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2 王国から帝国へ
いずれ兄になる男
しおりを挟む「三番様の所へ、ね」
アウディーからの報告を聞いたエランリエーレは少し頬を膨らませ、地下室のソファーで脚を大きく広げた。捲り上げられたスカートの中は今日も下着は着けておらず、蒸れた空気がどれだけ期待していたかを窺わせた。
「エランにはお願いがあるんだ」
「どうしましょうかしら。聞いてあげなくてもないけれど」
「抱きたい。良いかな?」
膨れっ面に願い出ると、答えは行動で示された。そして心と体、腹の中まで満たされたエランリエーレはアウディーの所有物に戻ると、彼のモノを収めたまま本当のお願いを聞いた。
「正妻様も、お抱きに?」
「ダメかな?三番様もそうだったし、エランだって寂しかったよな?きっと正妻様も寂しく思ってると思うんだ。それにいつ政争が起きるか不安だろうし、早く解消してやりたい」
「抱く必要は…あんっ」
「許可してくれたら明日も泊まるよ?」
「ん…んもぅ。文を出します。アウディー様も精を出してくださいませっ、ああんっ」
孕んでもおかしくない量の精を出したのは言うまでもない。翌日のエランリエーレは執務室で仕事をすると言って屋敷に篭り、道を挟んだ屋敷の中で、アウディーはメイドを抱いていた。
「ハァ、ハァ。気持ち、良いっ、ですか?アッ」
彼の上で腰を打つのは威力メイドのシュンイである。彼女はアウディーを繋ぎ揉めるため、エランリエーレに遣わされたメイドの内の一人であり、彼が他のメイドに股間で口を塞がれているにも関わらず返答を求めて来た。アウディーは返答を体で示す。
「アッ、アッ、突き上げてはっ、なりませんっンンッ」「アウディー様、気持ち良いですっ!もっと奥までっあ、あんっ」
腰を浮かせたシュンイを下からバチバチと突き上げる。尻肉を叩き、奥の壁を突き揺らす衝撃は彼女の頭の先まで響いた。思考を奪われ白目を剥くと、シュンイは言葉を発せられなくなった。アウディーの顔に跨るメイドは初めて股を舐められたと言っていたが、肉体Lv2000を超えた男の舌技を受けて元貴族の顔を股から溢れる液体で容赦無く汚した。平民のクセに貴族の面汚しである。
鍛え過ぎず、それでいてしっかり身の詰まったメイド達の体は冒険者とも、貴族女性ともまた違った良さがある。彼はシンスを愛したように、目の前のメイド達へ同じく接する。メイド達は全身を愛撫され、全ての穴を使われて、主の命令である事を忘れて女の喜びを知った。
「誰だお前は」
食堂に男の声が響く。当たり前だ。母と息子の食卓に見知らぬ男が座っていたのだ。息子に誰何された男は席を立つと深く頭を下げた。
「お初にお目に掛かります。王子殿下へお目通りの名誉を賜わり感謝の言葉もございません。私はエランリエーレ第二王妃殿下のご厚意にて参じました、冒険者アウディーと申します。私の事は是非、王子殿下のお味方とお見知り置きくださいませ」
「母上っ」
「アルテッラ。この方の言葉は本当よ」
「では、兄を……」
「エクサヴァル第一王子殿下には、我が姉の夫として、デラクトスへ迎える予定です」
「弟もデラクトスへ行ったではないか。デラクトスは処刑場か!?」
「アルテッラ、およしなさい」
「第三王子殿下は無事、王都カストル・デラクトスへ向かいました。暗殺等されていれば今頃両国で兵を集めている事でしょう。私はミエレ第二王女殿下にお目通り賜わる知己であり、両国の火種を潰すお役に立ちたいと参じた次第です」
「……兄を、弟を、守ってくれるのだな?」
「必ず」
よろしく頼むと短い言葉を残して第二王子は席に着いた。言葉振りから察するに、兄弟仲は良さそうだ。そして誰がどの役柄を担っていたのか知らないまま、次代の長になるのだろう。
「正妻様に文を出し、返事はすぐに戻りました」
そして夜、小さな屋敷にエランリエーレが姿を見せると、食事時より緊張した面持ちで口を開く。これから愛し合うとは思えない表情をしていた。
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