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奇跡と真実
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エリオットは眼を丸くする。思考が上手く回らない。
「……御子……? 精霊の……待って、だって、御子様はユフィ様でしょう?」
「いいえ。確かにユフィ様はそれはそれは貴い血筋で、あなたのように誤解してしまう人が多い素晴らしい人でらっしゃるけれど、御子ではないの。あなたこそが、精霊の御子」
「…………うそ、絶対に嘘、僕には精霊の加護なんてない」
「あるでしょう? 青の精霊はあなたに、花々に愛される力を与えたわ。さっきあなたが私の魔法だとして並べた奇跡は、すべてあなたの能力なの」
「うそ、うそだよ……だって、僕……御子様なら、どうして本当の母さんは、僕を捨てたの……?」
シェリーは小さくため息をついて、躊躇いがちに語り出した。
「ずっと黙っていてごめんなさい。あなたを孤児院から引き取ったということにしているけれど、違うの。あなたの母はね、とある貴族の、子爵家のご令嬢だったのよ。そして、アウレロイヤ家で侍女をしていたわ」
お前は教会の前に捨てられていたのだ、実の母の顔も行方も知れないのだと聞かされていたエリオットは、突然の告白に眼を見開いた。どういうことだろう、まるでシェリーは実母の素性を把握しているかのような口ぶりではないか。
「それがある日、突然、あなたを――精霊の御子を身ごもったの。王族がかけつけて、間違いなくそれは御子であらせられると宣言なさった。王に連なる方々は御子とそれ以外を直感的に判別することができるから。事情を知る誰もが祝福したわ。けれど、それは御子の生誕を知ることを許されたごく一部の者たちだけ。御子の身の安全を守るために、その誕生も所在も全て秘匿されなければならない。だからあなたの母は、傍目には嫁入り前に懐妊したふしだらな女だと映ってしまった。一度もそのような不埒《ふらち》な真似はしたことがなかったのに……」
「…………」
「あなたを産んだとき、彼女は十六歳。口さがない噂だとか、冷たい視線だとか、そういったものに立ち向かうには若すぎた。それでも彼女は、あなたを自分の手で育てたいと言ったの。みんな悩んだわ。彼女のもとに居たのでは、エリオット、あなたまで不義の子だと囃し立てられる可能性がある。子連れで結婚したところで、他の男の子であるとされるあなたまで大事にされるとは限らない。かといって、あなたの出生の秘密を知る者を増やすわけにはいかない。そしてあの子はまだ若かった、噂を領内に留めて、もみ消して、子が流れてしまったことにすれば、これからまた良い縁談に恵まれるかもしれない」
シェリーは、エリオットの手を手繰り寄せるように握った。その双眸が揺れて見えるのは、きっと雨粒が目に入り込んだせいではない。
「わかって、エリオット……誰もあなたを捨ててなんていない。皆があなたの幸福を願ったわ。あの子も、私もそう。血は繋がっていないけれど、私もあなたを実の子のように愛しているわ」
「……かあさんは、僕の本当の母さんを知っているの」
「ええ、ええ、もちろん。私の教区の子だったのよ。とても信心深い子で、教会に通ってくれていた。たくさん話をして……だから、誰より先に私に、どうやら妊娠してしまったらしいと相談してくれた」
シェリーはどこか懐かしそうに目元を和《なご》ませつつ、エリオットを引き取る前は、教会で修導女をしていたのだと明かした。
「あなたも何度も会ったことがあるの。アニスよ、覚えている? アウレロイヤ家の奥様付きの侍女で、よく遊んでくれたでしょう。同じく子爵家のコルトニー家に嫁いでからも、ご令嬢たちの先生役を任されて、お遊びであなたやユフィ様にも指導をしてくれた」
「えっ……ええっ……⁉」
アニスのことはよく覚えている。黒髪を高い位置で結わえた、凛とした佇まいの女性だった。邸内《ていない》でシェリーを待つ間、ユフィとともにエリオットの面倒を見てくれた人物である。彼女が隣の領地に嫁いでからも、手紙を通して交流が続いていた。
