当主と同じように、盾を手に持っている者もいる。
こちらも、豪奢な物で――エリージェ・ソードルの頭痛の種を増やしていた。
そんな彼らだったが、一様に暴走した己の主を睨んでいたが、ヴァルデマール・リーヴスリー伯爵は気づいていないのか、気にしてないのか、はたまた、慣れているのか、話を続ける。
「――出来れば、ラーム伯爵家? だっけ? そちらに向かう時の先陣はこちらに譲って貰いたいんだが……」
「はあ?
わたくし、ラーム伯爵領などに攻め込む気などありませんよ」
それには、ウルフ・クリンスマンが口を挟む。
「それはいけません、お嬢様。
ここまでされて、何もしないんじゃ、ソードル家の沽券に関わりますよ」
「ルマ家の団長殿の言う通りだ!
栄光あるソードル家としては、思いっきり殴り返さなくては!」
何故か、ソードル家以外の者が熱く語るそれを見て、女騎士ジェシー・レーマーなどは(単に託つけて暴れたいだけなのでは?)と遠い目をしていたが、この2人の武人が言う事は、オールマ王国の貴族としては間違ってはいなかった。
オールマ王国の貴族は殴られたら殴り返す事を良しとする向きがあった。
むしろ、殴られたのに殴り返さなければ非難される事すらあった。
辺境伯家子息、フロリアン・ジューレに攻め込まれた小貴族が、ジューレ軍をさんざんに打ち倒した事を多くの貴族が『まさに、オールマ貴族の鏡』などといって大絶賛し、万が一がないようにと多くの助命嘆願が出されたのにも、その辺りの考えが影響してのことだった。
ただ、エリージェ・ソードルは首を横に振る。
「わたくし、今回のことを機に、ラームから絹の作り方を手に入れようと思っているんですの。
まあ、軍を動かした方が良いというのなら、その限りではないですけど、先ずは、ルマ家のお爺様に相談してからと思っています」
すると、ヴァルデマール・リーヴスリー伯爵は口を尖らせる。
「おいおい、ルマ家の閣下は、屈強な騎士団を作っておきながら飾りにしている、残念な御仁じゃないか?」
「伯爵!
その言い方は――」
ウルフ・クリンスマンが強面を歪め、ギロリと睨む。
町のチンピラどころか、そこらの騎士ですら悲鳴を上げそうな鋭い眼光にも、ヴァルデマール・リーヴスリー伯爵は整った顔で悪戯っぽく笑う。
「ああ、失礼したね。
今のは良くなかった!
彼の御仁は十分老齢だから、そうなることも――」
「リーヴスリーのおじさま!」
エリージェ・ソードルは頭痛を耐えるように、言葉を遮る。
「ラームを攻められないならと、ルマ家騎士を挑発して楽しもうとするのは止めてください!
もう、わたくしも無事ですし、両家の護衛もいますから、帰って下さい!」
「おいおい、エリー!
せっかくの機会なのに、何もさせずに帰らせるつもりか?
せめて、ラーム邸に乗り込んで、適当にボコボコにしようじゃないか!」
ヴァルデマール・リーヴスリー伯爵のまるで子供のような言いように、エリージェ・ソードルをして、頭を抱えたくなった。
「はぁ~
スティーナおば様の苦労が偲ばれます!」
スティーナとは、ヴァルデマール・リーヴスリー伯爵の妻であり、オーメスト・リーヴスリーの母、スティーナ・リーヴスリー伯爵夫人の事である。
歴代でもっとも色濃くリーヴスリーの血を継いでいると言われる夫と、その血をきちんと受け継いでいると言われる息子で苦労が絶えない女性である。
「スティかい?
