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3 欲望のままに
デート
しおりを挟むファルナーとエルデルに子種を飲ませ、室内の空気をキレイにする。それでも以前は気付く者がいて、その者が男を知らなかったためソレがナニかを知らず問題を有耶無耶にする事が出来たが、バレたら大変な事になっていたに違いない。
「そう言えば孕んでなそうだが、堕ろしたのか?」
「そんな事は決して!」「私共2人、避妊魔術を施しました」
エルデルはともかく、司祭が身篭ったとなれば流石に大問題だそうで、ファルナーは自身に避妊魔術を施し、傍使いであるエルデルも1人孕む訳には行かず避妊魔術を受けたそうだ。
「残念だが、楽しみだ。すまん」
「私は楽しみでなりませんっ」
「好きなだけ注いでくださいっ。食事を作り置きしますので、一日中お願いしますっ」
─耐えられないだろうに…、無理矢理耐えさせるか─
「これからどこに?」
今夜から明後日の夜まで予定が決まってしまったアウディーは、サリューテを連れて教会を出た。
「ファルナーの屋敷だ。女を抱けないとなれば街に用はないからな」
「勝手に入って…って、その前に入れるの?」
「使用人がいるよ」
「使用人とヤるんだ?」
「お暇を取らされるだろうな。なら食事にするか、昼も近いし」
─お暇で済めば良いけどな─
以前も思った事であり、手を出さなかった理由でもある。2人は腕を絡めて街を歩き、食事をしたり露店や店舗を見て回った。
「旦那様?アタシなんかに袖の下なんていらないよ」
「必要な物しか買ってないぞ?タバコは俺も吸うしな」
「アタシの分だけじゃん。旦那様は増やせちまうし」
「今足りてないのは事実だ。それに増やしたのは味が落ちるんだよ」
塩のように長持ちする物はともかく、食料や嗜好品は新鮮な内に増やしても長く保管していれば鮮度は落ちるのだ。なので増やすのは塩と、どうしてもと言う時に限られた。
「街を出たらまた嫌と言う程抱いてやる」
「知ってる。けど嫌なんて言わないし思ってもないよ」
「そんな事言うと抱きたくなるだろ」
「へへっ、我慢しな」
そう言って胸を押し付けて来るサリューテは良い笑顔で笑うが、タスの内側に当たる圧迫感がアウディーをよろけさせてしまった。
「何すんだいっ!?」「コイツ、女連れで痴漢かいっ!?」
アウディーのよろけた先には女の群れ。口調からして冒険者の集まりであり、薄着の鎧からはみ出した半球に腕をぶつけてしまったのだった。アウディーは咄嗟に詫びを入れる。
「失礼した。幸せに酔い痴れてしまっていた」
「なあにが幸せに酔いしれていた~だこの変態っ!」「どうせワザとだよっ、衛兵に突き出してやんよっ」
「姐さん方、申し訳ないね?アタシが強く押しちまったんだよ。勘弁しとくれ?ね?」
「はぁ?あンたどこのモンだい!?」
「これでもこの旦那のツレさ。旦那には他所にツバ付けないようギュッと搾っとくからさ。許しとくれよ、な?」
「堪忍ならんね!」
サリューテが下手に出たのを良い事に、女達は増長する。このままではサリューテにまで手を出しかねん。そう考えたアウディーは女達に落とし所を聞く。だが聞き方が悪かったようだ。
「ではどう詫びれば良いかな」
女の群れはニヤリと嗤う。こんな顔をするのは何かを企んでいる顔であろう事は誰にでも判る。サリューテはハッとしてアウディーを止めた。
「旦那っ、ダメだよ?」
「ふへっ、ダメって何さ」「どうしたら詫びになるかって話じゃないか」
「で、どうしたら良い?」「旦那っ」
「そうさねぇ~」「ど~しよっかねぇ~」
サリューテは頭の中で頭を抱えた。彼女は初めてアウディーと交合った後の事を覚えていたからだ。
「天下の往来で遣り合うコトでもなし、着いて来なっ」「着いて来る度胸があんならねっ、だ~んなっ」
「あちゃ~~……」
「あんっ!あっ、そこっ!ソコ良いっ!もっとおおっ!!」
「こんな男っ初めてだよっ!二本っ生えて…あぐっ!」
二本差しで詫びを挿れた。
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