「さあ、わかったでしょうエリオット。聞きたいことがあるなら、後でいくらでも答えてあげる。今は、あなたがやるべきことをしなくては」
まだすべてに納得できたわけではない。シェリーを信用していないのではなく、明かされた真実が衝撃的過ぎたのだ。
「……けれど、どうやって? 僕に精霊の祝福があったとして、どうすれば扱えるか……」
「自分を信じて、エリオット。あなたはこれまでも、特に意識することなく花の生長《せいちょう》を早めたり、種のないところから思うがままの花を咲かせることができていたわ。普段通りで良いの、あなたなら絶対にできる」
シェリーが小さく笑う。エリオットはふっ、と心が軽くなるのを感じた。
雨脚が弱まり始めた。
エリオットは静かに目を閉ざして、祈る。
――お願い……大切な人のために、セイリスの花が必要なんです。
精霊に、大地に、花々に、心をこめて語り掛ける。
――だからどうか、お願い。
「…………咲いて……!」
強く念じたそのとき――。
エリオットを中心に、大地にぴきりと亀裂が入った。そのひびは青白い光を放ちながら放射状に広がり、真円を描いたかと思うと強烈な閃光とともに複雑な魔方陣と化す。
「っ、わ……」
その陣から放出された光の波濤《はとう》が波紋のように大地を撫でると、地表から他の植物の隙間を縫うように小さな双葉が芽吹き、即座に小さな花を咲かせた。
地表を覆う緑と青の合間を埋めたのは、指の爪ほどの大きさの、小さな花――セイリスだった。
驚きのあまり無意識のうちに抱き合っていたシェリーとエリオットは、唖然とした後、ゆっくりと互いに顔を見合わせる。
シェリーがにっこり笑って頷いたのを見て、エリオットはやっと、その実感を得た。
「行かなきゃ……ユフィ様のところへ!」
くしゅん、とひとつくしゃみをして、エリオットは立ち上がる。
気づくと雨は上がり、空には清らかな十六夜月が浮かんでいた。
エリオットは無事にセイリスの根を祭殿へ運ぶことができた。
ユフィがその薬湯を嚥下《えんげ》するところを見届けると、途端《とたん》に眠気と疲労感が押し寄せる。エリオットは帰宅することにした。
夜も遅いのだし泊って行くように勧められたときには心が揺らいだ。心配で心配で、病状が落ち着くまで見守りたい気持ちはあった。
けれどユフィが目覚めたときにまだエリオットが居たのでは、情《なさ》けない姿を見られていたと気を病んでしまうかもしれない。
それに、見舞いに来たユフィの想い人と鉢合わせてしまう可能性がある。もう拒否感や嫉妬はほとんどなかったが、何となく気まずい。
エリオットに真実を伝えるためだけに呼ばれたシェリーが再び家族のもとへ戻るのを見送り、自身もまたシェリーズへ最も近い拠点《きょてん》へ転送してもらった。
――店に戻ったら改めてこれまでの話をしてもらおう……怖いような、楽しみなような。
人気《ひとけ》のない通りを歩きながら、エリオットは今夜のことを思い起こした。ユフィが死んでしまうかもしれないという恐怖、絶望、そして自身の出自と正体。
思案するうちにひとつ、腑《ふ》に落ちたことがある。
――ユフィ様は、僕が御子だと知っていたんだ。
アウレロイヤ家の人間であり、何より精霊を祀《まつ》る祭殿の神官長だ。御子の所在を知らないはずがない。
――だから、あんなに優しくしてくれていたわけだ……。
時折、自分だけが特別扱いされているような自惚れを抱くことがあった。あれは錯覚ではなかったのだ。実際、ユフィはエリオットにとりわけ丁寧に接してくれていたのだろう。
粗末にすると災いが訪れるという、精霊の御子だったから。
なんだか晴れやかな気分だった。違和感の原因を突き止められた。これで妙に期待したり、なぜだろうと戸惑わずに済む。
次にお会いしたときには、ぜひ話を聞いてみよう。本人を前に真実を打ち明けられないというのはさぞもどかしかっただろう。ユフィが御子その人であると誤解していたとき、エリオットもそうだった。
――そのためにも、早く衣装を縫い終えてしまわなきゃ。
実感はない。しかし、自分は誰もが焦がれる精霊の御子であるらしい。ならば、手縫いの衣装も邪険に扱われることはないだろう。
