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すれ違う思い②
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精霊の森は、普段と何一つ変わらずエリオットを迎え入れた。
エリオットは心なしか緊張した面持ちで、緩やかな上り坂を進んでいく。
――これまでと変わらない態度で接して、お祝いを言うのは打ち明けられてから……よし、僕ならできる。
従僕の話を盗み聞いてしまったなんてことを知られたくはない。結婚についてはあくまで知らないふりを貫き通さなくては。
そんなことを考えながら歩いていると、巨木と一体化した祭殿が見えてくる。ユフィと顔を合わせることに少々怖気づいているせいか、普段より長い道のりだった。自然とバスケットを抱える手に力がこもる。
「よし、行くぞ……こんにちは、エリオットです」
言いながら、ドアを二度、三度、ノックする。少しの間待ってみるが、返事はない。
不在らしいとほっとしたのも束の間。向こう側でガタガタと妙な音がしたかと思うと、扉の片側が勢いよく開け放たれた。
現れたのは、普段の様相からは想像もつかないほど明らかに焦燥したユフィだった。
「エリオット⁉」
「あ……こんにちは、すみませんご無沙汰して――」
「体調はもう大丈夫なの? 病み上がりなのだろう? 道中何もなかった? 言ってくれれば家から馬車を出したのに、あいつらは一体何をして……」
「え、えと……」
「とりあえず中へ入って? 疲れただろう? 今何か飲み物でも用意するから」
彼らしからぬ落ち着きのなさに戸惑いつつ、エリオットは勧められるまま戸をくぐった。
そっと盗み見たその横顔には、憔悴の影が色濃く落ちている。なるほど、先ほどの馬車がどうという冗談めいた軽口が、妙に真剣さを帯びて聞こえるわけだ。
祭りの最終日から一週間以上経過しているが、まだ連日働き続けた疲労が抜けていないのかもしれない。あるいは普段の業務にプラスして婚儀の準備で寝る間も無いのだろう。
――お忙しいんだろうな、せめて花を見て癒されてくれたら嬉しいんだけど……今日こそ早めに終わらせて帰らなきゃ。
ベンチに腰掛けるよう促されたエリオットであったが、ユフィが奥へ消えてしまうとすぐに作業を開始することにした。
花瓶を抱えて表に出ると、水を捨てて萎れた花を古木の根に並べてやる。単に捨てるのではなく、大地へ還すことにしていた。エリオットが持ち込む花は元からこの森に自生する種ばかりであるため、他の動植物への影響は考えなくてよい。
たとえ蒔いたのが赤や黄色の花であろうと、この森の中では青い花しか咲かなかった。もしかすると外から持ち込まれた種は発芽しないのかもしれないし、精霊の加護で青色に変化してしまう可能性もある。これは未だ明かされぬ、精霊の森の不思議のひとつだという。
――……そういえば、青い花がたくさん咲いてるところ、まだ見てないな……。
御子が真実の恋に目覚めると、森中に青い花が咲き乱れるという伝承がある。それを兆候としていたために、エリオットはユフィの結婚を察知しかねたのだ。
おそらく森中というのは誇張された表現で、人目につかぬところに秘密の花園でも存在するのだろう。最初からエリオットのような庶民にはお目にかかれない代物だったのだ。ぐるりと前庭を見回して、そう一人納得する。木陰にリンドウらしき花がぽつぽつと咲いているが、あれは乱れ咲きの範疇には入るまい。
その向こうの沢へ水を汲みに行こうとバケツを手にしたとき、ちょうど、扉から顔を覗かせたユフィと目が合う。
「エリオット⁉ 何をしているんだ⁉」
「ええと、いつも通り水の取り換えを」
「見ればわかるよ、でも病み上がりなのだろう? しばらく寝込んでいたんだよね? 急にそんなに重労働をしてはいけないよ」
「へ? でもこれが僕の仕事で……」
「いいから、こっちへおいで。ちょうど中庭の畑に水を撒く頃合いだ、ついでに他の者にやってもらうことにしよう」
エリオットは当惑した。
ユフィの気持ちは大変有難いものだ。けれど、誘いに乗ることになればまたもてなしを受けて長居することになる。それではまたユフィに時間を浪費させてしまう。何より、今日はユフィと心穏やかに談笑できる気がしないのだ。笑顔が強張って心配をかけたり、余計なことを口走ってしまいそうな予感がある。
