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1.0歳編
113.精霊様の紹介
しおりを挟むエリアーナSide
父様たちの話し合いも落ち着いたようで、風の精霊様に念話を送る。
(「リア:そちらはどうですか?そろそろ精霊様たちを皆さんに紹介したいのですが」)
風の精霊様が私の念話を受けて、他の精霊様たちと相談する。
精霊様たちとしても、どんな反応をするか見てみたいとのことで、私は今度は家族全員に念話を送る。
((リア:お祖父様、お祖母様、父様母様。お話中すみません。精霊様たちがそろそろ姿を現して様子を見たいそうです))
そう伝えると、父様とお祖父様がアイコンタクトを取り、大人たち皆んなに声をかける。
「祖父:そろそろ皆んなに紹介したい方たちがいる。子供達もこちらへおいで」
その言葉に、母様たちと場所を移動する。
皆んなが移動し、席についたのを確認して、私は1人お誕生日席の方に移動する。
全員がこちらに注目したのを確認して、精霊様たちを呼ぶ。
「リア:精霊しゃまたち、お願いしましゅ」
すると、姿を消していた原初の精霊様たちが私の背後に現れる。
その瞬間、家族と子供たち以外の全員が跪き、深く礼をする。
『風:頭を上げて楽にせよ。我らは、原初の精霊。愛し子である姫様を守るために存在する精霊。よろしく頼む』
風の精霊様が代表で挨拶をする。
精霊という存在は知っていても、原初の精霊様は知らないらしい子供たち。
キョトンとしていたが、大人たちが跪いている様子にただ事ではないと感じ、深くお辞儀をする。
『風:子らも楽にせよ。畏まらずとも良い。姫様と仲良くしてくれて感謝している。これからも姫様を頼む』
そう言い、精霊様たちは頭を下げる。
国のトップは跪き、精霊様たちは子供たちに頭を下げる。
すごい光景である。
「ブルージル:頭をお上げください、精霊様方。子供たちは純粋にリアちゃんと仲良くなるでしょう。いつか意見の食い違いが起きても、きっと皆んなで解決すると信じています」
ジルおじ様の言葉に大人たちは頷く。
その姿に、精霊様たちは頭を上げ頷き、私たちを見る。
『風:姫様たちに幸多からんことを』
『『『『『『『『『幸多からんことを』』』』』』』』』
子供たちに優しい魔力が注がれる。
これは加護や祝福ではないが、原初の精霊様たちからの“多幸の祈り”だ。
これは、原初の精霊様以上の存在が贈れる加護、祝福の下位に存在するもので、まさか今日会ったばかりの私のお友達に贈ってくれるとは思わなかった。
その光景には、大人たちもびっくりしている。
ちなみに、カルティール家以外この“多幸の祈り”を知らなかった。
原初の精霊様以上の存在は、普通に生きていたら滅多なことがなければ会えないどころか、生きている間に会えるかも不明な存在。
知らなくても当然かもしれないが、放心状態の大人たちを見ているのは心苦しい。
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(「リア: 」):リアが誰か1人に向けて念話で話す時
((リア: )):リアが複数、またはその場の全員に向けて念話で話す時
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