「女友達と旅行に行っただけで別れると言われた」僕が何したの?理由がわからない弟が泣きながら相談してきた。

ぱんだ

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第5話 姉は弟の婚約者に会って話を聞く

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「この度は婚約破棄という大変申し訳ないことを致しました。アリス様どうかお許しください」

フローラはハリーに正式に婚約を解消することを告げた。最初にその事をアリスに心から謝罪しようと丁重に頭を下げていた。

「フローラ頭を上げてください。私はあなたに何かされたわけではないし今日は弟の事で文句を言いに来たわけではありません。弟の話だけを一方的に信じて聞くわけにもいかないので、あなたにもがあると思って今日は話し合いを持てる場を作りました」

姉は弟の婚約者を責める言葉を口にしようと思ってない。逆に弟がをして迷惑をかけてしまって申し訳ない気持ちで謝りに来た。そして彼女自身の口から今回の出来事を聞く必要があると考えてアリスは会うことにした。

「アリス様お久しぶりです」
「フローラも元気そうね」

二人はいかにも真面目そうな顔で謙虚な態度で挨拶を交わした後、ソファに腰をおろして気軽い雰囲気で懐しみを感じさせる会話をした。

小さなテーブルを挟んで対面している二人は、実を言えばある程度親しい友人で柔らかいフィーリングが生じていた。アリスとフローラはほのぼのとした気持ちで見つめている。

どちらも高貴な家柄を背負っているので上品な印象を与え、透明感のある肌が魅力で女性の輝きが細かいところまで満ち溢れている。すれ違った男性がみとれて身も心もとろけさせる器量。

困っている人を見ると放っておけない優しく温厚な人柄で知られ、身分によって人を差別することはしない本当に気の良い女性。素敵な二人は互いの美しさを確認し合って言い始める。

「弟との婚約は白紙に戻すという事ですか?」
「はい。どうしてもハリーのが許せなくて……」
「そんなに思いつめないで。弟が悪いことはわかっていますから」

アリスは改まった声で少々真剣な顔に変わっている。弟と婚約解消する気持ちは変わらないのか?フローラは心が切なく苦しくなりながら口を開く。その顔からは本当はハリーと別れたくないと言いたそうに感じる。

「私も突然の事で驚きました。ゆっくりしていたら弟が来て泣いて悲鳴を上げて本当に大変でしたよ」
「ハリーとは何度か話をしましたが少しも話が噛み合わなくて」

アリスは新婚夫婦で妊娠中の女性。その日はいつも公務で忙しい国王の夫も休みで、二人は柔らかくゆるんだ顔で心の安らぎに浸っていた。妻が新しい生命を授かったことに喜びもひとしおでした。そこに弟はいきなり姿を現して姉に助けてと叫んだ。

「私も夫と一緒に弟の話を聞きましたけどでした」
「やはりそうでしたか……」

姉は弟を落ち着かせて夫と一緒に話を聞いたが結局何が悪かったのか?とハリーには理解できなくてアリスもマイケルも困る事になる。フローラも同じ気持ちだったようで、溜め息をつくような声で頷いて静かな笑みを見せた。

この後アリスは驚くべきをフローラに聞かされる。
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