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プロローグ
しおりを挟む昭和36年8月25日。暦の上では夏はもう終わりに近かったが、直井町はうだるような蒸し暑い日が続いていた。
日本の本州のほぼ中央に位置するこの町は、古くから宿場町として栄え、かつて天下を分けた合戦の裏舞台ともなっている。街のメイン道路は、東西の両陣営がお互いに顔を合わせる事がないよう、ほぼ中心で鉤型に曲げられ、その遺構は360年経っても変わっていない。
また、第2次大戦に入ると、軍事物資の輸送能力を上げるために急勾配を避けるもう1つの鉄道ルートも敷かれている。この人口2万人余りの小さな町は、まさに東西の交通の分岐点だった。
しかし戦後になると様子が変わった。近隣の都市のめざましい復興とは裏腹に、起伏の多い直井町はもはや単なる通過点としての存在でしかなかった。そのせいもあって戦後15年を経ても、そこかしこに戦争の痕跡が残っている。
なかでも一番顕著だったのが、払い下げられることもなく放置された駅舎の周辺の倉庫と雑地だった。
町役場では、この区域に野犬や蛇が住み着くことを懸念して、バリケードの設置と整地、老朽倉庫の撤去を日本国有鉄道に嘆願した。
ところが町議会が受け取ったのは、貨物の一時置き場として今後も利用する旨の書簡のみ。東京オリンピックを数年後に控え東海道新幹線の巨大工事に追われる国鉄が、地方の小都市の意見に耳を傾けることは無かった。
これによって国有地に手をつけられない町の教育委員会は、各小中学校に該当地域へ立ち入りをしないよう指導することになった。
しかし、時おり錆びた鉄粉と油に汚れた砂埃が舞う倉庫の周辺に近づく教師はほとんどおらず、年に数回ほど国鉄関連の資材の搬出入があることを除けば、全くの無法地帯といってよかった。
そしてこの昭和36年8月25日。懸念はついに現実のものになった。
「おいっ、遅えぞ!」守は大声で怒鳴った。
「ごめん。お母さんに言い訳すんのが大変やったんや」高志は息を切らしたまま言った。「ここに来ると絶対に服が汚れるから二度と行くなって釘刺されとるんやて」
「それはオレも同じやぞ!」秋彦も守に加勢した。両親はもちろん、小学校にも駅の周辺には近づくなと言われているからだ
「まあ、ええわ」守は秋彦を宥めた。「予定どおり、きょう作戦を実行するからな」
「用意はバッチリやて」秋彦は自転車の荷台に縛り付けてきたスコップを勢いよく床に立てた。軽い金属音が格納庫のなかに響き渡る。
「気をつけろよ」
「わりい、わりい。戦車の中だってこと、忘れてたわ」そう言うと、秋彦はスコップをそっと床に寝かせた。
「ずっと気になっとったんやけど、」高志は三人が座っている空間を見渡した。「これってホントに戦車なんかな?」
「決まっとるやろ」守はイラついた。話を遮りやがって。「チハ車って言う日本の戦車だって親父が言っとった」
「チハ車?って、車ってことやろ?」
「ちゃんと砲塔もキャタピラもあったらしい。いまは全部無くなっとるけど、本物の戦車や」
高志はなおも納得のいかない顔をした。四方を一メートルくらいの壁で囲んだ、天井すら無いただの錆びた鉄の箱だ。海は何十キロも先なので船である可能性はないとは思うが、だからといって戦車だと言うのもちょっとおかしな気がした。
ただ、一度この空間に足を踏み入れると、不思議と何かをやらかしたい衝動が起きるのも事実だった。まるで秘密基地の中の究極兵器の操舵室にいるみたいに。だからこれは戦車でなければならないのだ。高志はそう思うことにした。
「じゃあ作戦を説明するぞ」守はランドセルの中から自由帳を取り出し、見開きのページを開いた。そこにはこの周辺の平面図がHBの鉛筆で描かれていた。拙い描線だが、直井駅と旧宿舎、倉庫群に雑木林、水路などが、ほぼ正確な位置に配置されているのが分かる。
守は倉庫と雑木林の間に広がる、テニスコート二面分くらいの雑地の中心に小石を置いた。
「オレと秋ちゃんは、ここに身長と同じくらいの深さの穴を掘るから、高志は雑木林から竹を何本か切ってきてくれ」守はそう言うと、高志に糸鋸を渡した。「この落とし穴に『番長』をおびき寄せて、一気に仕留めるんや」
高志は唾を飲み込んだ。『番長』は、体胴長は百六十センチ以上、体重五十キロを超える舶来種の雑種犬だという話だ。その身体は小学校四年生の自分たちよりもはるかに大きい。三人ともまだ間近に見たことは無いが、その姿はオオカミのようだったという人もいる。
「でも、準備してるあいだに『番長』が突然襲ってきたらどうするんや?」秋彦はスコップを握りしめた。
「いま持ってるそれでドヤして、追い払えばええやろ」
「簡単に言うなや」
