神とゲームと青春を!~高校生プロゲーマー四人が神様に誘拐されて謎解きする~

初心なグミ

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第一章:神の暇つぶし

82話ー【殺人事件の謎】俊夫の罪

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※割と閲覧注意
―――

 俊夫の部屋に戻る途中のこと。
 
「この鍵でさ、何が出てくると思う?」

「そりゃあ俊夫の誕生日じゃない?」

「そうね、私もそう思うわ。でも強いて言えば、犯人か動機のどちらかが分かりそうでもあるわよね」

「んー、どうだろう……動機で犯人が分かるケースもあるからね、どっちももあるんじゃないかな?」

 四人は推測し合う。
 しかしそれらは、あくまで推測。
 結局のところは、確かめてみるしか無いのだ。

「でもまぁ、見てみりゃ分かるか」

「「「それな~」」」

 一歩、また一歩、冬華を先頭に、少しずつ往く。
 階段を上がって往く、あと少しで俊夫の部屋だ。
 
 どんなヒントが、どんな答えが待ってるのか?
 ワクワクする感情を胸に、俊夫の部屋へと足を入れる。

「さてと。早速開けちゃいますか!」

 蒼が机の引き出しの中にある鍵穴に、花壇で見つけた鍵を差し込んで回す。
 
 カチャッ。
 鍵が開く音がした。
 引き出しの底が外れそうだ。

「なんか外れそう……よい、しょっと」

 引き出しの底の、更に底。
 そこには、一冊の本があった。

「おい、何か本があるぞ」

「本?」

「うん、本」

 蒼は本に手を伸ばした。
 本に触れそうなその瞬間、直感した。
 ──この本はヤバい。
 本からは、人間特有の醜悪なオーラを感じる。

(これ、絶対動機だろ)

 蒼は恐る恐る、その本を手に取る。
 たじろんでいる蒼を見て、他の三人は首を傾げた。

「どうしたの、蒼?」

「いや、何でも無い。とりあえずこれ、俺が先に読むわ」

「ん? うん、OK」

 陽葵からOKを貰った蒼は、冷や汗をダラダラ垂らしながら本を開く。

◆◆◆

 七月十日。
 親善の食事会で子会社の社長の娘と会った。
 子会社の社長は、娘との関係を持つことを唆してきた。
 若く可愛いかったけれど、私には最愛の妻がいる。
 だから私は拒み、憤怒した。
――――
 八月二十日。
 今日は私の誕生日。
 家には妻とメイド二人が帰りを待っていてくれる。
 しかし今日は不幸にもお得意との食事会がある。
 早く帰れるように努力しよう。
――――
 八月二十一日。
 朝起きたら知らない所で寝ていた。
 部屋の感じからしてホテルだ。
 ……横を見たら子会社の社長の娘が裸で寝ていた。
 私は状況を飲み込めず彼女を起こして話を聞いた。
 彼女が言うには、酔った私が言い寄ったそうだ。
 彼女も彼女で満更でもなく了承。
 そうして今に至るらしい。
 それを聞いた時、私は絶望した。
 彼女の話が本当なのなら夫として、人として、男としてしてはいけないことをしてしまったのだ。
 だから彼女に頭を下げ誠心誠意の謝罪をした。
 そしてここでもまた、私は絶望することになった。
 彼女の口角は釣り上がり、私を嘲笑うが如くの表情を浮かべていたのだから。
――――
 九月九日。
 最近は例の彼女と頻繁に会うようになっていた。
 最初は例の件で脅されて仕方なく付き合って居たのだけれど、若い子の温もりを知ってしまってからは妻に適当を言っては、色々な若い女の子と会って楽しんだ。
 歳で廃れてしまった妻にはない、ハリのある肌。
 経験のない女の子の初心な反応。
 家族に隠れていけないことをする背徳感。
 そのどれもが私を魅了したからだ。
 これからも、家族にはバレないように楽しもう。
~~~~
 一年分の様々な女の子の感想等々
~~~~
 七月二十日。
 最近メイドの娘の方が色っぽくなってきた。
 小さい頃から見てるからか、女性的な肉付きになった彼女を見てると背徳感が積もって良い。
 そろそろ他の女にも飽きた所だし、楽しみだ。
 しかし明日からは五日位の出張がある。
 その間は他の女で我慢するか。

