神とゲームと青春を!~高校生プロゲーマー四人が神様に誘拐されて謎解きする~

初心なグミ

文字の大きさ
56 / 98
第一章:神の暇つぶし

49話ー大型犬系イケメン

しおりを挟む

 四人の方を振り向いてウインクをしたニャル様が扉を開けると、そこには……コックコートを着た黄色の髪と瞳をしたイケメンが、タコを包丁で捌いていたのだ。
 そんなイケメンがこちらに気づいて寄って来ると、ニャル様が紹介を始める。

「この黄色い髪と瞳のイケメンがボクの友達、ハスター。風神であり、穏やかなる羊飼いの神さ。一応ここの住人だから覚えてやってね」

「どうも、オレはハスターっす!皆の食事を担当するんでヨロシクっすよ!ちなみに……ニャル様が選んだ皆とは、これからも仲良くしたいので、気軽にハスさんとでも呼んでくださいっす!!」

 ハスターという名前のイケメンに、四人は気さくで接しやすい人という印象を受けた。
 そんなハスターが四人に微笑むと、四人はそれぞれ挨拶の握手を交わす。

「ハス様、よろしくお願いします」

「ハス様って……わざわざ様を付けてくれて感謝っす!樹くんヨロシクっすよ」

「ハス様よろしく」

「こちらこそヨロシクっす!蒼くん」

「ハス様よろしくね」

「陽葵さんもヨロシクっす」

「よろしくねハス様」

「ヨロシクっす、綾華さん!それじゃあ、テーブルに案内するので、こちらへどうぞ!」

 ハスターはそれぞれと向き合って固い握手をすると、五人をテーブルまで案内した。

「あと少しで出来るっすから、ちょっと待っててね!」

 案内された五人が席に座ると、ハスターはニコリと微笑んだ。
 そんなハスターの言葉に五人が頷くと、ハスターは調理場へと行った。
 それを確認した四人は肺いっぱいに大きく息を吸うと、その空気を全て吐き出す。

「「「「すうううう…………はああああああ」」」」

「俺らファミレスしか行ったことないよ?」

「…………すんごいスプーンとフォークがある」

「僕もテーブルマナーとか自信ないよ……」

「私もある程度しか……」

「まぁまぁ落ち着いてよ。ここには他に人が居ないんだからさ?いつも通り食べれば良いよ。それよりさ?ハスターの奴はどうだった?」

 緊張でどっと疲れた四人がグデェ……としていると、ニャル様がハスターについて聞いてきたので、それぞれが素直に答えた。

「どう?って…………大型犬系イケメン?」

「それ凄く分かるよ。なんていうかさ、結構人懐っこいイメージが沸いたよね」

「そうね、ニャル様とは違う接しやすさがあったかしら」

「ホントだよね……文字通り雲の上の存在が、すっごく身近にあたしは感じた」

 四人が互いの意見に「うんうん」と頷くと、ニャル様は嬉しそうな……それでいて、どこか感慨深そうな笑みを零す。

「そっかぁ……それなら良かったよ」

―――

【テーブル】

▶︎6つの椅子があり、純白のテーブルが掛けられている
▶︎テーブルの手前には飾り皿ショープレート
▶︎ショープレートの上にはナプキン
▶︎ショープレートの外側から内側にかけ、前菜・魚・肉用のナイフとフォークがそれぞれ右側と左側
▶︎右側にある前菜用のナイフの右隣にスープ用のスプーン
▶︎左奥にはパン皿と、その上にバターナイフ
▶︎ショープレートの奥から手前にかけ、コーヒー用のスプーンとデザート用のナイフとフォーク
▶︎右奥には水(本当なら赤白のワイン用グラスとシャンパン用グラスもある)

※この回でテーブルマナーを気にすることはないので、テーブルマナーは省略。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

貞操逆転世界に転生したのに…男女比一対一って…

美鈴
ファンタジー
俺は隼 豊和(はやぶさ とよかず)。年齢は15歳。今年から高校生になるんだけど、何を隠そう俺には前世の記憶があるんだ。前世の記憶があるということは亡くなって生まれ変わったという事なんだろうけど、生まれ変わった世界はなんと貞操逆転世界だった。これはモテると喜んだのも束の間…その世界の男女比の差は全く無く、男性が優遇される世界ではなかった…寧ろ…。とにかく他にも色々とおかしい、そんな世界で俺にどうしろと!?また誰とも付き合えないのかっ!?そんなお話です…。 ※カクヨム様にも投稿しております。内容は異なります。 ※イラストはAI生成です

