異世界クラス転移した俺氏、陰キャなのに聖剣抜いたった ~なんかヤバそうなので学園一の美少女と国外逃亡します~

みょっつ三世

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脱出成功と学園一美少女のパーティー正式加入

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「へ、風、わふ、ぶべぇっ……!」

 現在、俺と一ノ瀬アリスは仲良く空中回遊に勤しんでいた。
 ごめん嘘。回遊というかもうこれ投射だわ。それも大リーグ顔真っ青の超剛速球レベル。
 もうね風圧とか半端ないもの。誰だよこんな阿呆なこと考えた奴。俺だわ。

「……っ!」

 飛ばされないようにとしっかりと俺の腰にしがみつくアリス。ヤバいヤバい女子特有のなんかいい匂いがする。いやしねぇよ。こんな超高速で飛行していたら匂いなんて吹き飛ぶわ。

『あっっっっっっりえないんですけどっ!!!!!』

 そんな俺達に絶賛聖剣ちゃんは憤慨した。いやごめんて。

『この超絶美処女天使な聖剣をこんな使い方するなんて前代未聞ですよ!?』

『魔剣ちゃん的にもこの使い方はドン引き~』

 散々な言われようである。

 俺達があの状況でいかに王城から脱走したかと言えば、ズバリ聖剣から発せられる光のビームによるものだ。つまり聖剣から放たれる極光の推進力を利用したわけである。わざわざ事前にベルトを用意した理由もここにある。要は車の安全ベルトみたいなものというわけだ。

 とにかくその極光の煌びやかさたるや凄まじいもので、マジ夜空を駆ける彗星の如し。
 ついでに進行方向には風除けである光のシールドまでつけてくれる親切設計。マジ聖剣パネェ。

 流石に王女もこの脱出方法は思いもよらなかったのか、事はつつがなく進んだ。ざまぁみろ。

 最悪、王女や王国兵士との戦闘を覚悟していたが回避出来て良かった。本当に良かった。なにせ俺達自身は戦闘経験皆無のクソ雑魚だ。聖剣があるとはいえ戦わないに越したことはないだろう。それにあの王女……なんというか底が読めないのだ。

 願わくば二度と会いたくないね。ぺっ。

 ちなみに脱出時、城の壁が大破した気もするがそこは気にしない。
 むしろ勝手に異世界転移されたわけだし、これぐらいで済んで感謝して欲しいぐらいだね。

『ちょっと聞いていますかマスター!! だいたいマスターは……あ』

「え、なに。なにその不安な呟きは」

『いやーはっはっはっ流石に鋭いですねマスター。恐らく想像どおりですよ』

 心の底から嫌な予感がした。これもまたお決まりだ。この後の展開は聞かずとも想像するに易かった。

『つまりエネルギー切れです! ……てへ☆ぺろ?』

 はいお約束。はいはい分かっていましたよ分かっていましたよ。

 聖剣の先端からプスンとガス欠のように間抜けな音を出し光の放出が止まった。
 推進力を失った投射物の運命は当然一つのみだ。

「「ぎゃあああああああああああああああああああああああ」」

 つまり自由落下である。



 ◆



「いてて……ここどこだ?」

「見たところ森の中……しかも山みたいだけれど」

 気がつけば俺達は地面にそのまま放り出されていた。口の中に広がる土の味は大変不快極まりないが、五体満足なだけマシというものだ。
 どうやら聖剣ちゃんが上手いこと衝撃を緩和してくれたらしい。

「ふぅ……」

 アリスはスカートのホコリをはたきながら立ち上がった。
 なんか女の子のこういう動作ってなんか萌えるよね。無論口には出さないけど。絶対零度の視線で射殺されそうだし。

「一ノ瀬もケガはなさそうだね」

「えぇお陰様で。明星君も一応無事のようね」

『ふふーん! この超絶優秀高性能な聖剣様に感謝するといいですよ!』

 聖剣ちゃんは会話に無理矢理割り込んだかと思えば感謝の強要をしだした。そういうところだぞ。
 ていうか聖剣ちゃんも魔剣ちゃんも勝手にふわふわ浮いて自由気ままに動いている。やりたい放題である。

「ところでその聖剣達だけど喋るのね」

「そうなんだよ残念ながら喋っちゃうんだよ」

『そうですそうですもっと崇め奉って下さい。どうも喋る上に歌って踊れる聖剣ちゃんです』

 お前はどこぞのアイドルか。まぁ戯れ言はさて置くとして。

「あれ? 今更だけど俺以外の前で喋っていいの?」

 そういえば脱出前とかガンガン会話していたような気もする。
 アリスがあのタイミングでそれを聞いてこなかったのは彼女なりの気遣いだったらしい。まぁ確かに脱出の直前で聞くような話ではないわな。

『えぇまぁ私にも色々と思うところはありますので。それにほらメンバーも増えたことですしメインヒロインとしての貫禄を見せつけないといけないですしね!』

 ほざけ。
 そもそも俺にそんな特殊性癖ねぇよ。

「一ノ瀬アリスよ。とはこれから長い付き合いになると思うけどよろしくお願いするわ」

『改めてマスターの聖剣ちゃんです。よろしくお願いしますね?』

『魔剣ちゃんだよぉ~。ヨロシクね雑魚雑魚な人類さん?』

 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

 え? 何でこの人達睨みあってんの?
 いや聖剣ちゃん達に顔とかはないんだけどさ。それでも心なしか彼女らの背後に龍とか虎とかの幻影が見える気がするんですけど。

 なんか怖いのでほっとくことにした。

 なにはともあれ。

 学 園 一 の 美 少 女 が 正 式 に パ ー テ ィ ー に 加 わ っ た ! !
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