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9章
248話 最終問題
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1つって言うかずっと疑問なんだけど。
T2Wの良さを完全に潰してこのイベントを開催した意図ってのはなんなんだろうな。
まあ、とっつきやすさってのもそうなんだろうけど、こういう事もやってますよってアピールなのか、それともスキルがもらえたりとか?
特にスキルもアイテムも装備もないけど手軽に報酬を貰えるってのは良い事ではあるんだが。
あと、地味に此処まで来るのに監獄で脱出するよりも時間食ってたりする。
さくさくーっと進んでるけど、1問に結構時間を割いているので予想以上にてこずっている。
【問題6】
あなたの目の前に3枚のカードが置かれている。
1.両面が黒色のカード
2.両面が白色のカード
3.片面が黒色、もう片面が白色のカード
箱の中に3枚のカードを入れてよくかきまぜ、その中の1枚を引き出した。
カードの表面は白だった。
さて、このカードの裏面が白である確率は?
謎解きって言うか確率の問題か。
この場合は裏面が白のカードを引く場合、片面の白のカードを引く場合で計算を入れて……。
結果また30分近く使って正解を導き出して、一息。
「そろそろギブアップしたい」
確率の問題や百分率に直す計算ってどうも忘れるのよね。
あれこれ計算してミスをするくらいなら、こういうのは単純にメモ帳に引くパターンをかきだして、答えを導くのが良いだろ。
いつもの間抜けな正解音を聞いて。さっさと次の部屋。
もう他のプレイヤーもばらけているので自分含めて4人しか部屋にいない。
【問題7】
ABCの3人が1対1の100メートル競争を行う。
全員はそれぞれ常に一定の速度で走る。
Aは20メートル差でBに勝った。
Bは20メートル差でCに勝った。
さて、AとCが競争すると、Aは何メートル差でCに勝つだろうか?
これもまた算数系の問題か。
って言うか、明らかにこれは子供が解ける問題じゃなくなってきてると思うんだが?
さっきの確率の問題もそうだが、単純に難しいだろう、これ。
「あの、すいません」
「んー?」
問題とにらめっこをしながら問題文を見ていると声を掛けられる。
見るからに初期装備の初心者って感じの相手だが、
「此処の問題、一緒に解きませんか?」
「私は構わないけど、それってルール上ありなの?」
「パーティーを組んで一緒にクリアってルールはありますけど、答えを考えるってのはいいかと」
まあ、確かに言われた3人パーティー以外のと相談するってのは別に構わないのか。
私としても脳みそが疲れてきたから、丁度いいかもしれないな。
「ま、いいか……答えさえ言わないでそれぞれ入力すればいいだけだし」
「ありがとうございます、じゃあとりあえず問題についてですが」
初心者パーティー3人だが、種族はヒューマン、エルフ、ドワーフの大中小トリオだな。今やってきたのはヒューマンなので中、全体的に仲のいい友達同士でやってきたと言う事か、ちなみに全員男。
でもまあ、友達とレベルや職を気にせずにイベント参加ってのは、RPGじゃなくても面白い要素ではあるのか。
「これは40mが正解じゃ?」
「こういうのはちゃんと考えた上で答えを言うもんよ」
大中小の小にあたるドワーフが問題文を見ながら言うのだが、ぱっと見では確かに40mだな。
ただそれはちょっと考え方が間違っている気がするんだよな。
「単純に20m差ずつが付いてゴールって事では?」
「でも20m20mで勝ってるわけだし、それが正解じゃ?」
「よーく考えなさい、あんた達、スタート地点は一緒なのよ、だったらぴったり40m差でゴールっておかしいでしょ」
つまり、スタート時とゴール時には差が出来ていると言う事だな。
なので、計算としてはAが100の時にBは80、Bが100の時にCは80になる。
