しなずち ~転生触手妖怪 異世界侵略風味、褐色爆乳女神と現地収穫の巫女衆を添えて~

花祭 真夏

文字の大きさ
112 / 188

第96話 本日の地獄は終了いたしました。天国に行きやがってください。

しおりを挟む
「これで、私とキサンディアはお前の属神に確定だ。嫌だと言ってももう遅いぞ? ちゃんと責任を取ってもらうから覚悟しておけ」


 中出し精液でぽっこり膨らんだ腹を擦り、ヴィラとキサンディアは左右から私にしな垂れかかって挟んで締める。

 完全に理性を飛ばして、滅茶苦茶良かった事以外覚えていない。何をして何をされて何をどうしてこうしたのか、身にも頭にも覚えがなく、ただただ結果のみを押し付けられて私の退路は断たれていた。

 いや、もう覚悟は決めたけど。

 挑戦的な笑みを浮かべるヴィラと、恥ずかしさに頬を染めて俯くキサンディア。愛しさしかない二柱を触腕で抱き寄せ、私は順番に唇を重ねる。

 重なりを解くと、キサンディアが私を睨み付けた。

 不満気だが怒っている様子はなく、甘酸っぱい未熟さを表情に纏って唇を尖らせる。普段の妖艶な大人の女はどこへやら。今目の前にいるのは身体だけ育ちに育った初夜後の乙女だ。

 何て可愛らしいのだろう。


「……しなずち。ノーラを眷属に迎えなさい。そうすれば、私は貴方の女になりましょう」

「ノーラノーラと、お前は何かとノーラの事ばかりだな? いくら尖兵の筆頭だからといって、気にかけ過ぎではないか?」


 キサンディアの課した条件に、ヴィラは往生際が悪いと苦言を呈する。

 私からすれば、ノーラに手を出す許可が下りたような物。歓迎こそすれ、変に詮索して取り消されたらたまったものではない。

 気が変わらない内に、さっさと契約にしてしまおう。


「わかりました、キサンディア様。次に会った時にノーラを眷属にします。――ヴィラ。キサンディアはノーラを娘のように思っているから、一緒にいたくなるのは当然だよ」

「娘? 娘か? お前らセフレだろう?」

「少しお黙りなさい、ヴィラッ! それと、最初はちゃんと二人っきりで愛を交わす事! 私のように無理矢理滅茶苦茶に乱暴したりしない事! ヴィラに唆されてなんて以ての外です!」

「大丈夫だよ、キサンディア。もう契約は成った。お前もノーラも幸せにするから信じて委ねて」

「……え? 契約? し、しなずち? 契約ってどういうことです? ちょっと? しなずち?」


 困惑するキサンディアをよそに、私は身体を肉人形に戻し始める。

 ヴィラに触れて重ねて交わし、ズタズタだった私の心は癒され安定した。今の内に暴走するシムナとシムカを取り押さえて、全員を連れて社に戻って神界会議の準備をしないとならない。

 あと、レスティと帝国の件も確認しないと。

 アンジェラが無事かも気掛かりだ。


「それじゃ、向こうに戻る。一度帝国に寄るから、帰りは七日程度を見ておいて」

「了解だ。ほら、キサンディア。愛する夫の出陣だぞ? 見送りの挨拶くらいしておけ」

「ぅ…………お、お待ちして……ます……」


 視線を逸らして脚をもじもじ。

 計算して誘っているのか天然なのか今一わからないが、帰って一番にする事は今決まった。

 そこまで期待されては仕方ない。脳が焼き切れるほどに全力で応え、呆けて脱力するまで止めたりしない。今の身重は注いだ分を溜めてあるだけだから大丈夫だけど、帰るまでに出来ていたらほんの少し自重しよう。

 二人の頭を撫で、目を閉じる。

 今の夢から新しい夢へと移るような、意識と世界を乗り換える魂の移動。両手の感覚から二人が消え、代わりに張りのある柔らかな感触が伝わり始める。

 肌の心地から誰の物かが何となくわかり、先に向かって絞る様に揉みしだく。

 聞き覚えのある悲鳴が聞こえ、懇願が聞こえ、少しの高さから落ちる衝撃を正面に感じる。移動に成功した事を確信して目を開き、視界一杯の黒髪のカーテンから、自分が彼女におぶさっていたのだと理解した。

 子供のように。

 大事に大事に。

 守ってくれていたのだと一方的に確信し、身体を解して前に回る。前にも同じようにしたことがあったか? いや、アレはリタの方だ。彼女を襲おうとして止められそうになり、背後にすり抜けて二人一緒に頂こうとした。

 まだ一ヶ月経っていないのに、酷く懐かしく思える。

 私は全霊の愛を舌先に集め、斬り潰された左目を下から上に舐め上げた。強すぎる刺激に両膝を着いた身体が跳ねあがり、後ろに倒れて丁度良いから覆い被さる。

 無事でよかった。


「愛してる、アンジェラ」

「こんの……っ! 坊や、後で覚えてろっ!?」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

まなの秘密日記

到冠
大衆娯楽
胸の大きな〇学生の一日を描いた物語です。

私の推し(兄)が私のパンツを盗んでました!?

ミクリ21
恋愛
お兄ちゃん! それ私のパンツだから!?

俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。

true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。 それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。 これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。 日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。 彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。 ※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。 ※内部進行完結済みです。毎日連載です。

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

手が届かないはずの高嶺の花が幼馴染の俺にだけベタベタしてきて、あと少しで我慢も限界かもしれない

みずがめ
恋愛
 宮坂葵は可愛くて気立てが良くて社長令嬢で……あと俺の幼馴染だ。  葵は学内でも屈指の人気を誇る女子。けれど彼女に告白をする男子は数える程度しかいなかった。  なぜか? 彼女が高嶺の花すぎたからである。  その美貌と肩書に誰もが気後れしてしまう。葵に告白する数少ない勇者も、ことごとく散っていった。  そんな誰もが憧れる美少女は、今日も俺と二人きりで無防備な姿をさらしていた。  幼馴染だからって、とっくに体つきは大人へと成長しているのだ。彼女がいつまでも子供気分で困っているのは俺ばかりだった。いつかはわからせなければならないだろう。  ……本当にわからせられるのは俺の方だということを、この時点ではまだわかっちゃいなかったのだ。

旧校舎の地下室

守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

処理中です...