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

付きまとう聖女様は、貧乏貴族の僕にだけ甘すぎる〜人生相談がきっかけで日常がカオスに。でも、モテたい願望が強すぎて、つい……〜

咲月ねむと
ファンタジー
この乙女ゲーの世界に転生してからというもの毎日教会に通い詰めている。アランという貧乏貴族の三男に生まれた俺は、何を目指し、何を糧にして生きていけばいいのか分からない。 そんな人生のアドバイスをもらうため教会に通っているのだが……。 「アランくん。今日も来てくれたのね」 そう優しく語り掛けてくれるのは、頼れる聖女リリシア様だ。人々の悩みを静かに聞き入れ、的確なアドバイスをくれる美人聖女様だと人気だ。 そんな彼女だが、なぜか俺が相談するといつも様子が変になる。アドバイスはくれるのだがそのアドバイス自体が問題でどうも自己主張が強すぎるのだ。 「お母様のプレゼントは何を買えばいい?」 と相談すれば、 「ネックレスをプレゼントするのはどう? でもね私は結婚指輪が欲しいの」などという発言が飛び出すのだ。意味が分からない。 そして俺もようやく一人暮らしを始める歳になった。王都にある学園に通い始めたのだが、教会本部にそれはもう美人な聖女が赴任してきたとか。 興味本位で俺は教会本部に人生相談をお願いした。担当になった人物というのが、またもやリリシアさんで…………。 ようやく俺は気づいたんだ。 リリシアさんに付きまとわれていること、この頻繁に相談する関係が実は異常だったということに。

キャバ嬢(ハイスペック)との同棲が、僕の高校生活を色々と変えていく。

たかなしポン太
青春
   僕のアパートの前で、巨乳美人のお姉さんが倒れていた。  助けたそのお姉さんは一流大卒だが内定取り消しとなり、就職浪人中のキャバ嬢だった。  でもまさかそのお姉さんと、同棲することになるとは…。 「今日のパンツってどんなんだっけ? ああ、これか。」 「ちょっと、確認しなくていいですから!」 「これ、可愛いでしょ? 色違いでピンクもあるんだけどね。綿なんだけど生地がサラサラで、この上の部分のリボンが」 「もういいです! いいですから、パンツの説明は!」    天然高学歴キャバ嬢と、心優しいDT高校生。  異色の2人が繰り広げる、水色パンツから始まる日常系ラブコメディー! ※小説家になろうとカクヨムにも同時掲載中です。 ※本作品はフィクションであり、実在の人物や団体、製品とは一切関係ありません。

隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする

夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】 主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。 そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。 「え?私たち、付き合ってますよね?」 なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。 「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。

イケボすぎる兄が、『義妹の中の人』をやったらバズった件について

のびすけ。
恋愛
春から一人暮らしを始めた大学一年生、天城コウは――ただの一般人だった。 だが、再会した義妹・ひよりのひと言で、そんな日常は吹き飛ぶ。 「お兄ちゃんにしか頼めないの、私の“中の人”になって!」 ひよりはフォロワー20万人超えの人気Vtuber《ひよこまる♪》。 だが突然の喉の不調で、配信ができなくなったらしい。 その代役に選ばれたのが、イケボだけが取り柄のコウ――つまり俺!? 仕方なく始めた“妹の中の人”としての活動だったが、 「え、ひよこまるの声、なんか色っぽくない!?」 「中の人、彼氏か?」 視聴者の反応は想定外。まさかのバズり現象が発生!? しかも、ひよりはそのまま「兄妹ユニット結成♡」を言い出して―― 同居、配信、秘密の関係……って、これほぼ恋人同棲じゃん!? 「お兄ちゃんの声、独り占めしたいのに……他の女と絡まないでよっ!」 代役から始まる、妹と秘密の“中の人”Vライフ×甘々ハーレムラブコメ、ここに開幕!

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

処理中です...