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第七話
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午後の授業は魔法薬学の授業だ。前回の授業で薬草の栽培を行うと予告されていたので作業着に着替えて、校舎裏にある畑へと向かう。畑の周りには結界が張られており、外から中は見られないし、立ち入ることはできない。授業など必要な場合のみ、魔法薬学の教師が結界を一部分だけ解いて生徒を中に入れる。
今日の授業でも教師が生徒を結界の中に入れ、全員入ったのを見てから解いた部分の結界を修復した。
「今日はこの薬草を植えます。ここに薬草の種とスコップがあるので取りに来なさい」
教師が掲げたのは前回の授業で習った治療薬に使う薬草だ。生徒たちは教師の指示通り薬草の種とスコップを取って畦に並んでしゃがみ込む。
その時、エリヴィラはたまたまフィクトルの隣に並ぶことになった。
「なんでお前が隣なんだ」
「こっちの台詞なんだけど」
フィクトルが顔を顰めたので、エリヴィラは彼を睨めつけた。
「二人とも仲良くしなよ」
エリヴィラの隣にいるセナが呆れたように言った。
「でも、フィクトルが……」
「では、種の植え方を説明します。私の指示通りにしてくださいね。まず、軍手をしてない人は軍手をしてください」
エリヴィラが反論しようとしたタイミングで、教師が説明を始めたので口を噤む。
それから、エリヴィラたちは指示通りに薬草を植えた。
結界の中は植物を栽培するため、外よりも暑い。だから汗をかいてしまう。エリヴィラは頬を伝う汗を手で拭いた。
「エリヴィラ。顔に土が付いているぞ。汚れた手で汗を拭いたら顔に汚れが付くに決まってるのに何をやってるんだ?」
「咄嗟に拭いただけよ。そんなに嫌味ったらしく言わなくても良いでしょ」
エリヴィラが軍手を外してポケットに入れていたタオルを取り出そうとするが、バランスを崩して尻もちをついてしまった。
「全く何をしているんだ」
フィクトルがエリヴィラに手を差し伸べた。
「バランス崩したの。ありがとう」
エリヴィラはフィクトルの手を取り、言い訳をしながら礼を述べた。意外とフィクトルは優しいんだよね、などとエリヴィラは失礼なことを心の中で思う。
薬草を植え、水やりをして授業は終了した。
それぞれ更衣室で着替えをして、クラスでショートホームルームをして今日の授業は全て終わり。
さて、帰ろうと教室を出たところでフィクトルが手帳を落としたのを目撃した。手帳を拾ってフィクトルに手渡そうとしたところで、その手帳から一枚の写真がひらひらと落ちた。
その写真に写っていたのは笑顔のエリヴィラだった。この写真はエリヴィラにも心当たりがある。フィクトルの家に遊びに行った時、彼の両親がカメラで撮ってくれたものだ。なぜ、彼が私の写真を?と疑問が浮かんだ後すぐ、フィクトルが慌てて写真を拾う。
彼の顔はリンゴのように赤くなっていた。
「手帳ありがとう」
フィクトルはエリヴィラから手帳を奪い、その場を去ろうとする。
「え、ちょっと待って!何あの写真」
「ただ持ってただけだ」
「元婚約者の写真を?好きな人の写真なら分かるけど」
「そうだよ。好きな人の写真を持ってたんだ。悪いか」
フィクトルは小さく呟き、フィクトルは足早に去る。エリヴィラはフィクトルの言葉の意味を理解し、顔を紅潮させた。
今日の授業でも教師が生徒を結界の中に入れ、全員入ったのを見てから解いた部分の結界を修復した。
「今日はこの薬草を植えます。ここに薬草の種とスコップがあるので取りに来なさい」
教師が掲げたのは前回の授業で習った治療薬に使う薬草だ。生徒たちは教師の指示通り薬草の種とスコップを取って畦に並んでしゃがみ込む。
その時、エリヴィラはたまたまフィクトルの隣に並ぶことになった。
「なんでお前が隣なんだ」
「こっちの台詞なんだけど」
フィクトルが顔を顰めたので、エリヴィラは彼を睨めつけた。
「二人とも仲良くしなよ」
エリヴィラの隣にいるセナが呆れたように言った。
「でも、フィクトルが……」
「では、種の植え方を説明します。私の指示通りにしてくださいね。まず、軍手をしてない人は軍手をしてください」
エリヴィラが反論しようとしたタイミングで、教師が説明を始めたので口を噤む。
それから、エリヴィラたちは指示通りに薬草を植えた。
結界の中は植物を栽培するため、外よりも暑い。だから汗をかいてしまう。エリヴィラは頬を伝う汗を手で拭いた。
「エリヴィラ。顔に土が付いているぞ。汚れた手で汗を拭いたら顔に汚れが付くに決まってるのに何をやってるんだ?」
「咄嗟に拭いただけよ。そんなに嫌味ったらしく言わなくても良いでしょ」
エリヴィラが軍手を外してポケットに入れていたタオルを取り出そうとするが、バランスを崩して尻もちをついてしまった。
「全く何をしているんだ」
フィクトルがエリヴィラに手を差し伸べた。
「バランス崩したの。ありがとう」
エリヴィラはフィクトルの手を取り、言い訳をしながら礼を述べた。意外とフィクトルは優しいんだよね、などとエリヴィラは失礼なことを心の中で思う。
薬草を植え、水やりをして授業は終了した。
それぞれ更衣室で着替えをして、クラスでショートホームルームをして今日の授業は全て終わり。
さて、帰ろうと教室を出たところでフィクトルが手帳を落としたのを目撃した。手帳を拾ってフィクトルに手渡そうとしたところで、その手帳から一枚の写真がひらひらと落ちた。
その写真に写っていたのは笑顔のエリヴィラだった。この写真はエリヴィラにも心当たりがある。フィクトルの家に遊びに行った時、彼の両親がカメラで撮ってくれたものだ。なぜ、彼が私の写真を?と疑問が浮かんだ後すぐ、フィクトルが慌てて写真を拾う。
彼の顔はリンゴのように赤くなっていた。
「手帳ありがとう」
フィクトルはエリヴィラから手帳を奪い、その場を去ろうとする。
「え、ちょっと待って!何あの写真」
「ただ持ってただけだ」
「元婚約者の写真を?好きな人の写真なら分かるけど」
「そうだよ。好きな人の写真を持ってたんだ。悪いか」
フィクトルは小さく呟き、フィクトルは足早に去る。エリヴィラはフィクトルの言葉の意味を理解し、顔を紅潮させた。
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