まあ、彼女には苦労はかけているけど、それでもなんだかんだいって楽しそうにしてるよ?」
「おば様は会う度会う度、騙されて嫁いでしまったとか、詐欺に遭ったとか、わめいていらっしゃいますけど?」
「エリー、口から出る言葉と心の中とでは、おうおうにして、違うものだよ?」
「そんな調子でやってると、いつか離縁されても知りませんから」
とはいえ、苦労の絶えない歴代のリーヴスリー伯爵夫人だったが、実際に離縁をした者は歴史上、ほぼいない。
リーヴスリー男子特有の武狂いが原因となった事例にいたっては皆無だ。
夫人からの離縁自体難易度が高いとはいえ、夫らのやらかしから見たら、非常に不思議な事ではある。
その辺りがリーヴスリー男子のそつのなさを示しているのだろうし、夫人らが詐欺に遭ったと嘆くゆえんでもあった。
儀礼用の物なのか、華美な装飾がされていて、実用性、あえて言うなら普段持ち歩くに相応しい物とはとても言えなかった。
なので、エリージェ・ソードルとしても――王城のどこからか勝手に持ち出したんじゃないかという疑念が湧くのも致し方が無かった。
ただ、この女を悩ましく思わせたのは、その服装にあった。
明らかに――謁見の為の正装という出で立ちだったのだ。
正装らしきその上着の留め具を外し、ヒラヒラと後ろにはためかせていた。
そして、白色の中着の――その首元の留め具もだらしがなく外していた。
とてもではないが、分別を学んだ大人の貴族当主には見えず、どちらかというと、学院の生活を、悪さをしながら満喫する貴族子息にしか見えなかった。
そんな不良貴族は、突然、前屈みになると、馬を駆けたまま右足を後ろに跳ね上げた。
エリージェ・ソードルをして、驚きのため息を呑んだ。
だが、そんな女の様子も頓着せず、左足に鐙に乗せた状態で、右足を左側に移す。
そして、何の気負いも無く、ひょいっと降りた。
慌てたのはソードル騎士達で、ギド・ザクスが左側に駆け抜けようとする馬の、その手綱を何とか掴み、他の騎士と取り囲み「どぉ! どぉ!」とか必死に落ち着かせている。
だが、特に気にするそぶりを見せない、ヴァルデマール・リーヴスリー伯爵は軽い調子で「エリー、無事だな!」とか言っている。
エリージェ・ソードルが顔を顰めながら答える。
「わたくしは無事ですが……。
リーヴスリーのおじ様、そのような格好でこのような場所に来るなど、何を考えていらっしゃるのですか!?
よもやと思いますが、謁見前ではありませんよね!」
エリージェ・ソードルの問いに対して、ヴァルデマール・リーヴスリー伯爵は快活に笑う。
「ははは!
問題ないよ。
全てを終え、陛下と談笑中にさ、連絡が来たから、急いでやってきたんだ」
「陛下と談笑中にって、問題しかない気がするんですが!」
「大丈夫大丈夫!
当然、陛下の許可も得てるしね」
許可を得たというか、国王オリバーからは『止めても無駄だろう』という苦笑交じりの言葉が返ってきただけなのだが……。
この伯爵は胸すら張ってみせる。
そして、チラリとウルフ・クリンスマンに視線を向けた。
「最初に到達する栄誉は、ルマ家に譲ってしまったか。
それは仕方がないとしても――」
ヴァルデマール・リーヴスリー伯爵がそんな事を話している内に、リーヴスリー伯爵家の護衛騎士が20人ほど到着してきた。
彼らは、鎧を着ていない主に追いつくにはと、考えた結果だろう――上部の鎧を外した、その中に着る厚手の服姿だった。
さらに、当主と同じように、盾を手に持っている者もいる。
こちらも、豪奢な物で――エリージェ・ソードルの頭痛の種を増やしていた。
そんな彼らだったが、一様に暴走した己の主を睨んでいたが、ヴァルデマール・リーヴスリー伯爵は気づいていないのか、気にしてないのか、はたまた、慣れているのか、話を続ける。
「――出来れば、ラーム伯爵家? だっけ? そちらに向かう時の先陣はこちらに譲って貰いたいんだが……」
「はあ?