――結婚の話をされて、笑顔でおめでとうってまだ言えない気がする……それだけじゃない、勢い余って、僕も実はユフィ様が、とか言っちゃったら、水を差すことになる……。
気まずくなって、もう二度と会えなくなってしまうかもしれない。想像しただけで逃げ出してしまいたくなる。絶対に避けなければならない未来だ。
「いえ、お心遣いありがとうございます。でもこれだけはやらせてください。僕の仕事ですから」
「……自分の責務をこなそうとする姿勢は本当に素晴らしい。けれど、君が心配なんだエリオット……沢まで下りる途中に倒れられたらと思うと、気が気でなくなってしまう。水を汲んで花を飾るぐらいなら、私にも、従神官たちにも出来ることだ、どうか今日ぐらいは私たちを頼ってくれないかな?」
壇上で教えを説くように言うユフィに、エリオットはバケツの持ち手を握り締め、つい目を伏せてしまう。
ユフィにそんな意図などなかったことはわかっている。けれど、エリオット以外の誰にでもできる仕事だという事実を突きつけられてしまうと、ここにエリオットは必要ないのだと言われたようで哀しくなってしまった。
実際、そうなのだろう。花を育てること、運ぶこと、飾ること、どれもこれも、エリオットでなくてはならない理由なんてひとつもない。
しかし、エリオットにはこれぐらいしかできることが無い。今こうして此処に居る理由を見失わないためにも、今日だけは、譲りたくないと思った。
「……せっかくですが、すみません。本当にもう元気になったんです。これぐらい本当に平気ですから、どうか仕事を全うさせてください」
「エリオット……?」
軽く瞠目したユフィを見て、少し心苦しくなる。ユフィの厚意を無碍にするようで大変申し訳ないけれど、あの木陰の茶会会場を目にしただけで花嫁の姿を想像せずにはいられなくなってしまう。
エリオットは硬直したユフィに小さく頭を下げると、逃げるように作業を再開した。
とはいっても、まだ年若く身軽なエリオットにとって危険は何一つない。難なく澄んだ川の水を汲み上げ、二つの花瓶に注いで花を挿し、祭壇を飾る。
その間、ユフィはおろおろとどこか落ち着かない様子でエリオットを見守っていた。普段なら書類の整理をしたり、厚手の本に何かを書きつけたりしているのだが、そんな素振りもない。余程《よほど》、雇用者としてエリオットの体調を気にかけてくれているのだろうと思うと、それだけで全てが報われるような気がした。
一通りの作業を終えたエリオットは、透かした光を揺らめかせるステンドグラスを見上げて額を拭った。中央に佇む精霊には口元が描かれておらず、表情が読めない。それでも今は微笑してくれているような気がした。
精霊を象る青が、あの青と金糸の婚礼衣装を想起させた。だというのに、何だか清々しい気分だ。
これなら近いうちにこの想いを諦めて、笑顔で挙式に参列できそうな気がする。
――あ、また身の程知らずなこと考えてる……呼んでもらえると決まったわけじゃないんだから。
思わず苦笑した。彼への一方的な親近感も、早く捨ててしまわなくては。
エリオットはふと我に返り、慌てて踵を返した。ここでぼうっとしていては、お茶を頂かなくともユフィの仕事の邪魔になってしまう。
「ユフィ様、終わりました! 忙しいのに見守っていただいてすみません、でも、いつも通り危なげなく進められたと思いますので。これからはどうぞお気遣いなく」
「あ、ああ。ううん、いいんだ、私が好きで眺めていただけだから――」
「あはは、ありがとうございます。じゃあ、今日はこれで」
長居は無用だ、また離れがたくなってしまう。エリオットは適当に話を切り上げた。
満足感に包まれながら戸口へ向かおうとしたエリオットの手を、ユフィが慌てたように掴んでくる。
「ま、待ってくれ」
「……ユフィ様?」
エリオットは小首を傾げつつ、ユフィの顔を見上げた。その顏には困惑が滲んでいる。まるで何かを言うべきか否か、逡巡《しゅんじゅん》しているように見えた。
――な、なんだろう……結婚の話、かな。
聞きたくないけれど、引き留められたのに無視するような無礼な真似は許されない。心臓がどくどくと深いな音を立てている。言うなら、早くしてほしい。エリオットは固唾を呑んで、その花びらのような唇が声を紡ぐのを待つ。
エリオットは心なしか緊張した面持ちで、緩やかな上り坂を進んでいく。
――これまでと変わらない態度で接して、お祝いを言うのは打ち明けられてから……よし、僕ならできる。
