転生したので、今世こそは楽しく生きます!~大好きな家族に囲まれて第2の人生を謳歌する~

結笑-yue-

文字の大きさ
36 / 178
1.0歳編

22.今後の予定

しおりを挟む

ジャンカルロSide

風の精霊様からお話があった。
リアの守護のためにそばに居たいと。

確かに、危ういかもしれない。
今は屋敷中に緘口令かんこうれいを敷いているが、どこからリアの容姿が漏れるかわからない。
ましてや、誕生したことを隠すわけにもいかない。
ならば、精霊様方にオス狩りするしかないのかもしれない。

もちろん家族でもリアのことを守るが、不測の事態には備えたい。
「祖父:私たちも最大限のことは致しますが、何があるかわかりません。ご迷惑を承知でお願いいたします。リアの守りを固めたいのです」

原初の精霊様方にお願いするなど、恐れ多い。
ましてや不敬かもしれない。
だが、家族の安全が大事だし、私は領民を守らねばならない領主で、筆頭公爵家の当主だ。
自分の、自分たちの力だけでは、全ては手からこぼれてしまう。

『水:迷惑という問題ではないですよ。これはわたし達に課された使命』
『闇:そうなのじゃ。姿を消しておけと言われれば消しておくし、そちらの希望は聞く故、妾たちがここへ止まるのを許してほしい』
『風:正直にいえば、これは決定事項。ただ家主に迷惑をかけることになる。条件があれば言ってくれ。それと姫様を守るのは当たり前じゃからの』

神様に与えられた使命とはそういうものなのか……。
縁遠すぎて理解ができていなかった。
それに、姿も消すことができるとは……。

「父:1日ずつの交代なのでしょうか?1日あたり何名ほどがこちらに留まられますか?」
サイモンから質問があった。

『風:それにも要望があれば答えるが、1日ずつ交代で男女1名ずつを考えておった。もちろんただいるだけでは、迷惑故子らに魔法を教えることが対価ではどうだろうか?』
『光:まずは私、闇と光の精霊で留まろうと思っている』

対価!?
そんなことまでお願いはできない。
リアを守ってもらえるのならそれ以上のことはないのだから。
「祖父:流石に、そこまではお願いできません。いつまででもいていただいて構いませんし、むしろこちらから対価を差し出すべきなのでは?」
おかしなことを言われた気がしたので、確認する。

リアは私たちの家族だ。
守ってもらうなら対価を用意するのは、こちらのはず。
すると風の精霊様が、お顔には似合わない大笑いをされた。

『風:ワハハ!祖父君は真面目よの。そちらからの対価はいらぬよ。子らに魔法を教えると言ったのは、姫様のために強くなってほしいからじゃ。人の世に出てからは、人とうまく付き合わねばならぬ。だから何かあった時のために学も魔法の使い方もなければ、乗り越えられぬことが出てくる。そのために鍛えるのじゃ』



しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

転生幼女は追放先で総愛され生活を満喫中。前世で私を虐げていた姉が異世界から召喚されたので、聖女見習いは不要のようです。

桜城恋詠
ファンタジー
 聖女見習いのロルティ(6)は、五月雨瑠衣としての前世の記憶を思い出す。  異世界から召喚された聖女が、自身を虐げてきた前世の姉だと気づいたからだ。  彼女は神官に聖女は2人もいらないと教会から追放。  迷いの森に捨てられるが――そこで重傷のアンゴラウサギと生き別れた実父に出会う。 「絶対、誰にも渡さない」 「君を深く愛している」 「あなたは私の、最愛の娘よ」  公爵家の娘になった幼子は腹違いの兄と血の繋がった父と母、2匹のもふもふにたくさんの愛を注がれて暮らす。  そんな中、養父や前世の姉から命を奪われそうになって……?  命乞いをしたって、もう遅い。  あなたたちは絶対に、許さないんだから! ☆ ☆ ☆ ★ベリーズカフェ(別タイトル)・小説家になろう(同タイトル)掲載した作品を加筆修正したものになります。 こちらはトゥルーエンドとなり、内容が異なります。 ※9/28 誤字修正

転生皇女は冷酷皇帝陛下に溺愛されるが夢は冒険者です!

akechi
ファンタジー
アウラード大帝国の第四皇女として生まれたアレクシア。だが、母親である側妃からは愛されず、父親である皇帝ルシアードには会った事もなかった…が、アレクシアは蔑ろにされているのを良いことに自由を満喫していた。 そう、アレクシアは前世の記憶を持って生まれたのだ。前世は大賢者として伝説になっているアリアナという女性だ。アレクシアは昔の知恵を使い、様々な事件を解決していく内に昔の仲間と再会したりと皆に愛されていくお話。 ※コメディ寄りです。

