春のからす

鎮めの守、と呼ばれる組織があった。
彼らは歴史を遡ること、平安。京によって造られた組織であり、その専門は物の怪退治だった。
それは現代になっても存在していた。そこに、物の怪がいる限りは。

あるとき、夜霧初音という少女がいた。
親は既になく、信頼できる者もおらず、現状にあらがう術も持たない少女だった。
苦境に立たされていた少女は、とある出会いを境に自身を変えていく。
それは、誰かの導きだったのかもしれないし、少女の望みだったのかもしれない。
少女は……強くあることを、望んだ。

あるとき、七月命と呼ばれる青年がいた。
母親は自分のせいで自分の目の前に死に、父親とはそれが原因でうまくいっていなかった。
国鷹と呼ばれた青年とともに、彼は鎮めの守にいた。
彼は常に何かを求めていた。それは縋れるものだったのかもしれないし、死に場所だったかもしれない。
青年は、ずっと、泣き出しそうだった。

この物語は、人と、人ならざるものと、物の怪達が、何かを求めていくお話。
24hポイント 0pt
小説 63,552 位 / 63,552件 キャラ文芸 1,902 位 / 1,902件