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優里を守る男性。そう、アルホンスと騎士達は竜人の国アステード王国の者であるから、竜人族の者が多い。エドワードの国は竜人族もいるが、魔人族が多いのと同じだ。
よって、慣れたように上空から次々と竜体から器用に人の姿に戻って降り立っていた。
騎士服に付いたマントがひるがえす事はあっても、綺麗に降り立つのはさすがとも言えた。
思わず見惚れていると、エドワードに抱き込まれた。
「沙也加…」
魔人族であり、魔術師・魔導士のエドワード。ディール帝国第三皇子であるが、実はこの国の皇太子である事はつい最近知った。皇太子であるからと言うか、皇族であるから勿論身体も鍛えていて…
見た目とは想像できない引き締まった筋肉を感じてしまう。
別に、筋肉好きではないけれど…でもね…
思わず頬に熱が。うん、真っ赤になっているのを感じるよ。
みんなの前で、これはやめて欲しい。
ポカポカと胸元を叩くけど、効果なし。
むしろ顔を覗き込まれて微笑まれた。
巡礼の旅をしている間はよくローブを深く被り隠していたのに、今では全然躊躇せず出しているご尊顔に、何とも言えない。
この世界の人たちは美形揃いだけれど、本当に男性?って思うぐらい綺麗なのよね。
額や頬に唇を寄せてくる愛情表現も何と言うか…
『運命の番』や『パートナー』に対しては時に…と言うのが常識的とは知らなかったよ。
外国の人達もここまでではないと思うよ。
もちろん、日本人はおおっぴらにはしないからね~~~
嫉妬心も半端ない気がする…
「沙也加?」
そう言って、疑問符をつけながら嬉しそうに見つめないで欲しい。
「ふふっ、可愛い。」
そう言って、唇に軽いリップ音付きのキスを贈られて、やっと解放された。
あくまでも腕の中からだけだけどね。
腰にしっかり腕は回されたままだった。
向こうもしっかり抱きしめられて囚われ人だ。
妹も何かやらかしたんだろう。
多分、私と似たようなことをしたんだと思うよ。
双子だからね……
ある程度構い倒して納得したのか、妹も解放されたようだ。
でも、ディアブロに対しての視線がね。
ディアブロ自身は『尊いものを見た』みたいな感じなんだよね。
彼の主人が誰なのか知らないけれど、時々不思議なことを言っているし。
多分、そっくりな人と勘違いしてるだけだと思うんだけど…
でも、あの神々が関係しているからね。
うん、謎な男だ。
神々がよこして来たディアブロの持つ情報も凄いものが多かった。
過去の文献に載っていたのもあったが、それ以外のものもあった。
その知識量も凄すぎて…
そんな者の主人とは、一体どんな人物なのか興味を持たないわけがない。
『その内気が向けばお話しすることもあるかもしれませんが…』から始まって、感極まるように話し始めるのには驚いた。
名前などを教えてはくれなかったが、とにかく、どう素晴らしいのかを永遠に話し続けそうなそんな雰囲気だったんだ。
優里に対して『ご主人様とよく似ておられる』と言って拝んでいたのには、さすがに驚いたけどね…
それよりも…
「優里、こっちこっち。」
騎士がエドワードに準備ができたと伝えて来たので、妹達を呼ぶ。
呼ばれて振り向き、こちらに歩み寄って来た。
よって、慣れたように上空から次々と竜体から器用に人の姿に戻って降り立っていた。
騎士服に付いたマントがひるがえす事はあっても、綺麗に降り立つのはさすがとも言えた。
思わず見惚れていると、エドワードに抱き込まれた。
「沙也加…」
魔人族であり、魔術師・魔導士のエドワード。ディール帝国第三皇子であるが、実はこの国の皇太子である事はつい最近知った。皇太子であるからと言うか、皇族であるから勿論身体も鍛えていて…
見た目とは想像できない引き締まった筋肉を感じてしまう。
別に、筋肉好きではないけれど…でもね…
思わず頬に熱が。うん、真っ赤になっているのを感じるよ。
みんなの前で、これはやめて欲しい。
ポカポカと胸元を叩くけど、効果なし。
むしろ顔を覗き込まれて微笑まれた。
巡礼の旅をしている間はよくローブを深く被り隠していたのに、今では全然躊躇せず出しているご尊顔に、何とも言えない。
この世界の人たちは美形揃いだけれど、本当に男性?って思うぐらい綺麗なのよね。
額や頬に唇を寄せてくる愛情表現も何と言うか…
『運命の番』や『パートナー』に対しては時に…と言うのが常識的とは知らなかったよ。
外国の人達もここまでではないと思うよ。
もちろん、日本人はおおっぴらにはしないからね~~~
嫉妬心も半端ない気がする…
「沙也加?」
そう言って、疑問符をつけながら嬉しそうに見つめないで欲しい。
「ふふっ、可愛い。」
そう言って、唇に軽いリップ音付きのキスを贈られて、やっと解放された。
あくまでも腕の中からだけだけどね。
腰にしっかり腕は回されたままだった。
向こうもしっかり抱きしめられて囚われ人だ。
妹も何かやらかしたんだろう。
多分、私と似たようなことをしたんだと思うよ。
双子だからね……
ある程度構い倒して納得したのか、妹も解放されたようだ。
でも、ディアブロに対しての視線がね。
ディアブロ自身は『尊いものを見た』みたいな感じなんだよね。
彼の主人が誰なのか知らないけれど、時々不思議なことを言っているし。
多分、そっくりな人と勘違いしてるだけだと思うんだけど…
でも、あの神々が関係しているからね。
うん、謎な男だ。
神々がよこして来たディアブロの持つ情報も凄いものが多かった。
過去の文献に載っていたのもあったが、それ以外のものもあった。
その知識量も凄すぎて…
そんな者の主人とは、一体どんな人物なのか興味を持たないわけがない。
『その内気が向けばお話しすることもあるかもしれませんが…』から始まって、感極まるように話し始めるのには驚いた。
名前などを教えてはくれなかったが、とにかく、どう素晴らしいのかを永遠に話し続けそうなそんな雰囲気だったんだ。
優里に対して『ご主人様とよく似ておられる』と言って拝んでいたのには、さすがに驚いたけどね…
それよりも…
「優里、こっちこっち。」
騎士がエドワードに準備ができたと伝えて来たので、妹達を呼ぶ。
呼ばれて振り向き、こちらに歩み寄って来た。
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