「うーん、じゃあどう計算したらいいのかな」
「こういうのは、ちゃんと順序立てて計算するのよ」
多分だが、私の計算自体は正しいと思う。
とりあえず大中小トリオが悩んでいる間に、先に答えを入れた端末を認証させて正解音。
勿論それに付いてバッシングされるわけだが、ドアは通らずトリオの所に戻る。
「もうしばらく付き合ってやるから、ちゃんと考えてみ」
「いいんですか?」
「初心者や新規には優しくしないと人口が減るからな」
そう言いながら葉巻を咥えて火を付ける。その火を付ける動作で「おー」っと声が上がるので何とも不思議な感じだ。
……葉巻の紫煙を燻らせながらしばらくわいわいと4人で話し合い、計算し合い、答えを出していく。
「出来た?」
「ええっと、多分これで合ってるかな」
大に当たるエルフが解答を入れた端末を持ち、ドアの前に行って認証。大中小トリオで正解か不正解かを少々待つと、いつもの間抜けな正解音が響く。
「やった!」
「……ああ、そうだ、1個聞きたいんだけど、このイベント楽しんでるの?」
「んー、まあ、悪くはないかな」
「僕もあんまり不満はないね」
「MMOなのに何でってのはあるけど、これもまあ、いいかなとは?」
まあ参加している時点で、あまり悪いイメージはないわな。合わなかったらギブアップなりしてやめりゃいいだけだし。
「なるほどなあ……まぁ、私は別のとこいくけど、がんばんなさい?」
大中小トリオと違うドアの前に行き、正解を認証させる。
間抜けな正解音と共に、ドアをくぐりつつ手をぷらぷらと振っておく。そのうち通常マップでも会う事が……いや、ないだろうな。
【問題8】
冷蔵庫のプリンが誰かに食べられてしまった。
プレイヤーAは「犯人はBです」と発言した。
プレイヤーB、Cもある発言をした。
その後
『犯人はABCのうち誰か1人』
『犯人だけが発言で本当のことを言った』
ということが分かった。
犯人は誰?
また、こういう推理系か。
って言うかA以外のヒントがあまりにもなさすぎるのだが、どうやって解けばいいんだろうか。
少し整理するとして、犯人は1人で正解の事を言うってヒントだけ、BCはに関して特に何かしらのヒントは無し。
んー、でも何となくだが結構簡単な部類になると思うのだが、どうだろうか。
「いや、犯人以外は嘘をついているって事か……」
つまり問題にあった二つの条件にプラスして「犯人以外は嘘つき」ってのが分かればいいって事か。
ああ、これは結構簡単な部類だな。
さっきの条件を満たすABCを探すだけなんだから余裕よ、何だったらさっきの問題7の方が難しかったわ。
何て言ったくせにまあまあな時間を費やしたうえで、これも正解音を聞いて、あっさりと突破。この感じで行けば10問くらいでクリアっぽいな。
【問題9】
15時30分を示している置時計がある。
あなたはこの時計を21時30分にしなければならない。
では、何回触ればぴったりな時間に出来るか。
ああ、これは余裕……と、思ったら一回ミスった。
って言うか今までのに比べてやたら簡単だな、最後の問題前のボーナス問題みたいなもんだな。
こういうのはどっちかって言うと発想の転換をどうするかって所だから、頭が硬いと全然解けなかっただろうな。
【最終問題】
1~5の番号が書かれた5つの箱がある。
箱は1、2、3、4、5の順で一列に並んでいる。
ネコはこの箱のどれか1つに隠れており、夜になると必ずひとつだけ隣の箱に移動する。
朝になった時、幼女は1つだけ箱を調べて、そこにネコがいるかどうか確認できる。
さて、いつかあなたはネコを見つけられるだろうか?
(その理由についても述べよ)
最後の部屋、って言うかやっぱり10問目でゴールな訳だが、結構なプレイヤーが此処で足止めを食らっている。
ああしろこうしろ、出来る出来ないなどの議論をあちこちで会話しているのを聞きながら問題文とにらめっこ。ちなみには箱自体もあり、視覚的に問題が分かるようにもなっている。
さて、どう調べればいいかな?