異世界転生旅日記〜生活魔法は無限大!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
 農家の四男に転生したルイ。   そんなルイは、五歳の高熱を出した闘病中に、前世の記憶を思い出し、ステータスを見れることに気付き、自分の能力を自覚した。  農家の四男には未来はないと、家族に隠れて金策を開始する。  十歳の時に行われたスキル鑑定の儀で、スキル【生活魔法 Lv.∞】と【鑑定 Lv.3】を授かったが、親父に「家の役には立たない」と、家を追い出される。   家を追い出されるきっかけとなった【生活魔法】だが、転生あるある?の思わぬ展開を迎えることになる。   ルイの安寧の地を求めた旅が、今始まる! 見切り発車。不定期更新。 カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

無魔力の令嬢、婚約者に裏切られた瞬間、契約竜が激怒して王宮を吹き飛ばしたんですが……

タマ マコト
ファンタジー
王宮の祝賀会で、無魔力と蔑まれてきた伯爵令嬢エリーナは、王太子アレクシオンから突然「婚約破棄」を宣告される。侍女上がりの聖女セレスが“新たな妃”として選ばれ、貴族たちの嘲笑がエリーナを包む。絶望に胸が沈んだ瞬間、彼女の奥底で眠っていた“竜との契約”が目を覚まし、空から白銀竜アークヴァンが降臨。彼はエリーナの涙に激怒し、王宮を半壊させるほどの力で彼女を守る。王国は震え、エリーナは自分が竜の真の主であるという運命に巻き込まれていく。

元救急医クラリスの異世界診療録 ―今度こそ、自分本位に生き抜きます―

やまだ
ファンタジー
⭐︎第一章完結しました。二章より更新頻度週3になります。詳しくは↓ご覧ください 朝、昼、夜を超えてまた朝と昼を働いたあの日、救急医高梨は死んでしまった。比喩ではなく、死んだのだ。 次に目覚めたのは、魔法が存在する異世界・パストリア王国。 クラリスという少女として、救急医は“二度目の人生”を始めることになった。 この世界では、一人ひとりに魔法がひとつだけ授けられる。 クラリスが与えられたのは、《消去》の力――なんだそれ。 「今度こそ、過労死しない!」 そう決意したのに、見過ごせない。困っている人がいると、放っておけない。 街の診療所から始まった小さな行動は、やがて王城へ届き、王族までも巻き込む騒動に。 そして、ちょっと推してる王子にまで、なぜか気に入られてしまい……? 命を救う覚悟と、前世からの後悔を胸に―― クラリス、二度目の人生は“自分のために”生き抜きます。 ⭐︎第一章お読みいただきありがとうございました。 第二章より週3更新(月水金曜日)となります。 お楽しみいただけるよう頑張ります!

転生幼女は幸せを得る。

泡沫 呉羽
ファンタジー
私は死んだはずだった。だけど何故か赤ちゃんに!? 今度こそ、幸せになろうと誓ったはずなのに、求められてたのは魔法の素質がある跡取りの男の子だった。私は4歳で家を出され、森に捨てられた!?幸せなんてきっと無いんだ。そんな私に幸せをくれたのは王太子だった−−

こちらの異世界で頑張ります

kotaro
ファンタジー
原 雪は、初出勤で事故にあい死亡する。神様に第二の人生を授かり幼女の姿で 魔の森に降り立つ 其処で獣魔となるフェンリルと出合い後の保護者となる冒険者と出合う。 様々の事が起こり解決していく

転生能無し少女のゆるっとチートな異世界交流

犬社護
ファンタジー
10歳の祝福の儀で、イリア・ランスロット伯爵令嬢は、神様からギフトを貰えなかった。その日以降、家族から【能無し・役立たず】と罵られる日々が続くも、彼女はめげることなく、3年間懸命に努力し続ける。 しかし、13歳の誕生日を迎えても、取得魔法は1個、スキルに至ってはゼロという始末。 遂に我慢の限界を超えた家族から、王都追放処分を受けてしまう。 彼女は悲しみに暮れるも一念発起し、家族から最後の餞別として貰ったお金を使い、隣国行きの列車に乗るも、今度は山間部での落雷による脱線事故が起きてしまい、その衝撃で車外へ放り出され、列車もろとも崖下へと転落していく。 転落中、彼女は前世日本人-七瀬彩奈で、12歳で水難事故に巻き込まれ死んでしまったことを思い出し、現世13歳までの記憶が走馬灯として駆け巡りながら、絶望の淵に達したところで気絶してしまう。 そんな窮地のところをランクS冒険者ベイツに助けられると、神様からギフト《異世界交流》とスキル《アニマルセラピー》を貰っていることに気づかされ、そこから神鳥ルウリと知り合い、日本の家族とも交流できたことで、人生の転機を迎えることとなる。 人は、娯楽で癒されます。 動物や従魔たちには、何もありません。 私が異世界にいる家族と交流して、動物や従魔たちに癒しを与えましょう!

処理中です...