従僕の話を盗み聞いてしまったなんてことを知られたくはない。結婚についてはあくまで知らないふりを貫き通さなくては。
そんなことを考えながら歩いていると、巨木と一体化した祭殿が見えてくる。ユフィと顔を合わせることに少々怖気づいているせいか、普段より長い道のりだった。自然とバスケットを抱える手に力がこもる。
「よし、行くぞ……こんにちは、エリオットです」
言いながら、ドアを二度、三度、ノックする。少しの間待ってみるが、返事はない。
不在らしいとほっとしたのも束の間。向こう側でガタガタと妙な音がしたかと思うと、扉の片側が勢いよく開け放たれた。
現れたのは、普段の様相からは想像もつかないほど明らかに焦燥したユフィだった。
「エリオット⁉」
「あ……こんにちは、すみませんご無沙汰して――」
「体調はもう大丈夫なの? 病み上がりなのだろう? 道中何もなかった? 言ってくれれば家から馬車を出したのに、あいつらは一体何をして……」
「え、えと……」
「とりあえず中へ入って? 疲れただろう? 今何か飲み物でも用意するから」
彼らしからぬ落ち着きのなさに戸惑いつつ、エリオットは勧められるまま戸をくぐった。
そっと盗み見たその横顔には、憔悴の影が色濃く落ちている。なるほど、先ほどの馬車がどうという冗談めいた軽口が、妙に真剣さを帯びて聞こえるわけだ。
祭りの最終日から一週間以上経過しているが、まだ連日働き続けた疲労が抜けていないのかもしれない。あるいは普段の業務にプラスして婚儀の準備で寝る間も無いのだろう。
――お忙しいんだろうな、せめて花を見て癒されてくれたら嬉しいんだけど……今日こそ早めに終わらせて帰らなきゃ。
ベンチに腰掛けるよう促されたエリオットであったが、ユフィが奥へ消えてしまうとすぐに作業を開始することにした。
花瓶を抱えて表に出ると、水を捨てて萎れた花を古木の根に並べてやる。単に捨てるのではなく、大地へ還すことにしていた。エリオットが持ち込む花は元からこの森に自生する種ばかりであるため、他の動植物への影響は考えなくてよい。
たとえ蒔いたのが赤や黄色の花であろうと、この森の中では青い花しか咲かなかった。もしかすると外から持ち込まれた種は発芽しないのかもしれないし、精霊の加護で青色に変化してしまう可能性もある。これは未だ明かされぬ、精霊の森の不思議のひとつだという。
――……そういえば、青い花がたくさん咲いてるところ、まだ見てないな……。
御子が真実の恋に目覚めると、森中に青い花が咲き乱れるという伝承がある。それを兆候としていたために、エリオットはユフィの結婚を察知しかねたのだ。
おそらく森中というのは誇張された表現で、人目につかぬところに秘密の花園でも存在するのだろう。最初からエリオットのような庶民にはお目にかかれない代物だったのだ。ぐるりと前庭を見回して、そう一人納得する。木陰にリンドウらしき花がぽつぽつと咲いているが、あれは乱れ咲きの範疇には入るまい。
その向こうの沢へ水を汲みに行こうとバケツを手にしたとき、ちょうど、扉から顔を覗かせたユフィと目が合う。
「エリオット⁉ 何をしているんだ⁉」
「ええと、いつも通り水の取り換えを」
「見ればわかるよ、でも病み上がりなのだろう? しばらく寝込んでいたんだよね? 急にそんなに重労働をしてはいけないよ」
「へ? でもこれが僕の仕事で……」
「いいから、こっちへおいで。ちょうど中庭の畑に水を撒く頃合いだ、ついでに他の者にやってもらうことにしよう」
エリオットは当惑した。
ユフィの気持ちは大変有難いものだ。けれど、誘いに乗ることになればまたもてなしを受けて長居することになる。それではまたユフィに時間を浪費させてしまう。何より、今日はユフィと心穏やかに談笑できる気がしないのだ。笑顔が強張って心配をかけたり、余計なことを口走ってしまいそうな予感がある。
――結婚の話をされて、笑顔でおめでとうってまだ言えない気がする……それだけじゃない、勢い余って、僕も実はユフィ様が、とか言っちゃったら、水を差すことになる……。
気まずくなって、もう二度と会えなくなってしまうかもしれない。想像しただけで逃げ出してしまいたくなる。絶対に避けなければならない未来だ。
「いえ、お心遣いありがとうございます。でもこれだけはやらせてください。僕の仕事ですから」