「冗談や」守はもう一本のスコップを振り下ろす仕草をした。「奴がここに現われるのはお昼頃らしいわ。人間に飼われとった時分は、ここが餌場だったって話もあるし、飯時だから広い所に出とっても誰にも近づかれんかったっていう説もある」
高志は糸鋸を軽く振った。もし竹を伐採している最中に『番長』が襲ってきたら、どうやって応戦する?これじゃ鼠一匹だって殺せそうにない。
その姿をみて、守はうんざりした表情でスコップの先端を突き出す仕草をした。
「竹は斜めに切り落として竹槍に出来る。スコップなんかより強力な武器になるんやぞ。戦争中も本土決戦に備えてたくさん作っとったって話や。まず自分用に一本作っといたらええやろ」
「わかった。そうするわ」
「オレにも一本作っといてくれ」高志の役回りのほうが有利のような気がした秋彦が懇願した。
「弱気になんなや。こっちは二人やで。それにすぐ近くに高志もおる」守は自分自身を奮い立たせるように言った。「これをやり遂げるには三人の勇気が必要なんや。『番長』をやっつければオレらはヒーローになれる。そうなれば誰もオレらに“ここに近づくな”とは言われんようになるんやで」
これは利いた。秋彦も高志も大きく頷いた。
ここは三人だけの秘密基地だ。これからもここを使い続けるためには“番長”をやっつけて、大人たちにその権利を認めさせなければならない。
「やるぞ」守はスッと立ち上がり、秋彦と高志もそれに続いた。
「おーし」まず秋彦がスコップを背中に乗せて、勢いよく戦車を飛び越えると、守はその後を追って広場に向かい、高志はその奥の竹林を目指して走った。
守はスコップの先端で直径一・五メートル程度の円を描くと、秋彦が猛然と掘り始めた。二人は何かを喋っていたが高志には聞こえなかった。姿が見えなくなるほどの距離ではないが、竹林の脇を流れる水路の音が周囲の生活音を遮断しているせいだ。
重労働に思えた竹の伐採は予想外に簡単だった。守の家が工場だからなのだろう。糸鋸の切れ味は抜群で、鼠より大きな敵でも勝てそうな気がした。高志は意気揚々と、身の丈程の長さの茎を何本か小脇に抱え、二人に合流するべく歩き始めた。
その時だった。背後でガサガサという大きな音がした。
三十度を超える気温が一瞬にして氷点下に落ちたように、身体が凍りついた。
高志は恐怖で膝を震わせながら、守たちのいる広場のほうだけを見てゆっくりと歩を進めた。振り返れば真後ろで『番長』が牙をむけてこちらを睨んでいるに違いない。大声で叫んでも、自分の声は水路の音にかき消されて二人には届かない。
ほとんど目を開けることも出来ないまま歩き続けると、背中から守の声がした。
「おいおい、何処に行くんだよ」
「えっ?」
ゆっくり振り返ると、穴を掘り終わって座り込んでいる守と秋彦の姿が見えた。広場には出たが、どうやら二人を通り越してしまったらしい。
「いた。いたんや。オレのすぐ後ろに」高志の手は急に握力を失い、竹の茎の束を足元に落とした。
「姿は見えたんか?」守は訝しげな表情で言った。
「見えんかった。っていうより迫ってくる音は、はっきり聞こえた」
「それじゃあ『番長』かどうか分からんやろ!」
「間違いないって!」
「わかった」守は、高志の迫力に圧されて語気を弱めた。「まあ、ええわ。『番長』はまだ準備中の筈や。たぶんまだ襲ってはこん。聞いた話やと、奴は消防署が十二時に鳴らすサイレンに反応して動き出すらしい。飼われとったときの習慣で、エサが貰えると思って広場に出てくるんや。それに、昼までにはまだ時間はある」
「そんなん、どうでもええわ。とにかく急ぐで」秋彦は焦れた様子で竹を数本拾い、穴の中に飛び込んだ。
一個しかない糸鋸を守と高志が交代で切り分け、秋彦が受け取った竹槍を次々に突き刺した。しばらくすると、穴の中はさながら生け花に使う剣山のような格好になった。
「これなら力道山でもイチコロやで」穴の外に出た秋彦が自画自賛すると、今度は三人で釣竿の先端くらいの細くて長い枝を探した。
それを穴の上に《米》の字に置いて、守がズボンのポケットに折り畳んで入れておいたビニールを被せた。くぼみが出ないように注意しながら土を少しずつ盛ると、遠目には落とし穴があることは分からないくらいの出来に仕上がった。
「よし、最後はコイツや」
守は家の台所からこっそり抜いてきた鱈の干物を、弓のようにしなった木の枝の先端に通した。獲物が穴の中央に来る位置に合わせると、末端を地面に突き刺した。
あとは“番長”が来るのを待つだけだ。
三人は倉庫の手前にある手洗い場まで退がり、一メートルくらいのコンクリート塀の後ろに身を屈めて広場を覗いた。
「現われるやろか?」秋彦は恐怖と期待の入り混じった声で言った。
「あたりまえやろ」守は高志の顔を見た「なあ」
「うん」
