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秘密の関係にドキドキしてます
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婚約して初めての学園登校。
試験から解放された気分で浮かれている生徒に交じって、とてつもなく浮かれている生徒がいる。
それが私。
普段通りと心掛けているのだが、気付けば頬が緩み満面の笑みを浮かべている。
「んふふふ」
突然笑う私にすれ違う人達は足を止めて確認する。
そんな事にも気にせず、私は婚約者の姿を探してしまう。
教壇に立つ姿や、廊下を歩いている姿。
一度たりとも見逃さないように、婚約者に全神経を向けている。
「アイゼンハワー、手伝ってくれ」
「……はい」
周囲に不審に思われないように冷静に反応する。
私達は婚約したので隠す必要はないのだが、発表はまだなので秘密にしていた方がいいのかなって思っている。
キングズリーに与えられた個人室に到着。
その間、私達に会話は無い。
「授業中のあのニヤケ顔、やめなさい」
部屋に入り扉が閉まった途端、怒られた。
ニヤケているつもりは無いが、いつの間にかニヤケている自覚がるので反論できない。
折角婚約して、学園で初めての二人きりなのに怒られるなんて……
「……ごめんなさい」
顔を抑え、上がった口角や頬が元の位置に戻るようにマッサージをする。
「シャルロッテ嬢のニヤケ顔見て、俺もニヤケそうだからやめてくれ」
「先生? 」
怒られているのかと思ったけど……
違う?
「ロォヴァールゥト」
キングズリーは屈み、目線が合う。
私も浮かれていると思うが、キングズリーの方も浮かれているように見える。
「……ロヴァルト様」
まだキングズリーをロヴァルトと呼ぶのに慣れない。
それに学園で急に『ロヴァルト先生』なんて呼びだしたら、周囲に不審に思われてしまうのではないかと私なりに考えているのに……
「早く慣れろよ、シャルロッテ」
私が必死に生徒であるのを忘れないようにしているのに、キングズリーの方が忘れさせようとする。
「はい」
「ところで卒業、延期になったりしないだろうな? 」
「卒業……試験の事ですか? だ……い丈夫だと……」
不安な個所はあるが、卒業が出来ない程ではないと思っている。
それなりに……自信はある。
「俺は婚約発表、延期する気はないからな」
キングズリーはズルい。
彼の言葉で私は簡単に浮かれてしまう。
「あっはいっ……あっ」
予告なくキングズリーに抱きしめられ彼の腕の中にいる。
「はぁ……癒される」
「……疲れているんですか? 」
「教師の俺は生徒にいい顔しているから疲れるんだ」
また、出た。
キングズリーの『俺』
「先生、演じているの? 」
「当たり前だろう」
「……意外、あれが素なんだと思ってた」
先生は誰にでも優しくて、困っていたら助けてくれる人。
そんな風にキングズリーの事を思ってた。
「んなわけあるか」
「今の先生……悪い先生みたい」
完璧で欠点のない人だと思っていたけど、ちゃんと人間だった。
「なんだよ、今さら婚約したのは間違えでしたっつっても、解消なんてしねぇぞ」
「婚約解消はしませんっ」
「あぁ、後悔するなよ」
なんだか、キングズリーの狙い通りになってしまった気がしてならないが……嫌じゃないって思ってる。
好きな人が相手だと、なんでも許せてしまうのかな?
それとも私にしか見せない素のキングズリーに喜んでいるのかもしれない。
あぁ……好きな人が出来ると自分が変わってしまう。
「後悔なんてしません」
試験から解放された気分で浮かれている生徒に交じって、とてつもなく浮かれている生徒がいる。
それが私。
普段通りと心掛けているのだが、気付けば頬が緩み満面の笑みを浮かべている。
「んふふふ」
突然笑う私にすれ違う人達は足を止めて確認する。
そんな事にも気にせず、私は婚約者の姿を探してしまう。
教壇に立つ姿や、廊下を歩いている姿。
一度たりとも見逃さないように、婚約者に全神経を向けている。
「アイゼンハワー、手伝ってくれ」
「……はい」
周囲に不審に思われないように冷静に反応する。
私達は婚約したので隠す必要はないのだが、発表はまだなので秘密にしていた方がいいのかなって思っている。
キングズリーに与えられた個人室に到着。
その間、私達に会話は無い。
「授業中のあのニヤケ顔、やめなさい」
部屋に入り扉が閉まった途端、怒られた。
ニヤケているつもりは無いが、いつの間にかニヤケている自覚がるので反論できない。
折角婚約して、学園で初めての二人きりなのに怒られるなんて……
「……ごめんなさい」
顔を抑え、上がった口角や頬が元の位置に戻るようにマッサージをする。
「シャルロッテ嬢のニヤケ顔見て、俺もニヤケそうだからやめてくれ」
「先生? 」
怒られているのかと思ったけど……
違う?
「ロォヴァールゥト」
キングズリーは屈み、目線が合う。
私も浮かれていると思うが、キングズリーの方も浮かれているように見える。
「……ロヴァルト様」
まだキングズリーをロヴァルトと呼ぶのに慣れない。
それに学園で急に『ロヴァルト先生』なんて呼びだしたら、周囲に不審に思われてしまうのではないかと私なりに考えているのに……
「早く慣れろよ、シャルロッテ」
私が必死に生徒であるのを忘れないようにしているのに、キングズリーの方が忘れさせようとする。
「はい」
「ところで卒業、延期になったりしないだろうな? 」
「卒業……試験の事ですか? だ……い丈夫だと……」
不安な個所はあるが、卒業が出来ない程ではないと思っている。
それなりに……自信はある。
「俺は婚約発表、延期する気はないからな」
キングズリーはズルい。
彼の言葉で私は簡単に浮かれてしまう。
「あっはいっ……あっ」
予告なくキングズリーに抱きしめられ彼の腕の中にいる。
「はぁ……癒される」
「……疲れているんですか? 」
「教師の俺は生徒にいい顔しているから疲れるんだ」
また、出た。
キングズリーの『俺』
「先生、演じているの? 」
「当たり前だろう」
「……意外、あれが素なんだと思ってた」
先生は誰にでも優しくて、困っていたら助けてくれる人。
そんな風にキングズリーの事を思ってた。
「んなわけあるか」
「今の先生……悪い先生みたい」
完璧で欠点のない人だと思っていたけど、ちゃんと人間だった。
「なんだよ、今さら婚約したのは間違えでしたっつっても、解消なんてしねぇぞ」
「婚約解消はしませんっ」
「あぁ、後悔するなよ」
なんだか、キングズリーの狙い通りになってしまった気がしてならないが……嫌じゃないって思ってる。
好きな人が相手だと、なんでも許せてしまうのかな?
それとも私にしか見せない素のキングズリーに喜んでいるのかもしれない。
あぁ……好きな人が出来ると自分が変わってしまう。
「後悔なんてしません」
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