わたくし、ラーム伯爵領などに攻め込む気などありませんよ」
それには、ウルフ・クリンスマンが口を挟む。
「それはいけません、お嬢様。
ここまでされて、何もしないんじゃ、ソードル家の沽券に関わりますよ」
「ルマ家の団長殿の言う通りだ!
栄光あるソードル家としては、思いっきり殴り返さなくては!」
何故か、ソードル家以外の者が熱く語るそれを見て、女騎士ジェシー・レーマーなどは(単に託つけて暴れたいだけなのでは?)と遠い目をしていたが、この2人の武人が言う事は、オールマ王国の貴族としては間違ってはいなかった。
オールマ王国の貴族は殴られたら殴り返す事を良しとする向きがあった。
むしろ、殴られたのに殴り返さなければ非難される事すらあった。
辺境伯家子息、フロリアン・ジューレに攻め込まれた小貴族が、ジューレ軍をさんざんに打ち倒した事を多くの貴族が『まさに、オールマ貴族の鏡』などといって大絶賛し、万が一がないようにと多くの助命嘆願が出されたのにも、その辺りの考えが影響してのことだった。
ただ、エリージェ・ソードルは首を横に振る。
「わたくし、今回のことを機に、ラームから絹の作り方を手に入れようと思っているんですの。
まあ、軍を動かした方が良いというのなら、その限りではないですけど、先ずは、ルマ家のお爺様に相談してからと思っています」
すると、ヴァルデマール・リーヴスリー伯爵は口を尖らせる。
「おいおい、ルマ家の閣下は、屈強な騎士団を作っておきながら飾りにしている、残念な御仁じゃないか?」
「伯爵!
その言い方は――」
ウルフ・クリンスマンが強面を歪め、ギロリと睨む。
町のチンピラどころか、そこらの騎士ですら悲鳴を上げそうな鋭い眼光にも、ヴァルデマール・リーヴスリー伯爵は整った顔で悪戯っぽく笑う。
「ああ、失礼したね。
今のは良くなかった!
彼の御仁は十分老齢だから、そうなることも――」
「リーヴスリーのおじさま!」
エリージェ・ソードルは頭痛を耐えるように、言葉を遮る。
「ラームを攻められないならと、ルマ家騎士を挑発して楽しもうとするのは止めてください!
もう、わたくしも無事ですし、両家の護衛もいますから、帰って下さい!」
「おいおい、エリー!
せっかくの機会なのに、何もさせずに帰らせるつもりか?
せめて、ラーム邸に乗り込んで、適当にボコボコにしようじゃないか!」
ヴァルデマール・リーヴスリー伯爵のまるで子供のような言いように、エリージェ・ソードルをして、頭を抱えたくなった。
「はぁ~
スティーナおば様の苦労が偲ばれます!」
スティーナとは、ヴァルデマール・リーヴスリー伯爵の妻であり、オーメスト・リーヴスリーの母、スティーナ・リーヴスリー伯爵夫人の事である。
歴代でもっとも色濃くリーヴスリーの血を継いでいると言われる夫と、その血をきちんと受け継いでいると言われる息子で苦労が絶えない女性である。
「スティかい?
まあ、彼女には苦労はかけているけど、それでもなんだかんだいって楽しそうにしてるよ?」
「おば様は会う度会う度、騙されて嫁いでしまったとか、詐欺に遭ったとか、わめいていらっしゃいますけど?」
「エリー、口から出る言葉と心の中とでは、おうおうにして、違うものだよ?」
「そんな調子でやってると、いつか離縁されても知りませんから」
とはいえ、苦労の絶えない歴代のリーヴスリー伯爵夫人だったが、実際に離縁をした者は歴史上、ほぼいない。
リーヴスリー男子特有の武狂いが原因となった事例にいたっては皆無だ。
夫人からの離縁自体難易度が高いとはいえ、夫らのやらかしから見たら、非常に不思議な事ではある。
その辺りがリーヴスリー男子のそつのなさを示しているのだろうし、夫人らが詐欺に遭ったと嘆くゆえんでもあった。
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