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2.1歳編
9.誕生日パーティー②
しおりを挟むエリアーナSide
次に出てきたのが、ベーコンと玉ねぎのコンソメスープ。
私が厨房で汗水垂らして教えたのが、コンソメとブイヨン。
そんなコンソメを使った温まるスープだ。
イールスハイド王国、引いてはパレスには魔物がいる。
市民でも食べられているのが魔物肉で、冒険者が狩ってきたものを冒険者ギルドに卸し、そこから買って食べるのが一般的。
だから、畜産業で動物や魔物を育てて、それを加工して食べることはなかったそうだが、魔物が取れない時期や瘴気に晒された魔物が食べれないために、先人たちが知恵を絞り始めたのが、カルティール家特産の畜産業と酪農なのだ。
それが今も続いているため、美味しいお肉や牛乳、乳製品や蜂蜜などが食べられる。
農業にもお力を入れているから、美味しい野菜も食べられるし、果物も豊富。
隣には、海に面しているアランバートン公爵領“レンジュール”があるおかげで、海産物もおいしく食べられる。
王都は海からは遠いが、冷蔵冷凍の魔道具や転移魔法があるおかげで、王都でも美味しい魚が食べられる。
流石に、レンジュールじゃないと刺身は食べられないけれど、いつかは食べてみたい。
前世では生物禁止だったが、テレビで見たお寿司を一度でいいから食べて見たい!とずっと思っていたのだ。
病院で普通食を食べられていた時期もあったが、基本はミキサーでペーストにしたものや点滴だったので、固形の味がしっかり付いているものを食べられるのは、どんなものでもとても嬉しい。
食べたいものはたくさんある。
前世で好きだったオムライスに、ハンバーグ。
なんて言っても、お米に煮物にお味噌汁。
カレーライスに、マカロニグラタン、生姜焼きに、唐揚げetc……。
この世界にも、お米はあるみたいだし、味噌も醤油もあるらしい。
日本酒もみりんも異世界辞典があるし、材料も揃うみたいだから作れる。
砂糖は高価だけど、蜂蜜はあるし、きっとサトウキビや甜菜は作れるだろう。
そうすれば、砂糖の価格も下がってはくれないだろうか……。
というのが今の私の目論見だ。
料理人の皆んなに教えたのは料理だけではなく、お菓子作りもある。
それは思いの外反響が大きく、兄様や姉様たちもお菓子作りが趣味になった。
その中でも、ヨシュ兄様はお菓子作りに才能を見せ、レシピを教えると簡単に作ってしまい、分量はそのままだが材料を変えて作ったり、作り方を工夫したりしている。
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