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ルドって何者?
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目が覚めると私は自室のベットに横たわっていた。
どうやらルドに横抱きにされている間に私は眠ってしまっていたようだ。恐らくだかルドは本当に私を男爵家まで運んでくれたようだ。
もう少し寝ていたいけれど、今日は学園に行かなければならないので急いで支度をする。
「いってきます!」
私は両親に一言そう言ってから男爵家を出た。
すると玄関前ルドが立っていた。私を見た途端顔がぱっと明るくなる。
「サラ!おはよう。」
「おはようルド!」
「今日も可愛いね。」
「!!」
ルドは昨日から唐突にこういうセリフを吐いてくる。本当に心臓に悪いし、緊張するからかなり恥ずかしい。
久しぶりに二人での登校をした。しかし途中でルドが、手を繋ごうと言い恋人繋ぎで学園まで行った。これも恥ずかしかった…。
学園に着くと何やら焦った顔のエヴェリーナ様がこちらに向かって走ってきた。何かあったのかな…?
「サラ!!貴女、覚悟を決めたのね?」
「え?覚悟…?何のこと?」
「えっサラ、まだ伝えられていないの?…ルドさん。貴方…」
ルド?ルドがどうかしたのだろうか?そう思ってルドの方を見ると、何か意味深な笑みを浮かべていた。
「…いえ。彼女が困惑してしまうと感じたので。ね?」
今日のルドはいつもと少し雰囲気が違う。何かルドの発する言葉の一つ一つに含みがあるような…
「…っ!とにかく!サラ、わたくしと二人で話さない?」
「え?あっはい!ルド、良いかな?」
「うん。いいよ、そっちから伝えられた方がサラは良いかもしれないし。」
そんなこんなで私はエヴェリーナ様と学園の応接間に入った。あれ…授業間に合うかな?いや、でもエヴェリーナ様の様子から察するに何か大事が起きているのだろう。一旦授業のことは忘れよう。エヴェリーナ様に椅子に座るよう促される。
「サラ。貴女、とんでもない人に気に入られたのね…」
「とんでもない人?何のことですか…?」
「…本当に伝えられていないのね…。」
ますます自分の置かれた状況が分からなくなってきた。そもそも私はそんな人に気に入られるような事はしていないし…うーん。一体何なんだろうか?
「とにかく、貴女はこれから周りの環境が大きく変わっていくわ。私はそんな貴方のことを気の毒にも思う。でも貴女ならきっと大丈夫。健闘を祈るわね!」
「本当に私よく分からないです…」
「まあ…近々絶対にその意味が分かるわ。そろそろ授業も始まるし、教室に戻りましょう。」
エヴェリーナ様にそう言われ、私は教室に戻った。
結局何も分からなかった。エヴェリーナ様の言っていた『とんでもない人』ってどんな人なんだろう。近々分かる?ああ、もう頭がパンクしそうだ。…一旦落ち着こう。
そう考えているとルドが私に近づいてきた。
「どう?サラ。ウェルズリー公爵令嬢から何か伝えられたかな?」
「ううん…結局何も分からなかった。」
するとルドは私の肩に手を軽く置き、耳元でこう囁いた。
「じゃあ、放課後に学園の玄関に来て?俺も伝えなければいけないことがあるから。」
ルドは意味深な笑みを浮かべる。
その姿がなんとも妖艶というか…見惚れてしまう。本当にルドはどうしてしまったのだろうか。
そして放課後、ルドに言われたとうりに学園の玄関に行くと、ルドが手を振って私を待っていた。
「サラ。こっちへおいで?」
「う、うん。」
そう言ってルドに付いていくと、そこには立派な馬車があった。
「ルド?この馬車がどうかしたの?」
「サラ、乗って?」
「え!?私たちが乗るの?」
「もちろん。他に誰が乗るの?」
悪びれもせずにルドはそう言うと、手慣れた様子で私を馬車に乗せた。何だかどこかの国のお姫様にでもなった気分だ。これが世に言うエスコートと言うやつなのだろうか。初めて男の人にこういう事をされたので緊張する。ていうかこんな高級そうな馬車…平民であるルドが乗れるのかな?どんどん疑問に思うことが増えていく。
「ルドって何かすごい商売とかしてるの?」
「ん?すごい商売って何のこと?」
「いや…こんな立派な馬車、高位貴族でも乗るのが難しいくらいの物だよ?平民のルドがどうやって…」
「ああ…そのことは場所についてからまた説明するよ。」
「今はリラックスして何か話そう?」
そうルドは言い、私の腰に手を回して抱きしめた。こんな体勢じゃ全然リラックスなど出来ない。ルドが積極的すぎて未だにびっくりしている。そしてついに目的地に着いた。ルドにエスコートされながら外に出ると…辺りは森のようになっていて、その中に巨大な屋敷が建っていた。
「ルド…これって?」
「俺の住んでいる家だよ。」
「え!?」
こんな豪邸に住んでいたなんて…ルドって絶対平民じゃないよもう。屋敷の門が開く。そこにはズラリと並んだ侍女と執事がルドを出迎えていた。ルドは私を再び横抱きにして堂々と屋敷を歩いていく。すると一人の老執事がルドに話しかけて来た。
「ご主人、このお方が例の…」
「ああ。そうだよ?彼女のための部屋はもう用意したよね?」
「はい。もちろんで御座います。」
「じゃあサラ、行こうか。」
そうルドに言われて部屋へ向かう。相変わらず横抱きのままだ。部屋に着き、ルドが私を膝に乗せようとしてきたのでさすがに断わった。そしてサファイアブルーの瞳で私を見つめてこう言った。
「サラ、君は明日でこの国を去る事になる。良いよね?」
どうやらルドに横抱きにされている間に私は眠ってしまっていたようだ。恐らくだかルドは本当に私を男爵家まで運んでくれたようだ。
もう少し寝ていたいけれど、今日は学園に行かなければならないので急いで支度をする。
「いってきます!」
私は両親に一言そう言ってから男爵家を出た。
すると玄関前ルドが立っていた。私を見た途端顔がぱっと明るくなる。
「サラ!おはよう。」
「おはようルド!」
「今日も可愛いね。」
「!!」
ルドは昨日から唐突にこういうセリフを吐いてくる。本当に心臓に悪いし、緊張するからかなり恥ずかしい。
久しぶりに二人での登校をした。しかし途中でルドが、手を繋ごうと言い恋人繋ぎで学園まで行った。これも恥ずかしかった…。
学園に着くと何やら焦った顔のエヴェリーナ様がこちらに向かって走ってきた。何かあったのかな…?
