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1.0歳編
85.初めましての家族
しおりを挟むエリアーナSide
おっかなびっくりルナにしがみつく。
それに気づき、トントンと背中を撫でてくれる。
「曾祖父:おぉ!子供たち、元気じゃったか?ちんまいのは初めてじゃの?曾お祖父ちゃんじゃよ、こっちへおいで」
「曾祖母:可愛い子たち、久しぶりね。小さな子は初めまして。曾お祖母ちゃんですよ」
大柄の男性は曾お祖父様でカイン、強そうな女性が曾お祖母様でべリスと言うらしい。
私が警戒していると、家族はその様子を見ている。
「祖父:父さん、いきなりは泣かなかっただけいいと思ってください!それでなくても大柄で強面なんですから」
ため息をつきながらお祖父様がそういう。
確かに普通の子供なら泣いているかもしれない。
私はそう言うところに鈍感なので平気だが、兄様や姉様たちは初めての時は泣いたらしい。
それもあってか、私が泣かないので嬉しいらしく、グイグイ来る。
「祖父:今日はリタやクライヴも帰ってくるんですから、父さんばかりに構っていられませんよ」
その言葉にさらに嬉しそうにする曾お祖父様。
流石に目に余ったのか、曾お祖母様が止めてくれる。
どこから出したのかわからないが、扇子でペシっと手の甲に喝を入れる。
ようやく落ち着き、真剣な顔をする。
「曾祖父:今回きたのは他でもない、リアちゃんのことじゃ。簡単にジャンから聞いておるが、まさかこんな美しい銀色とはのぉ」
落差にびっくりする家族。
「曾祖父:精霊様にお約束がしたい。お前からも話があるじゃろ?ジャン」
そう言われ、念話で私とお祖母様にしか見えていない精霊様たちに声をかける。
((リア:精霊様、どう思いますか?私は怪しい感じはしないけれど))
(『風:変な奴だとは思うが、姫様がそう言うなら様子を見てみよう』)
精霊様の意思を確認して、お祖父様の方を向く。
軽く頷き、精霊様の意思を伝える。
「祖父:ではまず、昨日王宮へ出向き王族と話してきた。年明け5日に私とエマ、サイモンとマリア、リアで王宮に向かい、王族と謁見することになった」
今から6日後に王宮で王様たちに会うことになったそうだ。
そして、今後の話をし、去年生まれた私の同級生たちに会うことになっている。
そこで交流し、仲良くなれれば定期的に交流し、王宮、各公爵家を行き来して仲良くなって欲しいそうだ。
もちろん、私を政治的利用するつもりはなく、家族以外の味方ができればいいと言うのと、切磋琢磨し、身を守れるようになって欲しいそうだ。
そう言うことなら私は問題ない。
今日だけでも初めましての家族に会っているのに、血が繋がっているとはいえ、だいぶ薄まっているらしいので、そんな人たちにたくさん会うのは少し不安だ。
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((リア: )):リアが念話で複数、またはその場の全員に話す時
(『風: 』):精霊様が念話で話す時
今後出てくる表記で、家族、友人などの人が念話で話す場合は、(「父: 」)で表します。
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