◆◆◆

 俊夫の日記であった。
 話が進む度に何かが壊れる音がした。
 
 最後まで読み終えた俺は冬華の方を見た。
 純粋な笑みを浮かべ、楽しそうに探索を見ていた。

「う"ぉ"え"ぇ"ぇ"ぇ"、き"も"ち"わ"る"い"」

「ちょっ!? 大丈夫?!」

「何が書いてあったの!?」

「ゆっくり息を吸いなさい、そして吐くのよ」

 息を大きく吸って、ゆっくり吐いた。
 吐き気がした、吐きそうになった、でも抑えた。
 えづきながらも、どうにか耐えることが出来た。
 
 何だコレ何だコレ何だコレ何だコレ何だコレ何だコレ何だコレ何だコレ何だコレ何だコレ何だコレ何だコレ……。

 ここで分かったことは二つ。
 浮気と、未成年淫行の数々だった。

「ははっ、そりゃ毒殺するわ……」

―――

【死因】

農薬による毒死?

【凶器】
 
農薬?
 
【殺人の動機】

 

【犯人】

 
 
【死体の状態】
〇縄に首を吊られた状態
〇頭が膨張しており、顔が赤黒くなっている
〇首が伸びて黒くなってる
〇死斑が中毒性を示す赤色
※自殺に見立てた他殺。一酸化炭素中毒と青酸中毒での毒殺の可能性あり

【写真から見た現場】
〇部屋の窓が閉まっており密室状態
〇争った形跡もなく部屋は
〇パソコンと本が入っている本棚がある

【登場人物】
〇西園寺 奈津子(30歳)
▶︎被害者の妻
▶︎豪華な装いを着ている
〇西園寺 俊夫(32歳)
▶︎被害者
▶︎奈津子の夫
〇西条 由紀子(38歳)
▶︎中年女性のメイド
▶︎冬華の母
〇西条 冬華(18歳)
▶︎女子のメイド
▶︎冬華の娘

 
【探索エリア】
 
『外』
 
○家庭菜園場
▶︎ キャベツやトマトなどの野菜が植えられている
○花壇
▶︎ バラ(赤黄青)やラベンダーなどの花が植えられている
▶︎ 踏みつけられてボロボロなラベンダー
(愛がボロボロだから?)
○倉庫
▶︎使われて少なくなっている農薬
▶︎土が付着しているスコップ
▶︎様々な植物の種
▶︎肥料

『一階』
 
○調理室
▶︎冷蔵庫
・家庭菜園で採れた野菜
・魚
・肉
・調味料
▶︎水面台
▶︎食器
▶︎包丁(錆なし)
○ダイニングホール
▶︎大きなテーブル
▶︎三つしかない椅子(左奥だけ無い)
▶︎豪華な時計(6時45分13秒で止まっている)
▶︎シャンデリア
○談話室
▶︎カレンダー(7月)
▶︎本棚
・7月27日の新聞紙が見つかる
▶︎枯れたラベンダーの花瓶
(俊夫への愛が枯れた?)
○由紀子の部屋
▶︎ベッド
▶︎タンス
・下着
▶︎クローゼット
・メイド服
・私服
▶︎二つの写真立て
・冬華とのツーショット写真
・奈津子とのツーショット写真
(仲の良い人との写真?)
▶︎黄色いユリの花瓶と黄色いバラの花瓶
(俊夫への憎悪と、冬華か奈津子への思いやり?)
▶︎本棚(花図鑑)
・赤いバラは情熱や愛情
・黄色いバラは幸福や思いやり、嫉妬
・青いバラは可能性
・ラベンダーは幸せや期待、貴方を待っています
・黄色いユリは憎悪
○冬華の部屋
▶︎ベッド
▶︎タンス
・下着
▶︎クローゼット
・私服
・メイド服
▶︎本棚
・お料理系統の本
▶︎ぬいぐるみ
(由紀子から貰ったプレゼント)
▶︎由紀子とツーショットの写真立て
▶︎青いバラの花瓶

