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最終章 最初に叶えた願い事
2(過去)
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俺は物心が付いた時には貧民街にいた。
生きるためなら何でもやった。
それでも終わりはやってくる。
俺は何時もみたいに身なりの良い奴の財布を盗もうとしたけど、金髪のガキに邪魔された。
やけに綺麗なガキ様だったけど、身なりのいい奴の犬みたいで好きじゃねぇ。
身なりの良いジジイが俺に向かって云った。
「薄汚いネズミが!貴様の親は碌なことを教えんな!親はどこだ!?」
「いるわけねぇだろ!?そんなモン!」
「………ほぉ……一人か?小僧」
いきなり話し方を変えやがった。
何なんだ?このジジイ。
「………一人だ」
俺がそう答えると、ジジイは気味の悪い笑みを浮かべながら俺に云った。
「喜べ小僧。貴様を拾って姫様への献上物にしてやる………レオン、コレを連れて帰るぞ」
「………はい、神官長様」
ジジイが俺を連れて帰ると云ったとき、金髪のガキがずっと俺を見ていたことに気が付いた。
俺は金髪のガキに捕まって神殿に連れて行かれた。
口と両腕に拘束具を付けられた俺は、神官長と呼ばれたジジイに重い扉の前まで引っ張っていかれた。
その時に見た金髪のガキの切なそうな顔は何だ?
ジジイが何重にも掛けられた鍵を開け、俺を引き摺りながら中に入っていった。
「姫様、お目覚めですかな?」
ジジイから信じられねぇくらい優しい声が出た。
「姫様にも話し相手が必要ではないかと愚考いたしまして、貧民街で拾って参ったのでございます」
ジジイが俺を無理やり引っ張って突き飛ばした。
………クソジジイが!
俺はジジイに殺意が湧いた。
…………姫様とやらの返事はまだかよ!
下を向きながら俺はそんなことを考えていた。
言葉を話したことがねぇ奴がいるなんて……考えもしなかったんだ。
生きるためなら何でもやった。
それでも終わりはやってくる。
俺は何時もみたいに身なりの良い奴の財布を盗もうとしたけど、金髪のガキに邪魔された。
やけに綺麗なガキ様だったけど、身なりのいい奴の犬みたいで好きじゃねぇ。
身なりの良いジジイが俺に向かって云った。
「薄汚いネズミが!貴様の親は碌なことを教えんな!親はどこだ!?」
「いるわけねぇだろ!?そんなモン!」
「………ほぉ……一人か?小僧」
いきなり話し方を変えやがった。
何なんだ?このジジイ。
「………一人だ」
俺がそう答えると、ジジイは気味の悪い笑みを浮かべながら俺に云った。
「喜べ小僧。貴様を拾って姫様への献上物にしてやる………レオン、コレを連れて帰るぞ」
「………はい、神官長様」
ジジイが俺を連れて帰ると云ったとき、金髪のガキがずっと俺を見ていたことに気が付いた。
俺は金髪のガキに捕まって神殿に連れて行かれた。
口と両腕に拘束具を付けられた俺は、神官長と呼ばれたジジイに重い扉の前まで引っ張っていかれた。
その時に見た金髪のガキの切なそうな顔は何だ?
ジジイが何重にも掛けられた鍵を開け、俺を引き摺りながら中に入っていった。
「姫様、お目覚めですかな?」
ジジイから信じられねぇくらい優しい声が出た。
「姫様にも話し相手が必要ではないかと愚考いたしまして、貧民街で拾って参ったのでございます」
ジジイが俺を無理やり引っ張って突き飛ばした。
………クソジジイが!
俺はジジイに殺意が湧いた。
…………姫様とやらの返事はまだかよ!
下を向きながら俺はそんなことを考えていた。
言葉を話したことがねぇ奴がいるなんて……考えもしなかったんだ。
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