やばい彼氏にご注意を

SIVA

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4.絶賛、文化祭準備中

4-7

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いつの間にか寝てしまっていた。

 ガラッと保健室の扉が開く音が聞こえたけど、意識が朦朧としてて起きたくない、そう思って寝返りを打った。

 「うぉっ!!!」 
反対に寝返りを打ったはずなのに目の前に有太が座っていた。 
「よぉ……」 
気まずそうに小さく手を挙げた有太は、視線をそらしたまま「お前、大丈夫か?」 って……なんだよそれ。 

最近全然話し掛けてこなかった奴が。 
「大丈夫、ちょっと腹壊しただけ、薬もらって寝てたら落ちついたから、次の授業は出られる」 
「そっか。珍しいな。お前が腹下すなんて」 
有太はそれだけ言って保健室を出て行こうとした。 
「有太っ」 
ここに来てから目を合わせてくれない。 
「なに」 
「あ、え、っと……」 
チラッとこっちに顔を向けた有太は「もう、行くよ。様子見に来ただけだから」そう言って出て行った。
「なんっ……」

夏休みは夏期講習と、こっそり始めた短期のバイトとで、有太とろくに遊ぶことがなかったせいか、微妙な溝が出来た気がする。 
休み時間になっても、こっちに来ることが少なくなったし、帰りも三年になって部活ももうないはずなのに、部活行ってくると言って、一緒に帰らない。 
有太がいないと、本格的に一人になる。 
静かでいいけど、少し調子が狂う。 
なんで俺が、こんな気分になるんだ。 
おかしい。 
髪の毛を掻き毟りながら「あぁぁ!!」って叫んでみても、全然頭から離れていかない。 
有太と一緒に過ごさない日々なんてなかったのに、あの休日の一件があってから、余計とぎくしゃくしていると思う。 
ちゃんと話をしていれば、もしかしたらこんな事にはならなかったかもしれないけど、話す場を作らせてもらえないのが正直なところ。 
完全に今俺は、有太に避けられてる。 視線すら合わせてもらえないんだ。 
あぁ、もぉーなんかもやもやするな。 こんな状況いつまで続くんだよ。 
このまま卒業とか絶対に嫌だ。 有太とは、親友でいたいのに。
俺が勝手にそう思ってるだけかな。
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