もふもふの世界に落っこちて、気がついたら離してくれなくなった件

文字の大きさ
9 / 42
もふもふの世界へ

2人が帰ってきて

しおりを挟む
「お帰りなさい」
「ただいま!」
「可愛い。お出迎えありがとう」

2人に抱きしめられそうになり、逃げる。
「どうして逃げるの?」
すかさず2人に囲まれて、逃げきれなかった。
「私の国では恋人か夫婦でないとこんな事はしないから……」
「「こんな事?」」

2人に抱きしめられて、両頬にキスされた。
ジタバタするも、動けない……
頬が火照る。全身真っ赤になってる気がする。

「「可愛いな~~」」

コホン

咳払いが聞こえる。

ん???

後ろにいる男性が咳払いをしていた。
渋々2人が離れてくれた。
見られた?えっ?見られた???

思わずワタワタしてしまう。
恥ずかしいよ~~~~~

「せっかくのコミュニケーションの邪魔しないでくれる!」
「せっかくのスキンシップの邪魔しないでくれる!」

2人が背後に立っている男性に文句を言っていた。
恥ずかしいから、今のうちに逃げようと思ったけど、両隣から腰を抱かれて、動けない。
何故に?

「大丈夫だよ。」
「そうそう、大丈夫。」

何が大丈夫なんだ?
頭の中で「?」が飛び交う。

「初めまして、渡り人さん。私はレオンハルト。レオンと呼んでくれ。2人の従兄弟でこの国の皇太子をしてるんだ。」

ニコニコ笑顔で微笑まれた。2人とほぼ同じ歳に見える美丈夫だ。金の髪に、青い眼の……
従兄弟で皇太子?という事は、2人は皇族?

「私の父の姉が、彼らの母親なんだ。」

よく見ると、似ているような……似てないような……そんな感じだ。

「旦那様方、玄関での立ち話も何ですから、中にお入りなっては?」

セバスチャンに促され、リビングに向かう。
ソファーに腰を下ろすと、セバスチャンがお茶とお菓子の指示を出し、給仕してくれた。
私は何故か2人の間に座らされた。

「ふふっ、可愛いのはわかったから、少しは離してあげたら?」

レオンがそう声かけてきたが、2人は首を横に振って

「ここで良いんだよ。この方が安心する」
「離れがたいんだ。仕方ないね」

そう言って、頭を撫でられた。
もう、何も言うまい。言っても無駄だ。
レオンがいる間は我慢しよう。そうしよう……

2人をジト目で見るも効果なし。ただ微笑まれてしまった。
美丈夫の微笑み。負けてしまう……

「アイリ、これ美味しいよ」

そう言って、クッキーを口の中に入れられた。
また?しかもお客様の前で?
入れられたものを出すのはマナー違反だし、もったいないから、とりあえず咀嚼して飲み込んだ。

「これも美味しいよ」

そう言って、苺のヘタをとって口の中にいれられた。
真向かいにいるレオンは信じられない光景を見るように、目を見開いて凝視している。

「あのクロードとガナードが、女性の世話?信じられん……」

信じられないってどう言う事?

「ふふっ、アイリは可愛いから、世話をしてあげたいんだ」
「他の女はどうでも良いが、アイリは可愛すぎるから」

そんな甘くとろけそうな目で見ないで……穴があったら入りたいよ~~~~





しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

辣腕同期が終業後に淫獣になって襲ってきます

鳴宮鶉子
恋愛
辣腕同期が終業後に淫獣になって襲ってきます

私は5歳で4人の許嫁になりました【完結】

Lynx🐈‍⬛
恋愛
 ナターシャは公爵家の令嬢として産まれ、5歳の誕生日に、顔も名前も知らない、爵位も不明な男の許嫁にさせられた。  それからというものの、公爵令嬢として恥ずかしくないように育てられる。  14歳になった頃、お行儀見習いと称し、王宮に上がる事になったナターシャは、そこで4人の皇子と出会う。 皇太子リュカリオン【リュカ】、第二皇子トーマス、第三皇子タイタス、第四皇子コリン。 この4人の誰かと結婚をする事になったナターシャは誰と結婚するのか………。 ※Hシーンは終盤しかありません。 ※この話は4部作で予定しています。 【私が欲しいのはこの皇子】 【誰が叔父様の側室になんてなるもんか!】 【放浪の花嫁】 本編は99話迄です。 番外編1話アリ。 ※全ての話を公開後、【私を奪いに来るんじゃない!】を一気公開する予定です。