そう思うと、気分が上を向いてくる。
精霊の御子に生まれて、ユフィの役に立つ力があって本当に良かった――エリオットは心からそう思った。
「……御子……? 精霊の……待って、だって、御子様はユフィ様でしょう?」
「いいえ。確かにユフィ様はそれはそれは貴い血筋で、あなたのように誤解してしまう人が多い素晴らしい人でらっしゃるけれど、御子ではないの。あなたこそが、精霊の御子」
「…………うそ、絶対に嘘、僕には精霊の加護なんてない」
「あるでしょう? 青の精霊はあなたに、花々に愛される力を与えたわ。さっきあなたが私の魔法だとして並べた奇跡は、すべてあなたの能力なの」
「うそ、うそだよ……だって、僕……御子様なら、どうして本当の母さんは、僕を捨てたの……?」
シェリーは小さくため息をついて、躊躇いがちに語り出した。
「ずっと黙っていてごめんなさい。あなたを孤児院から引き取ったということにしているけれど、違うの。あなたの母はね、とある貴族の、子爵家のご令嬢だったのよ。そして、アウレロイヤ家で侍女をしていたわ」
お前は教会の前に捨てられていたのだ、実の母の顔も行方も知れないのだと聞かされていたエリオットは、突然の告白に眼を見開いた。どういうことだろう、まるでシェリーは実母の素性を把握しているかのような口ぶりではないか。
「それがある日、突然、あなたを――精霊の御子を身ごもったの。王族がかけつけて、間違いなくそれは御子であらせられると宣言なさった。王に連なる方々は御子とそれ以外を直感的に判別することができるから。事情を知る誰もが祝福したわ。けれど、それは御子の生誕を知ることを許されたごく一部の者たちだけ。御子の身の安全を守るために、その誕生も所在も全て秘匿されなければならない。だからあなたの母は、傍目には嫁入り前に懐妊したふしだらな女だと映ってしまった。一度もそのような不埒《ふらち》な真似はしたことがなかったのに……」
「…………」
「あなたを産んだとき、彼女は十六歳。口さがない噂だとか、冷たい視線だとか、そういったものに立ち向かうには若すぎた。それでも彼女は、あなたを自分の手で育てたいと言ったの。みんな悩んだわ。彼女のもとに居たのでは、エリオット、あなたまで不義の子だと囃し立てられる可能性がある。子連れで結婚したところで、他の男の子であるとされるあなたまで大事にされるとは限らない。かといって、あなたの出生の秘密を知る者を増やすわけにはいかない。そしてあの子はまだ若かった、噂を領内に留めて、もみ消して、子が流れてしまったことにすれば、これからまた良い縁談に恵まれるかもしれない」
シェリーは、エリオットの手を手繰り寄せるように握った。その双眸が揺れて見えるのは、きっと雨粒が目に入り込んだせいではない。
「わかって、エリオット……誰もあなたを捨ててなんていない。皆があなたの幸福を願ったわ。あの子も、私もそう。血は繋がっていないけれど、私もあなたを実の子のように愛しているわ」
「……かあさんは、僕の本当の母さんを知っているの」
「ええ、ええ、もちろん。私の教区の子だったのよ。とても信心深い子で、教会に通ってくれていた。たくさん話をして……だから、誰より先に私に、どうやら妊娠してしまったらしいと相談してくれた」
シェリーはどこか懐かしそうに目元を和《なご》ませつつ、エリオットを引き取る前は、教会で修導女をしていたのだと明かした。
「あなたも何度も会ったことがあるの。アニスよ、覚えている? アウレロイヤ家の奥様付きの侍女で、よく遊んでくれたでしょう。同じく子爵家のコルトニー家に嫁いでからも、ご令嬢たちの先生役を任されて、お遊びであなたやユフィ様にも指導をしてくれた」
「えっ……ええっ……⁉」
アニスのことはよく覚えている。黒髪を高い位置で結わえた、凛とした佇まいの女性だった。邸内《ていない》でシェリーを待つ間、ユフィとともにエリオットの面倒を見てくれた人物である。彼女が隣の領地に嫁いでからも、手紙を通して交流が続いていた。
「さあ、わかったでしょうエリオット。聞きたいことがあるなら、後でいくらでも答えてあげる。今は、あなたがやるべきことをしなくては」