高志は小さく頷いた。“番長”を仕留めたいという想いは自分にだってある。ただ、このまま何も起こらなくても構わないと思った。
背中に感じた、あの言いようのない恐怖が実体化するのを見なくて済むのならそのほうがいい。
「くそっ、目覚まし時計でも持ってくるんやった」秋彦が舌打ちすると、守は頭を掻いた。
「オレもそう思ったとこや」
準備の手落ちはないが、待機する時間のことまでは誰も考えていなかった。今はただ、息を殺して十二時のサイレンを待つしかない。
この状態で突然大きな音が鳴ったら、全員の心臓が飛び出しそうな雰囲気だった。
しかし、均衡を破ったのはサイレンでも『番長』でもなかった。
「守くん!田野倉守くん!いたら返事して!」
「くそっ」
秋彦はまた舌打ちをしたが、守と高志はその声を聞いて青ざめた。
「麻倉先生・・・」守は小声で呟いた。「・・・だよな」
「そうやと思う」高志は頷いた。
「ちょっと待て。なんで此処が分かったんや?しかも、おまえらの担任やろが」
秋彦が悪態をついたが、守は「シッ」と指を立てて制した。
声の主はまだこちらに気付いている様子はない。手洗い場のコンクリート塀が死角になっているおかげで、上手くやり過ごせる可能性もある。足音が聞こえるが、少なくても十メートルくらいの距離はありそうだ。
「守くん!いま出てきてくれたら、ここに来てることは誰にも言わないわ!本当よ!」
声が少しずつ遠ざかっていくのを見計らって、高志が塀からそっと顔半分を出すと、この薄汚れた廃墟とは真逆の、眩いばかりの白いブラウスに身を包んだ麻倉恵子のうしろ姿が目に飛び込んできた。
「獲物が吊るしてあるのに気付いてるみたいか?」守は心配そうに聞いた。
「まだみたいだけど、早く知らせんと」
高志が身を乗り出すと、秋彦はその手を引っ張った。
「ばかっ、そんなことしたら此処にはもう来られんようになるで」
「先生が穴に落っこちたら、どうするんや!」
高志が思わず大声になると、あとの二人は慌てて高志を羽交い締めにして、手で口を塞いだ。「あほっ、聞こえてまうやろ」
それでも高志は必死に抵抗して塀を蹴りつけ、その拍子に瓦礫の一部がガラガラと音を立てた。
「誰?」先生は何かに弾かれたように、しなやかな髪をなびかせて振り向いた。
それとほぼ同時に、消防署のサイレンがあたりに鳴り響いた。
広場の竹薮寄りまで歩いていた先生は、その音に気を留めることもなく、瓦礫の音が聞こえた方向に眼を凝らした。
すると目の先には、荒れた地面の上に一箇所だけ、不自然に撓った木の枝が出ているのが見えた。先端には何か黒ずんだ物体がぶら下がっている。
さらに近寄って、それが魚の干物であることに気付くのとほぼ同時に、竹薮をガサガサと揺らして何かが走ってくるのを感じた。
「きゃあああああああ!」
その姿が目に入るやいなや、先生は反射的に前方に足を一歩踏み出した。
高志は動揺した二人の手を振り解き、コンクリート塀の前に飛び出し、ついに絶叫した。
「麻倉先生!」
おそらくその叫び声を聞いたのが最後だったのだろう。一瞬、高志に慈愛に満ちた柔らかな視線を送ると、麻倉恵子の身体は吸い込まれるように穴の中に消えていった。
そして、それを追うようにもう一つの影が飛び込んでいくのが見えた。
「うそや!」
コンクリート塀の後ろから守が飛び出すと、秋彦もそれに続いた。
「まさか、先生が落っこちたんか?」
秋彦が声を震わせながら聞いたが、高志はそのまま気を失って倒れた。
麻倉恵子の葬儀は、生まれ故郷だった琵琶湖の南岸の小さな町で、身内だけでひっそりと行なわれた。
それから二週間後、直井町で改めて告別式が行なわれた。参列者は約二百人。担任を務めていた直井小学校の四年二組の児童とその父兄を始め、教職員や教育委員会、国鉄関係者や町内の各機関の局長が集まった。
享年二十三歳。教職に就いてからまだ二年足らずの早すぎる死に、式場のあちこちですすり泣く声が聞かれたが、その死因については野犬に噛まれたことによる失血死とだけ伝えられた。
さらにしばらく経って、何処からか“先生は、オオカミのような野犬と一緒に神隠しにあった”という噂が流れた。その日を境に“番長”の目撃証言がきっぱりと途絶えたせいだ。
野犬はその場で処分されたことになっているが、かつての飼い主の消息も、誰が直接手を下したのかも全く分からないまま、いつしか人々の記憶の闇の中に消えていった。
その後、付近一帯にはバリケードが敷かれ、所々に立ち入り禁止の看板が掲げられた。
そして東京オリンピックが終わった五年後に、国鉄は全ての施設を解体・整地し、民間に払い下げた。もはや格納庫や戦車といった遺物の痕跡はどこにも無い。直井町の長かった戦後はやっと終わりを告げたのだった。
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