「……自分の責務をこなそうとする姿勢は本当に素晴らしい。けれど、君が心配なんだエリオット……沢まで下りる途中に倒れられたらと思うと、気が気でなくなってしまう。水を汲んで花を飾るぐらいなら、私にも、従神官たちにも出来ることだ、どうか今日ぐらいは私たちを頼ってくれないかな?」
壇上で教えを説くように言うユフィに、エリオットはバケツの持ち手を握り締め、つい目を伏せてしまう。
ユフィにそんな意図などなかったことはわかっている。けれど、エリオット以外の誰にでもできる仕事だという事実を突きつけられてしまうと、ここにエリオットは必要ないのだと言われたようで哀しくなってしまった。
実際、そうなのだろう。花を育てること、運ぶこと、飾ること、どれもこれも、エリオットでなくてはならない理由なんてひとつもない。
しかし、エリオットにはこれぐらいしかできることが無い。今こうして此処に居る理由を見失わないためにも、今日だけは、譲りたくないと思った。
「……せっかくですが、すみません。本当にもう元気になったんです。これぐらい本当に平気ですから、どうか仕事を全うさせてください」
「エリオット……?」
軽く瞠目したユフィを見て、少し心苦しくなる。ユフィの厚意を無碍にするようで大変申し訳ないけれど、あの木陰の茶会会場を目にしただけで花嫁の姿を想像せずにはいられなくなってしまう。
エリオットは硬直したユフィに小さく頭を下げると、逃げるように作業を再開した。
とはいっても、まだ年若く身軽なエリオットにとって危険は何一つない。難なく澄んだ川の水を汲み上げ、二つの花瓶に注いで花を挿し、祭壇を飾る。
その間、ユフィはおろおろとどこか落ち着かない様子でエリオットを見守っていた。普段なら書類の整理をしたり、厚手の本に何かを書きつけたりしているのだが、そんな素振りもない。余程《よほど》、雇用者としてエリオットの体調を気にかけてくれているのだろうと思うと、それだけで全てが報われるような気がした。
一通りの作業を終えたエリオットは、透かした光を揺らめかせるステンドグラスを見上げて額を拭った。中央に佇む精霊には口元が描かれておらず、表情が読めない。それでも今は微笑してくれているような気がした。
精霊を象る青が、あの青と金糸の婚礼衣装を想起させた。だというのに、何だか清々しい気分だ。
これなら近いうちにこの想いを諦めて、笑顔で挙式に参列できそうな気がする。
――あ、また身の程知らずなこと考えてる……呼んでもらえると決まったわけじゃないんだから。
思わず苦笑した。彼への一方的な親近感も、早く捨ててしまわなくては。
エリオットはふと我に返り、慌てて踵を返した。ここでぼうっとしていては、お茶を頂かなくともユフィの仕事の邪魔になってしまう。
「ユフィ様、終わりました! 忙しいのに見守っていただいてすみません、でも、いつも通り危なげなく進められたと思いますので。これからはどうぞお気遣いなく」
「あ、ああ。ううん、いいんだ、私が好きで眺めていただけだから――」
「あはは、ありがとうございます。じゃあ、今日はこれで」
長居は無用だ、また離れがたくなってしまう。エリオットは適当に話を切り上げた。
満足感に包まれながら戸口へ向かおうとしたエリオットの手を、ユフィが慌てたように掴んでくる。
「ま、待ってくれ」
「……ユフィ様?」
エリオットは小首を傾げつつ、ユフィの顔を見上げた。その顏には困惑が滲んでいる。まるで何かを言うべきか否か、逡巡《しゅんじゅん》しているように見えた。
――な、なんだろう……結婚の話、かな。
聞きたくないけれど、引き留められたのに無視するような無礼な真似は許されない。心臓がどくどくと深いな音を立てている。言うなら、早くしてほしい。エリオットは固唾を呑んで、その花びらのような唇が声を紡ぐのを待つ。
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四季の番外編:夏以降及び小話は本サイトでお読みいただけます。
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🌟第10回BL小説大賞にて奨励賞を頂戴しました。応援ありがとうございました。
🌟本作は旧Twitterの「フォロワーをイメージして同人誌のタイトルつける」タグで貴宮あすかさんがくださったタイトル『凍てついた薔薇は恋に溶かされる』から思いついて書いた物語です。ありがとうございました。
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