【完結】こんにちは、君のストーカーです

次の予定はいつでもいいよ(紀広視点)

大好き。可愛い。早く俺の物にしたい。

何回も何回もキスをしながら少しずつ服を乱して、慣れないのに必死で応えようと腕を回してくれる様を目に焼き付ける。
本当に可愛いなぁ俺の彼女は。俺が頭の中で考えてる悪い事なんて知らないで、こうやってベッドに誘って抱かれようって頑張ってくれるんだから。

泣きそうな顔するくせに嫌がらないで、少し足を開いて恥ずかしい所全部見せてくれる。我慢してるつもりなんだろうけど、抑えきれなかった声が甘い息と共に漏らされるのが可愛い。ちゃんと気持ち良いんだって、丁寧に教えてくれているみたいだ。
表情や反応が一つ一つ可愛くて、感じてる顔見ながら触ってるだけで気持ち良い。

本当に、映画の仕事受けておいて良かったなぁ。
内緒で監視アプリ入れてるから行動は全部把握してて、今日この子が一人で映画見に行って途中で出てきたのを知っていた。その時点で、俺が演技でもそういう事をしてる所見るのが耐えられないくらい好きになってくれてるんだって分かってはいたけど、まさかこんな風に誘ってもらえると思わなかったな。
やきもちとか妬いてくれるんだなぁって考えると嬉しくて頰が緩む。俺の気持ちとは勿論全然比べものにならないけど、彼女なりに俺を一番に好いてくれているのならそれだけで十分だ。

折角好きになってくれてるのに、ここで何か間違えて嫌われるような結果にはしたくない。
少しずつ慣らして気持ち良い事だって覚えさせて、怖がらせないように優しく声を掛ける。
君の初めての思い出が少しでも嫌なものにならないように。十分に濡らしてあげて、ちゃんと許可を取ってから先端を充てがった。

まあ結局、痛がって上手く力を抜く事も難しそうで、最後までは出来なかったわけだけど。
ああでも、これはこれで良かったのかも。出来なかった事を凄く気にしていて、俺への罪悪感でいっぱいになってる。
今なら何をお願いしても簡単に頷いてくれそうな程に危うい。

起きてないフリをしながら、俺と同じように狸寝入りをする彼女を掻き抱くと腕の中で身動いだ。
今はまだこれだけでも十分。大事なのは君が俺から逃げない事で、外堀さえ埋められればセックスの有無はどうでもいいんだから。

さて、ここからどうやって囲ってやろうかな。絶対に俺から離れないように、気持ち的にも法的にも早く縛っておかないとね。
そんな汚い感情で頭の中を埋めながら、優しい恋人の皮を被って「おはよう」と声を掛ける。
起きて早々に今度は絶対に最後までするからと、泣きそうになりながら「次」の話をする彼女を可愛いなって見つめて「焦らなくても大丈夫だから」とゆっくりと口を動かした。