草履とヒール

九条 いち

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 ジュプジュプと彼の指と愛液が絡まる音が部屋に響く。それだけでも卑猥なのに低く掠れた声で名を呼ばれて何も考えられなくなる。
「あ……ああっ、や、んぁぁっ……」
「イク時の顔、見せてくれ」
 彼は私の頬を撫でると、ナカの指を激しく抜き挿した。
「あぅ……だめっ、あんっ、あ、イクッ、イっちゃう!」
 ナカを行き来する指に奥を突き上げられる。
「ああぁ! ……ンんんっ……!」
 達してしまった。力なく彼を見ると、彼は目を細めて口の端を上げた。いつの間にか目尻に溜まった涙をそっと舐め取られる。通政さんはベルトを外しズボンごとスラックスを脱いだ。緩く横に結んでいたゴムを外すと、彼の綺麗な黒髪が彼の肩にかかる。少し鬱陶しそうに髪をかき上げると私の両脚を広げ上げる。蜜口に彼の熱を当てられる。
「力を抜いてくれ」
「わか……んな……んっ」
 私の緊張を解くように優しいキスをされる。漏れる吐息がひどく熱く感じた。力が抜けたナカをズブズブッと彼の獰猛な猛りが隘路を押し広げていく。
「ああんっ! あ、んぅ……んぁ!」 
 最奥まで到達した彼のモノに感じて腰がビクビクと震えた。
「挿れただけでイッたか」
 彼は小刻みに抜き差ししてナカを擦る。連続してイカされて頭がおかしくなる。手元のシーツを手繰り寄せて快楽を逃がそうとする。だが、上手くいかずにベッドに指がめり込む。
「痛めるぞ」
 彼が私の手を取り、自分の顔に引き寄せるて口付ける。
「俺の背中に爪を立てろ」
 彼の広い背に手を回すと、うっすらと汗が滲んでいた。余裕そうに見えていた彼もいっぱいになっていると思うと口角が上がる。
「何がおかしい?」
 怪訝に顔を顰める顔に急いで弁解する。
「通政さんも汗かいてたから、嬉しくて」 
「当たり前だ。椿のナカにあるものでわからなかったか?」
 通政さんは思いっきり突き上げて、最奥を擦り上げるように腰を動かす。
「ああっ!、んぁ!……やぁ……あっ」
「椿、お前に興奮しているんだ」
 彼の腰の動きが速くなり、隘路をカリが刺激しながら行き来する。何度も押し広げられたナカはもっと欲しいと彼を締め付けてしまう。
「……ぁ、は……っ」
「こんなに締め付けて……」
 彼は奥をゴリゴリと突き上げながら胸の頂を吸い上げた。
「ぁああ! あんっ! んぁ」
 ナカを犯されながら乳首を弄られて喉がのけぞる。通政さんは胸を舐めながら指で私のくちびるに触れる。感触を楽しむように口端に触れられて涎が溢れてしまう。指が涎を掬い上げると口内に入ってくる。舌を弄ぶように挟まれ、撫で上げられる。
「はぁ、ふ……、ふぁ、みひましゃ、しゃん……んぁ」
 彼の指に口内を好きなように動き回られ、翻弄される。噛んでしまわないように気を付けていると、こっちも忘れるなと彼の昂りがナカを抉る。全身を彼の思うままにされるのが堪らなく気持ちいい。
「あぅ……、あぁっ……」
 グチュグチュと互いのモノが擦れ合う音がする。彼はもう片方の乳首にくちびるを寄せ、濡れた指を先程まで弄っていた方へ下ろしていく。しゃぶられて口蜜まみれになった乳首は縒るように擦られる。三点を同時に責められて頭が沸騰したように何も考えられなくなる。
 ぐずぐずに溶かされた媚肉が蠢き、通政さんの猛りを締め付ける。
「はぁ……、俺も、イキそうだ」
 通政さんはこちらの顔が見えるように上体を起こし、私の髪を撫でる。気が緩んだのも束の間、グイッと腰を掴まれ引き寄せられる。
「んっああっ!」
 みっちりと隙間なく挿れられた彼の猛りが最奥にキスをする。鈴口を押し付けられ強い快感が全身を駆け巡る。
 激しくナカを揺さぶられ目の前がチカチカと揺れる。
 パンッ! パンッ、グチュッグチュ
「ひゃあ! あっ、やぁっあんっ!、あぁ!」
「んっ、出すぞ」
 ガンガンと力強く突き上げられて彼の雄がナカでより一層大きくなり、奥で白濁が吐き出される。

「んあぁっ、ん、ぁあ!……!」
 出した後も断続的に動かされ、愉悦に打ち震える。
 彼が乳首を舐め、甘噛みしていく。それに反応してナカを締め付け、彼の昂りを感じてしまい、また絶頂を繰り返す。

 私が達している間も、彼は律動をやめなかった。


 
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