±の成り上がり 〜無能と蔑まれる前に気付けた俺の最強卑怯な世渡り術〜

もる

文字の大きさ
39 / 148
2 王国から帝国へ

いずれ兄になる男

しおりを挟む


「三番様の所へ、ね」

 アウディーからの報告を聞いたエランリエーレは少し頬を膨らませ、地下室のソファーで脚を大きく広げた。捲り上げられたスカートの中は今日も下着は着けておらず、蒸れた空気がどれだけ期待していたかを窺わせた。

「エランにはお願いがあるんだ」

「どうしましょうかしら。聞いてあげなくてもないけれど」

「抱きたい。良いかな?」

 膨れっ面に願い出ると、答えは行動で示された。そして心と体、腹の中まで満たされたエランリエーレはアウディーの所有物に戻ると、彼のモノを収めたまま本当のお願いを聞いた。

「正妻様も、お抱きに?」

「ダメかな?三番様もそうだったし、エランだって寂しかったよな?きっと正妻様も寂しく思ってると思うんだ。それにいつ政争が起きるか不安だろうし、早く解消してやりたい」

「抱く必要は…あんっ」

「許可してくれたら明日も泊まるよ?」

「ん…んもぅ。文を出します。アウディー様も精を出してくださいませっ、ああんっ」

 孕んでもおかしくない量の精を出したのは言うまでもない。翌日のエランリエーレは執務室で仕事をすると言って屋敷に篭り、道を挟んだ屋敷の中で、アウディーはメイドを抱いていた。

「ハァ、ハァ。気持ち、良いっ、ですか?アッ」

 彼の上で腰を打つのは威力メイドのシュンイである。彼女はアウディーを繋ぎ揉めるため、エランリエーレに遣わされたメイドの内の一人であり、彼が他のメイドに股間で口を塞がれているにも関わらず返答を求めて来た。アウディーは返答を体で示す。

「アッ、アッ、突き上げてはっ、なりませんっンンッ」「アウディー様、気持ち良いですっ!もっと奥までっあ、あんっ」

 腰を浮かせたシュンイを下からバチバチと突き上げる。尻肉を叩き、奥の壁を突き揺らす衝撃は彼女の頭の先まで響いた。思考を奪われ白目を剥くと、シュンイは言葉を発せられなくなった。アウディーの顔に跨るメイドは初めて股を舐められたと言っていたが、肉体Lv2000を超えた男の舌技を受けて元貴族の顔を股から溢れる液体で容赦無く汚した。平民のクセに貴族の面汚しである。

 鍛え過ぎず、それでいてしっかり身の詰まったメイド達の体は冒険者とも、貴族女性ともまた違った良さがある。彼はシンスを愛したように、目の前のメイド達へ同じく接する。メイド達は全身を愛撫され、全ての穴を使われて、主の命令である事を忘れて女の喜びを知った。



「誰だお前は」

 食堂に男の声が響く。当たり前だ。母と息子の食卓に見知らぬ男が座っていたのだ。息子に誰何された男は席を立つと深く頭を下げた。

「お初にお目に掛かります。王子殿下へお目通りの名誉を賜わり感謝の言葉もございません。私はエランリエーレ第二王妃殿下のご厚意にて参じました、冒険者アウディーと申します。私の事は是非、王子殿下のお味方とお見知り置きくださいませ」

「母上っ」

「アルテッラ。この方の言葉は本当よ」

「では、兄を……」

「エクサヴァル第一王子殿下には、我が姉の夫として、デラクトスへ迎える予定です」

「弟もデラクトスへ行ったではないか。デラクトスは処刑場か!?」

「アルテッラ、およしなさい」

「第三王子殿下は無事、王都カストル・デラクトスへ向かいました。暗殺等されていれば今頃両国で兵を集めている事でしょう。私はミエレ第二王女殿下にお目通り賜わる知己であり、両国の火種を潰すお役に立ちたいと参じた次第です」

「……兄を、弟を、守ってくれるのだな?」

「必ず」

 よろしく頼むと短い言葉を残して第二王子は席に着いた。言葉振りから察するに、兄弟仲は良さそうだ。そして誰がどの役柄を担っていたのか知らないまま、次代の長になるのだろう。

「正妻様に文を出し、返事はすぐに戻りました」

 そして夜、小さな屋敷にエランリエーレが姿を見せると、食事時より緊張した面持ちで口を開く。これから愛し合うとは思えない表情をしていた。








しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【魔法少女の性事情・1】恥ずかしがり屋の魔法少女16歳が肉欲に溺れる話

TEKKON
恋愛
きっとルンルンに怒られちゃうけど、頑張って大幹部を倒したんだもん。今日は変身したままHしても、良いよね?

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

男女比1:15の貞操逆転世界で高校生活(婚活)

大寒波
恋愛
日本で生活していた前世の記憶を持つ主人公、七瀬達也が日本によく似た貞操逆転世界に転生し、高校生活を楽しみながら婚活を頑張るお話。 この世界の法律では、男性は二十歳までに5人と結婚をしなければならない。(高校卒業時点は3人) そんな法律があるなら、もういっそのこと高校在学中に5人と結婚しよう!となるのが今作の主人公である達也だ! この世界の経済は基本的に女性のみで回っており、男性に求められることといえば子種、遺伝子だ。 前世の影響かはわからないが、日本屈指のHENTAIである達也は運よく遺伝子も最高ランクになった。 顔もイケメン!遺伝子も優秀!貴重な男!…と、驕らずに自分と関わった女性には少しでも幸せな気持ちを分かち合えるように努力しようと決意する。 どうせなら、WIN-WINの関係でありたいよね! そうして、別居婚が主流なこの世界では珍しいみんなと同居することを、いや。ハーレムを目標に個性豊かなヒロイン達と織り成す学園ラブコメディがいま始まる! 主人公の通う学校では、少し貞操逆転の要素薄いかもです。男女比に寄っています。 外はその限りではありません。 カクヨムでも投稿しております。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

この世界、イケメンが迫害されてるってマジ!?〜アホの子による無自覚救済物語〜

具なっしー
恋愛
※この表紙は前世基準。本編では美醜逆転してます。AIです 転生先は──美醜逆転、男女比20:1の世界!? 肌は真っ白、顔のパーツは小さければ小さいほど美しい!? その結果、地球基準の超絶イケメンたちは “醜男(キメオ)” と呼ばれ、迫害されていた。 そんな世界に爆誕したのは、脳みそふわふわアホの子・ミーミ。 前世で「喋らなければ可愛い」と言われ続けた彼女に同情した神様は、 「この子は救済が必要だ…!」と世界一の美少女に転生させてしまった。 「ひきわり納豆顔じゃん!これが美しいの??」 己の欲望のために押せ押せ行動するアホの子が、 結果的にイケメン達を救い、世界を変えていく──! 「すきーー♡結婚してください!私が幸せにしますぅ〜♡♡♡」 でも、気づけば彼らが全方向から迫ってくる逆ハーレム状態に……! アホの子が無自覚に世界を救う、 価値観バグりまくりご都合主義100%ファンタジーラブコメ!

ドマゾネスの掟 ~ドMな褐色少女は僕に責められたがっている~

ファンタジー
探検家の主人公は伝説の部族ドマゾネスを探すために密林の奥へ進むが道に迷ってしまう。 そんな彼をドマゾネスの少女カリナが発見してドマゾネスの村に連れていく。 そして、目覚めた彼はドマゾネスたちから歓迎され、子種を求められるのだった。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

処理中です...