『二階』

○奈津子の部屋
▶︎ベッド
▶︎机の上
・遺書がある
▶︎机の引き出し
・紙が見つかる
 赤―黄ー青
  ❌
▶︎黄色のバラの花瓶
▶︎クローゼット
・私服
▶︎タンス
・下着
▶︎俊夫とのツーショット写真の写真立て
・写真立ての裏には「22歳の誕生日おめでとう、奈津子。12/21」と書かれている
▶︎由紀子とのツーショット写真

『遺書』
愛する家族達へ。
私は過ちを犯してしまった。
それはもう、償うことが出来ないほど大きくて。
自ら命を絶つ以外に他ない。
まだ若い妻を置いて先に逝くことを許しておくれ。
私の遺産は皆で分けてくれると嬉しい。
由紀子達は家族も同然なのだから。
西園寺俊夫。
 
○俊夫の部屋
▶︎ ベッド
・隙間にボロボロの紙
(パスワードは世界で1番愛おしい人と私の誕生日)
▶︎七月を示しているカレンダー
▶︎タンス
▶︎クローゼット
▶︎パソコン
▶︎本棚
▶︎机の上
・7月26日の新聞紙
▶︎机の引き出し
①様々な書類がある
②引き出しの中に目星で鍵穴を見つける
③鍵穴を開けた底には日記がある

「日記」
 7月10日。
 親善の食事会で子会社の社長の娘と会った。
 子会社の社長は、娘との関係を持つことを唆してきた。
 若く可愛いかったけれど、私には最愛の妻がいる。
 だから私は拒み、憤怒した。
――――
 8月20日。
 今日は私の誕生日。
 家には妻とメイド2人が帰りを待っていてくれる。
 しかし今日は不幸にもお得意との食事会がある。
 早く帰れるように努力しよう。
――――
 8月21日。
 朝起きたら知らない所で寝ていた。
 部屋の感じからしてホテルだ。
 ……横を見たら子会社の社長の娘が裸で寝ていた。
 私は状況を飲み込めず彼女を起こして話を聞いた。
 彼女が言うには、酔った私が言い寄ったそうだ。
 彼女も彼女で満更でもなく了承。
 そうして今に至るらしい。
 それを聞いた時、私は絶望した。
 彼女の話が本当なのなら夫として、人として、男としてしてはいけないことをしてしまったのだ。
 だから彼女に頭を下げ誠心誠意の謝罪をした。
 そしてここでもまた、私は絶望することになった。
 彼女の口角は釣り上がり、私を嘲笑うが如くの表情を浮かべていたのだから。
――――
 9月9日。
 最近は例の彼女と頻繁に会うようになっていた。
 最初は例の件で脅されて仕方なく付き合って居たのだけれど、若い子の温もりを知ってしまってからは妻に適当を言っては、色々な若い女の子と会って楽しんだ。
 歳で廃れてしまった妻にはない、ハリのある肌。
 経験のない女の子の初心な反応。
 家族に隠れていけないことをする背徳感。
 そのどれもが私を魅了したからだ。
 これからも、家族にはバレないように楽しもう。
~~~~
 1年分の様々な女の子の感想等々
~~~~
 7月20日。
 最近メイドの娘の方が色っぽくなってきた。
 小さい頃から見てるからか、女性的な肉付きになった彼女を見てると背徳感が積もって良い。
 そろそろ他の女にも飽きた所だし、楽しみだ。
 しかし明日からは5日位の出張がある。
 その間は他の女で我慢するか。
 
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