まだすべてに納得できたわけではない。シェリーを信用していないのではなく、明かされた真実が衝撃的過ぎたのだ。
「……けれど、どうやって? 僕に精霊の祝福があったとして、どうすれば扱えるか……」
「自分を信じて、エリオット。あなたはこれまでも、特に意識することなく花の生長《せいちょう》を早めたり、種のないところから思うがままの花を咲かせることができていたわ。普段通りで良いの、あなたなら絶対にできる」
シェリーが小さく笑う。エリオットはふっ、と心が軽くなるのを感じた。
雨脚が弱まり始めた。
エリオットは静かに目を閉ざして、祈る。
――お願い……大切な人のために、セイリスの花が必要なんです。
精霊に、大地に、花々に、心をこめて語り掛ける。
――だからどうか、お願い。
「…………咲いて……!」
強く念じたそのとき――。
エリオットを中心に、大地にぴきりと亀裂が入った。そのひびは青白い光を放ちながら放射状に広がり、真円を描いたかと思うと強烈な閃光とともに複雑な魔方陣と化す。
「っ、わ……」
その陣から放出された光の波濤《はとう》が波紋のように大地を撫でると、地表から他の植物の隙間を縫うように小さな双葉が芽吹き、即座に小さな花を咲かせた。
地表を覆う緑と青の合間を埋めたのは、指の爪ほどの大きさの、小さな花――セイリスだった。
驚きのあまり無意識のうちに抱き合っていたシェリーとエリオットは、唖然とした後、ゆっくりと互いに顔を見合わせる。
シェリーがにっこり笑って頷いたのを見て、エリオットはやっと、その実感を得た。
「行かなきゃ……ユフィ様のところへ!」
くしゅん、とひとつくしゃみをして、エリオットは立ち上がる。
気づくと雨は上がり、空には清らかな十六夜月が浮かんでいた。
エリオットは無事にセイリスの根を祭殿へ運ぶことができた。
ユフィがその薬湯を嚥下《えんげ》するところを見届けると、途端《とたん》に眠気と疲労感が押し寄せる。エリオットは帰宅することにした。
夜も遅いのだし泊って行くように勧められたときには心が揺らいだ。心配で心配で、病状が落ち着くまで見守りたい気持ちはあった。
けれどユフィが目覚めたときにまだエリオットが居たのでは、情《なさ》けない姿を見られていたと気を病んでしまうかもしれない。
それに、見舞いに来たユフィの想い人と鉢合わせてしまう可能性がある。もう拒否感や嫉妬はほとんどなかったが、何となく気まずい。
エリオットに真実を伝えるためだけに呼ばれたシェリーが再び家族のもとへ戻るのを見送り、自身もまたシェリーズへ最も近い拠点《きょてん》へ転送してもらった。
――店に戻ったら改めてこれまでの話をしてもらおう……怖いような、楽しみなような。
人気《ひとけ》のない通りを歩きながら、エリオットは今夜のことを思い起こした。ユフィが死んでしまうかもしれないという恐怖、絶望、そして自身の出自と正体。
思案するうちにひとつ、腑《ふ》に落ちたことがある。
――ユフィ様は、僕が御子だと知っていたんだ。
アウレロイヤ家の人間であり、何より精霊を祀《まつ》る祭殿の神官長だ。御子の所在を知らないはずがない。
――だから、あんなに優しくしてくれていたわけだ……。
時折、自分だけが特別扱いされているような自惚れを抱くことがあった。あれは錯覚ではなかったのだ。実際、ユフィはエリオットにとりわけ丁寧に接してくれていたのだろう。
粗末にすると災いが訪れるという、精霊の御子だったから。
なんだか晴れやかな気分だった。違和感の原因を突き止められた。これで妙に期待したり、なぜだろうと戸惑わずに済む。
次にお会いしたときには、ぜひ話を聞いてみよう。本人を前に真実を打ち明けられないというのはさぞもどかしかっただろう。ユフィが御子その人であると誤解していたとき、エリオットもそうだった。
――そのためにも、早く衣装を縫い終えてしまわなきゃ。
実感はない。しかし、自分は誰もが焦がれる精霊の御子であるらしい。ならば、手縫いの衣装も邪険に扱われることはないだろう。
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