「サラ!!貴女、覚悟を決めたのね?」
「え?覚悟…?何のこと?」
「えっサラ、まだ伝えられていないの?…ルドさん。貴方…」
ルド?ルドがどうかしたのだろうか?そう思ってルドの方を見ると、何か意味深な笑みを浮かべていた。
「…いえ。彼女が困惑してしまうと感じたので。ね?」
今日のルドはいつもと少し雰囲気が違う。何かルドの発する言葉の一つ一つに含みがあるような…
「…っ!とにかく!サラ、わたくしと二人で話さない?」
「え?あっはい!ルド、良いかな?」
「うん。いいよ、そっちから伝えられた方がサラは良いかもしれないし。」
そんなこんなで私はエヴェリーナ様と学園の応接間に入った。あれ…授業間に合うかな?いや、でもエヴェリーナ様の様子から察するに何か大事が起きているのだろう。一旦授業のことは忘れよう。エヴェリーナ様に椅子に座るよう促される。
「サラ。貴女、とんでもない人に気に入られたのね…」
「とんでもない人?何のことですか…?」
「…本当に伝えられていないのね…。」
ますます自分の置かれた状況が分からなくなってきた。そもそも私はそんな人に気に入られるような事はしていないし…うーん。一体何なんだろうか?
「とにかく、貴女はこれから周りの環境が大きく変わっていくわ。私はそんな貴方のことを気の毒にも思う。でも貴女ならきっと大丈夫。健闘を祈るわね!」
「本当に私よく分からないです…」
「まあ…近々絶対にその意味が分かるわ。そろそろ授業も始まるし、教室に戻りましょう。」
エヴェリーナ様にそう言われ、私は教室に戻った。
結局何も分からなかった。エヴェリーナ様の言っていた『とんでもない人』ってどんな人なんだろう。近々分かる?ああ、もう頭がパンクしそうだ。…一旦落ち着こう。
そう考えているとルドが私に近づいてきた。
「どう?サラ。ウェルズリー公爵令嬢から何か伝えられたかな?」
「ううん…結局何も分からなかった。」
するとルドは私の肩に手を軽く置き、耳元でこう囁いた。
「じゃあ、放課後に学園の玄関に来て?俺も伝えなければいけないことがあるから。」
ルドは意味深な笑みを浮かべる。
その姿がなんとも妖艶というか…見惚れてしまう。本当にルドはどうしてしまったのだろうか。
そして放課後、ルドに言われたとうりに学園の玄関に行くと、ルドが手を振って私を待っていた。
「サラ。こっちへおいで?」
「う、うん。」
そう言ってルドに付いていくと、そこには立派な馬車があった。
「ルド?この馬車がどうかしたの?」
「サラ、乗って?」
「え!?私たちが乗るの?」
「もちろん。他に誰が乗るの?」
悪びれもせずにルドはそう言うと、手慣れた様子で私を馬車に乗せた。何だかどこかの国のお姫様にでもなった気分だ。これが世に言うエスコートと言うやつなのだろうか。初めて男の人にこういう事をされたので緊張する。ていうかこんな高級そうな馬車…平民であるルドが乗れるのかな?どんどん疑問に思うことが増えていく。
「ルドって何かすごい商売とかしてるの?」
「ん?すごい商売って何のこと?」
「いや…こんな立派な馬車、高位貴族でも乗るのが難しいくらいの物だよ?平民のルドがどうやって…」
「ああ…そのことは場所についてからまた説明するよ。」
「今はリラックスして何か話そう?」
そうルドは言い、私の腰に手を回して抱きしめた。こんな体勢じゃ全然リラックスなど出来ない。ルドが積極的すぎて未だにびっくりしている。そしてついに目的地に着いた。ルドにエスコートされながら外に出ると…辺りは森のようになっていて、その中に巨大な屋敷が建っていた。
「ルド…これって?」
「俺の住んでいる家だよ。」
「え!?」
こんな豪邸に住んでいたなんて…ルドって絶対平民じゃないよもう。屋敷の門が開く。そこにはズラリと並んだ侍女と執事がルドを出迎えていた。ルドは私を再び横抱きにして堂々と屋敷を歩いていく。すると一人の老執事がルドに話しかけて来た。
「ご主人、このお方が例の…」
「ああ。そうだよ?彼女のための部屋はもう用意したよね?」
「はい。もちろんで御座います。」
「じゃあサラ、行こうか。」
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