T2Wの良さを完全に潰してこのイベントを開催した意図ってのはなんなんだろうな。
まあ、とっつきやすさってのもそうなんだろうけど、こういう事もやってますよってアピールなのか、それともスキルがもらえたりとか?
特にスキルもアイテムも装備もないけど手軽に報酬を貰えるってのは良い事ではあるんだが。
あと、地味に此処まで来るのに監獄で脱出するよりも時間食ってたりする。
さくさくーっと進んでるけど、1問に結構時間を割いているので予想以上にてこずっている。
【問題6】
あなたの目の前に3枚のカードが置かれている。
1.両面が黒色のカード
2.両面が白色のカード
3.片面が黒色、もう片面が白色のカード
箱の中に3枚のカードを入れてよくかきまぜ、その中の1枚を引き出した。
カードの表面は白だった。
さて、このカードの裏面が白である確率は?
謎解きって言うか確率の問題か。
この場合は裏面が白のカードを引く場合、片面の白のカードを引く場合で計算を入れて……。
結果また30分近く使って正解を導き出して、一息。
「そろそろギブアップしたい」
確率の問題や百分率に直す計算ってどうも忘れるのよね。
あれこれ計算してミスをするくらいなら、こういうのは単純にメモ帳に引くパターンをかきだして、答えを導くのが良いだろ。
いつもの間抜けな正解音を聞いて。さっさと次の部屋。
もう他のプレイヤーもばらけているので自分含めて4人しか部屋にいない。
【問題7】
ABCの3人が1対1の100メートル競争を行う。
全員はそれぞれ常に一定の速度で走る。
Aは20メートル差でBに勝った。
Bは20メートル差でCに勝った。
さて、AとCが競争すると、Aは何メートル差でCに勝つだろうか?
これもまた算数系の問題か。
って言うか、明らかにこれは子供が解ける問題じゃなくなってきてると思うんだが?
さっきの確率の問題もそうだが、単純に難しいだろう、これ。
「あの、すいません」
「んー?」
問題とにらめっこをしながら問題文を見ていると声を掛けられる。
見るからに初期装備の初心者って感じの相手だが、
「此処の問題、一緒に解きませんか?」
「私は構わないけど、それってルール上ありなの?」
「パーティーを組んで一緒にクリアってルールはありますけど、答えを考えるってのはいいかと」
まあ、確かに言われた3人パーティー以外のと相談するってのは別に構わないのか。
私としても脳みそが疲れてきたから、丁度いいかもしれないな。
「ま、いいか……答えさえ言わないでそれぞれ入力すればいいだけだし」
「ありがとうございます、じゃあとりあえず問題についてですが」
初心者パーティー3人だが、種族はヒューマン、エルフ、ドワーフの大中小トリオだな。今やってきたのはヒューマンなので中、全体的に仲のいい友達同士でやってきたと言う事か、ちなみに全員男。
でもまあ、友達とレベルや職を気にせずにイベント参加ってのは、RPGじゃなくても面白い要素ではあるのか。
「これは40mが正解じゃ?」
「こういうのはちゃんと考えた上で答えを言うもんよ」
大中小の小にあたるドワーフが問題文を見ながら言うのだが、ぱっと見では確かに40mだな。
ただそれはちょっと考え方が間違っている気がするんだよな。
「単純に20m差ずつが付いてゴールって事では?」
「でも20m20mで勝ってるわけだし、それが正解じゃ?」
「よーく考えなさい、あんた達、スタート地点は一緒なのよ、だったらぴったり40m差でゴールっておかしいでしょ」
つまり、スタート時とゴール時には差が出来ていると言う事だな。
なので、計算としてはAが100の時にBは80、Bが100の時にCは80になる。
「うーん、じゃあどう計算したらいいのかな」
「こういうのは、ちゃんと順序立てて計算するのよ」
多分だが、私の計算自体は正しいと思う。
