死にかけ老人からはじめる異世界任侠~追放聖女とスーツ男と老いぼれ剣客~

 冒険者コーサカは死にかけていた。
 戦えなくなった冒険者は冒険者ではない。冒険者渡世とは残酷である。
 路傍に蹲りただ死を待つだけだったコーサカ。しかし、そんな彼を、とある女が救う。

 彼の冷え切り饐えた臭いがする身体を、裸で温めてくれたのは、名高き聖女ユーキ。
 大国を救いながらも後に裏切り、追放された女修道士だった。

 彼女に癒やされ、彼女の仲間と会話を重ねるうちにコーサカは忘れていたあることを思い出す。

 自分はかつて異世界からやって来た人間だったこと。
 向こうの世界で、任侠者と後ろ指を指される人間だったこと。
 大切な人たちを向こうに置いてきたこと。

 コーサカはまた、ユーキたちがそんな自分と同じ世界からやって来た者達であること、そして、かつて自分を罠に嵌めた男も転生してきたことを知る。

 この世界を、外道の勝手にはさせない。

「くそったれの異世界でも渡世の仁義はあるんだよ!」

 たった一人の死にかけ老人の世界を守るための反撃がここにはじまる。
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