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1.0歳編
22.今後の予定
しおりを挟むジャンカルロSide
風の精霊様からお話があった。
リアの守護のためにそばに居たいと。
確かに、危ういかもしれない。
今は屋敷中に緘口令を敷いているが、どこからリアの容姿が漏れるかわからない。
ましてや、誕生したことを隠すわけにもいかない。
ならば、精霊様方にオス狩りするしかないのかもしれない。
もちろん家族でもリアのことを守るが、不測の事態には備えたい。
「祖父:私たちも最大限のことは致しますが、何があるかわかりません。ご迷惑を承知でお願いいたします。リアの守りを固めたいのです」
原初の精霊様方にお願いするなど、恐れ多い。
ましてや不敬かもしれない。
だが、家族の安全が大事だし、私は領民を守らねばならない領主で、筆頭公爵家の当主だ。
自分の、自分たちの力だけでは、全ては手からこぼれてしまう。
『水:迷惑という問題ではないですよ。これはわたし達に課された使命』
『闇:そうなのじゃ。姿を消しておけと言われれば消しておくし、そちらの希望は聞く故、妾たちがここへ止まるのを許してほしい』
『風:正直にいえば、これは決定事項。ただ家主に迷惑をかけることになる。条件があれば言ってくれ。それと姫様を守るのは当たり前じゃからの』
神様に与えられた使命とはそういうものなのか……。
縁遠すぎて理解ができていなかった。
それに、姿も消すことができるとは……。
「父:1日ずつの交代なのでしょうか?1日あたり何名ほどがこちらに留まられますか?」
サイモンから質問があった。
『風:それにも要望があれば答えるが、1日ずつ交代で男女1名ずつを考えておった。もちろんただいるだけでは、迷惑故子らに魔法を教えることが対価ではどうだろうか?』
『光:まずは私、闇と光の精霊で留まろうと思っている』
対価!?
そんなことまでお願いはできない。
リアを守ってもらえるのならそれ以上のことはないのだから。
「祖父:流石に、そこまではお願いできません。いつまででもいていただいて構いませんし、むしろこちらから対価を差し出すべきなのでは?」
おかしなことを言われた気がしたので、確認する。
リアは私たちの家族だ。
守ってもらうなら対価を用意するのは、こちらのはず。
すると風の精霊様が、お顔には似合わない大笑いをされた。
『風:ワハハ!祖父君は真面目よの。そちらからの対価はいらぬよ。子らに魔法を教えると言ったのは、姫様のために強くなってほしいからじゃ。人の世に出てからは、人とうまく付き合わねばならぬ。だから何かあった時のために学も魔法の使い方もなければ、乗り越えられぬことが出てくる。そのために鍛えるのじゃ』
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