冷淡だった義兄に溺愛されて結婚するまでのお話

水瀬 立乃
恋愛
陽和(ひより)が16歳の時、シングルマザーの母親が玉の輿結婚をした。 相手の男性には陽和よりも6歳年上の兄・慶一(けいいち)と、3歳年下の妹・礼奈(れいな)がいた。 義理の兄妹との関係は良好だったが、事故で母親が他界すると2人に冷たく当たられるようになってしまう。 陽和は秘かに恋心を抱いていた慶一と関係を持つことになるが、彼は陽和に愛情がない様子で、彼女は叶わない初恋だと諦めていた。 しかしある日を境に素っ気なかった慶一の態度に変化が現れ始める。

わんこ系婚約者の大誤算

甘寧
恋愛
女にだらしないワンコ系婚約者と、そんな婚約者を傍で優しく見守る主人公のディアナ。 そんなある日… 「婚約破棄して他の男と婚約!?」 そんな噂が飛び交い、優男の婚約者が豹変。冷たい眼差しで愛する人を見つめ、嫉妬し執着する。 その姿にディアナはゾクゾクしながら頬を染める。 小型犬から猛犬へ矯正完了!?

兄みたいな騎士団長の愛が実は重すぎでした

鳥花風星
恋愛
代々騎士団寮の寮母を務める家に生まれたレティシアは、若くして騎士団の一つである「群青の騎士団」の寮母になり、 幼少の頃から仲の良い騎士団長のアスールは、そんなレティシアを陰からずっと見守っていた。レティシアにとってアスールは兄のような存在だが、次第に兄としてだけではない思いを持ちはじめてしまう。 アスールにとってもレティシアは妹のような存在というだけではないようで……。兄としてしか思われていないと思っているアスールはレティシアへの思いを拗らせながらどんどん膨らませていく。 すれ違う恋心、アスールとライバルの心理戦。拗らせ溺愛が激しい、じれじれだけどハッピーエンドです。 ☆他投稿サイトにも掲載しています。 ☆番外編はアスールの同僚ノアールがメインの話になっています。

異世界から来た娘が、たまらなく可愛いのだが(同感)〜こっちにきてから何故かイケメンに囲まれています〜

恋愛
普通の女子高生、朱璃はいつのまにか異世界に迷い込んでいた。 右も左もわからない状態で偶然出会った青年にしがみついた結果、なんとかお世話になることになる。一宿一飯の恩義を返そうと懸命に生きているうちに、国の一大事に巻き込まれたり巻き込んだり。気付くと個性豊かなイケメンたちに大切に大切にされていた。 そんな乙女ゲームのようなお話。

ハイスぺ幼馴染の執着過剰愛~30までに相手がいなかったら、結婚しようと言ったから~

cheeery
恋愛
パイロットのエリート幼馴染とワケあって同棲することになった私。 同棲はかれこれもう7年目。 お互いにいい人がいたら解消しようと約束しているのだけど……。 合コンは撃沈。連絡さえ来ない始末。 焦るものの、幼なじみ隼人との生活は、なんの不満もなく……っというよりも、至極の生活だった。 何かあったら話も聞いてくれるし、なぐさめてくれる。 美味しい料理に、髪を乾かしてくれたり、買い物に連れ出してくれたり……しかも家賃はいらないと受け取ってもくれない。 私……こんなに甘えっぱなしでいいのかな? そしてわたしの30歳の誕生日。 「美羽、お誕生日おめでとう。結婚しようか」 「なに言ってるの?」 優しかったはずの隼人が豹変。 「30になってお互いに相手がいなかったら、結婚しようって美羽が言ったんだよね?」 彼の秘密を知ったら、もう逃げることは出来ない。 「絶対に逃がさないよ?」

処理中です...