群青の鴉と朱色の歯車

──この戦争にはずっと語り草になっている伝説がある。

『群青と朱』

──この2色を戦闘宙域で見た時は神に祈る必要があるらしい。まぁ、それほどまでにヤベェエースパイロットだってことだ。

──だが我々は負けぬ。不死身で常勝のエースってのはたまたま生き残り続けてしまった奴の奢りよ。

その時オープン無線が開かれた。そこから発せられたのは宣戦布告。

『こちら、ネイビーレイブン。敵艦隊を破壊する』
『こちらバーミリオンギア。資源が多くて助かる』

味方艦隊が一斉に攻撃を始めた。しかしその2色を捉えることはできない。急制動に急加速、乗員がGでジュースになるような変態軌道で全てが回避され味方艦が1つ沈められた。

──な?!明らかに人が乗っている物がしてはいけない動きだぞ?!

攻撃が笑えるほどに当たらず味方の艦が次々と消えていく。ここに至ってようやく男は理解した。これは触れてはいけない類の化け物だと。

「っ……群青と朱は実在したん」

その瞬間にその通信は途絶えた。
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