とりあえず大中小トリオが悩んでいる間に、先に答えを入れた端末を認証させて正解音。
勿論それに付いてバッシングされるわけだが、ドアは通らずトリオの所に戻る。
「もうしばらく付き合ってやるから、ちゃんと考えてみ」
「いいんですか?」
「初心者や新規には優しくしないと人口が減るからな」
そう言いながら葉巻を咥えて火を付ける。その火を付ける動作で「おー」っと声が上がるので何とも不思議な感じだ。
……葉巻の紫煙を燻らせながらしばらくわいわいと4人で話し合い、計算し合い、答えを出していく。
「出来た?」
「ええっと、多分これで合ってるかな」
大に当たるエルフが解答を入れた端末を持ち、ドアの前に行って認証。大中小トリオで正解か不正解かを少々待つと、いつもの間抜けな正解音が響く。
「やった!」
「……ああ、そうだ、1個聞きたいんだけど、このイベント楽しんでるの?」
「んー、まあ、悪くはないかな」
「僕もあんまり不満はないね」
「MMOなのに何でってのはあるけど、これもまあ、いいかなとは?」
まあ参加している時点で、あまり悪いイメージはないわな。合わなかったらギブアップなりしてやめりゃいいだけだし。
「なるほどなあ……まぁ、私は別のとこいくけど、がんばんなさい?」
大中小トリオと違うドアの前に行き、正解を認証させる。
間抜けな正解音と共に、ドアをくぐりつつ手をぷらぷらと振っておく。そのうち通常マップでも会う事が……いや、ないだろうな。
【問題8】
冷蔵庫のプリンが誰かに食べられてしまった。
プレイヤーAは「犯人はBです」と発言した。
プレイヤーB、Cもある発言をした。
その後
『犯人はABCのうち誰か1人』
『犯人だけが発言で本当のことを言った』
ということが分かった。
犯人は誰?
また、こういう推理系か。
って言うかA以外のヒントがあまりにもなさすぎるのだが、どうやって解けばいいんだろうか。
少し整理するとして、犯人は1人で正解の事を言うってヒントだけ、BCはに関して特に何かしらのヒントは無し。
んー、でも何となくだが結構簡単な部類になると思うのだが、どうだろうか。
「いや、犯人以外は嘘をついているって事か……」
つまり問題にあった二つの条件にプラスして「犯人以外は嘘つき」ってのが分かればいいって事か。
ああ、これは結構簡単な部類だな。
さっきの条件を満たすABCを探すだけなんだから余裕よ、何だったらさっきの問題7の方が難しかったわ。
何て言ったくせにまあまあな時間を費やしたうえで、これも正解音を聞いて、あっさりと突破。この感じで行けば10問くらいでクリアっぽいな。
【問題9】
15時30分を示している置時計がある。
あなたはこの時計を21時30分にしなければならない。
では、何回触ればぴったりな時間に出来るか。
ああ、これは余裕……と、思ったら一回ミスった。
って言うか今までのに比べてやたら簡単だな、最後の問題前のボーナス問題みたいなもんだな。
こういうのはどっちかって言うと発想の転換をどうするかって所だから、頭が硬いと全然解けなかっただろうな。
【最終問題】
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箱は1、2、3、4、5の順で一列に並んでいる。
ネコはこの箱のどれか1つに隠れており、夜になると必ずひとつだけ隣の箱に移動する。
朝になった時、幼女は1つだけ箱を調べて、そこにネコがいるかどうか確認できる。
さて、いつかあなたはネコを見つけられるだろうか?
(その理由についても述べよ)
最後の部屋、って言うかやっぱり10問目でゴールな訳だが、結構なプレイヤーが此処で足止めを食らっている。
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