異世界から帰ったのに何かおかしい 〜俺ってそんなにモテてたか?〜

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61 さらばフランスの日

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 外にいる人は疎らで、出先から家路に着くべくして歩いている男に子供。車から手を振っているのは女児か。手を振り返し、もう少し歩く。

 シャトー ド ジェクス。ジェクス城。遺跡の脇の歩道に入ると待ち兼ねていた声が掛かった。

『貴方1人?私もなのだけど』

 振り返ると、仕事終わりであろうかカバンを斜掛けにして抱えた女性であった。

『初めまして。仕事の帰り?』

『ええ。お話、しましょうよ』

 歩道に《結界》を張った王は、女性の胸を鷲掴みにして彼女の期待に応える。谷間を強調されたらいかに王でも注目せざるを得ないし手が伸びてしまうのも然りである。

『大きくて、柔らかいね』

『んっ、ん…恥ずかしいわ』

 しかも彼女は、ノーブラであった。なぜかとは聞かない。それが彼女の意思なのだから。王はノーブラニットの揉み心地に耐えかねて上着を捲り上げる。捲り上げ、顔を埋め、ニットを降ろした。

『あ、ソレ、好きよっ、あはっ』

 当然王も大好きである。王は彼女の乳を舐りながら王子を露出させ、彼女のスカートの中へと侵入を図る。

『パンティー、穴開けても良いかな?』

 彼女ノーブラではあったがノーパンではなかった。王の問いに、彼女は嫌とは言えなくなっていた。乳を舐られ股間を王子に擦られて、耐えられる女は居ないのだ。

ブチッ ブツッ ブチチ…

 綿混繊維のパンティーが破れ、王子は女性の子宮へ飛び込んだ。その勢いに女性は声もなく、息を飲む。だが王は勢いのままに腰を振る。そろそろ夕飯。暗くなる。気温も下がっている。そんな事はどうでも良く、ただ射精欲に抗えなかった。

『貴方、どこ行ってたのよ』

『お城を見て来たんだ。壁があって、時代を感じた』

『ふぅ~ん』

─嘘は言ってない─

 嘘は言ってないが、ジャンヌの目は懐疑的であった。

『ジャンヌ、一緒にシャワー浴びようか』

 王は食事終わりにジャンヌをシャワーに誘う。フランス家庭は基本的にバスタブは洗い場であり、湯を溜めて浸かるようには使われていない。断らずに同行したジャンヌが服を脱ぐ。

『ロワ…、そんなに私の膣が欲しいの?』

 王は無言で王子の先を彼女の股間に擦り付ける。その強さと硬さは初めて交合った時と変わらず、ジャンヌは思わず微笑する。

『朝セックスして、昼もお母さんとして、まだこんなに勃起出来るなんて。日本人はおかしいわ』

『ジャンヌだからかな』

 正しくは王だからであるが、王でなくとも通常の若い男性であればこのくらいはしてしまう事をジャンヌは知らない。盤外戦までして来た事を知らないジャンヌは喜んで王子を受け入れた。

『日本に帰る?嫌よやめて』

 ベッドでの事後、王が今後の予定を口にすると密着していたジャンヌは王子を握って反対した。人質を取られた王ではあるが、王子を硬くして見詰め合うとジャンヌの目は蕩けて行く。

『家族にお土産を買って帰れと脅されているんだ。学校もあるから頻繁には戻れないけど、俺の家はココだよ』『アンッ、またっ』

 ジャンヌの中に挿入して行く王子は帰りたくなさそうに深く深く突き挿された。



「マカロン!これタルト!?お兄乙女!?」

 月曜日の夕方、愚妹の好みに合わせたお土産をパリで買って帰る。樹里は見た目と香りとパリ土産と言う肩書きに高揚し、兄を乙女と称した。

「樹里、お土産は夕飯の後よ。私のは…誰に聞いたのかしらね?ふふっ」

 ハンドクリームと四角い石鹸、エコバッグとお菓子を渡した王に母は詰め寄った。王を産んだ母には分かる。自分の息子にこんな気の利いたチョイスは出来ない事を。観念した王は小声で白状した。妹に聞かれたら面倒であるから。

「……騎士団本部の秘書さん」

「…お礼を言っといて、ね」

「んー?何かお母さんのお土産、大くね?」

「どうせこっそり使うだろ?それにご飯作ってくれてるし、今夜はカレーだし」

「明日は私がカレー作る!も1回フランス行って来て!」

 翌日は2日目のカレーである事に、愚妹は気付いていなかった。









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