20 / 42
お勤め
仕事初め
しおりを挟む
「アイリ、本当に行くのか?」
「無理しなくても、生活面とかは……」
そう言って、今朝も朝食時少しだけ揉めた。でも、最終的には『仕方ないですね』と言ってもらえて、一緒に出勤です。お城で使用人用のお部屋を頂いて仕事をしようと思ったんだけど、それは却下されました。
勝手に出ていくものなら、監禁しますと脅されて………
「アイリ、他の男性には近づいたらダメですからね。」
「アイリ、困ったことがあったら、私達の所に逃げてくるんですよ。」
そういいながら、2人からアクセサリーを付けられた。
ブレスレットとネックレス。
「今からお仕事なのに?」
不思議に思い、2人に尋ねる。
「これには、我が家の家紋が彫られていてね。見せるとスムーズに私達に会えるんだよ」
「なら、一つで良いんじゃ?」
「特殊な護りが付いてるんだ。それに、この二つはセットなんだよ」
「そうなんですね」
「うん、似合ってる。そうそう、これ、勝手に外せないから」
思わず渋面になる。外せないとは、どういう事だろう。
「無くすと大変だから、特殊なんだ。ここについている石が僕達のピアスと同じ石でね、何か困ったときに通信機としても使える優れものなんだ。だから、安心だろ?」
「触ったら使えるんですか?」
「念じたら使えるよ。危機的なら、触る事もできないかもしれないしね。」
「なるほど……使わないに越したことありませんね」
そう言って、笑顔で頷いて見せる。
「「そうだね」」
そう言って笑っている二人。怪しく感じてしまうの何故でしょうか?
そうこうしたら、お城につき、2人と別れて職場に向かう。
侍女見習いだから、華美でなければ普段着で良いと言われていたので、着替える事もなく、侍女頭の後をついていく。
「おはようございます。今日からお世話になるアイリと申します。よろしくお願いします。」
そう言って、他の方々に挨拶した。
挨拶は大事です。ただ、頭を下げての挨拶に、数人の戸惑っておられました。
『渡り人』がよく挨拶などで頭を下げたりするのはご存知だったみたいなのですが、実際に見たのは初めてで、戸惑ったとのこと。
この世界では、握手をしたり、ハグしたり、場合によっては、親愛のキスを頬にするとか……
まるで、海外の方々の挨拶のようです。
私には……少し敷居が高いです。
「アイリ様のお国とは少し違って、戸惑われることが多いとは思いますが、そこは皆んなでフォローしますので、大丈夫ですよ」
そう言って貰えて、思いっきりホッとした。
だけど、頼りっきりは良くないので、勿論頑張って身につけますとも!!
初日はお城の中の案内と、仕事内容の説明。
そして、アルテーシア様のお話相手で終わった。
お城の中はまるで迷路のようで、迷子になりそうだけど、必要な場所だけはなんとか覚えたから、少しずつ他の場所も覚えておこう。知らず知らずに立ち入り禁止の場所に入り込んだらダメだものね……
頑張るぞ!!
「無理しなくても、生活面とかは……」
そう言って、今朝も朝食時少しだけ揉めた。でも、最終的には『仕方ないですね』と言ってもらえて、一緒に出勤です。お城で使用人用のお部屋を頂いて仕事をしようと思ったんだけど、それは却下されました。
勝手に出ていくものなら、監禁しますと脅されて………
「アイリ、他の男性には近づいたらダメですからね。」
「アイリ、困ったことがあったら、私達の所に逃げてくるんですよ。」
そういいながら、2人からアクセサリーを付けられた。
ブレスレットとネックレス。
「今からお仕事なのに?」
不思議に思い、2人に尋ねる。
「これには、我が家の家紋が彫られていてね。見せるとスムーズに私達に会えるんだよ」
「なら、一つで良いんじゃ?」
「特殊な護りが付いてるんだ。それに、この二つはセットなんだよ」
「そうなんですね」
「うん、似合ってる。そうそう、これ、勝手に外せないから」
思わず渋面になる。外せないとは、どういう事だろう。
「無くすと大変だから、特殊なんだ。ここについている石が僕達のピアスと同じ石でね、何か困ったときに通信機としても使える優れものなんだ。だから、安心だろ?」
「触ったら使えるんですか?」
「念じたら使えるよ。危機的なら、触る事もできないかもしれないしね。」
「なるほど……使わないに越したことありませんね」
そう言って、笑顔で頷いて見せる。
「「そうだね」」
そう言って笑っている二人。怪しく感じてしまうの何故でしょうか?
そうこうしたら、お城につき、2人と別れて職場に向かう。
侍女見習いだから、華美でなければ普段着で良いと言われていたので、着替える事もなく、侍女頭の後をついていく。
「おはようございます。今日からお世話になるアイリと申します。よろしくお願いします。」
そう言って、他の方々に挨拶した。
挨拶は大事です。ただ、頭を下げての挨拶に、数人の戸惑っておられました。
『渡り人』がよく挨拶などで頭を下げたりするのはご存知だったみたいなのですが、実際に見たのは初めてで、戸惑ったとのこと。
この世界では、握手をしたり、ハグしたり、場合によっては、親愛のキスを頬にするとか……
まるで、海外の方々の挨拶のようです。
私には……少し敷居が高いです。
「アイリ様のお国とは少し違って、戸惑われることが多いとは思いますが、そこは皆んなでフォローしますので、大丈夫ですよ」
そう言って貰えて、思いっきりホッとした。
だけど、頼りっきりは良くないので、勿論頑張って身につけますとも!!
初日はお城の中の案内と、仕事内容の説明。
そして、アルテーシア様のお話相手で終わった。
お城の中はまるで迷路のようで、迷子になりそうだけど、必要な場所だけはなんとか覚えたから、少しずつ他の場所も覚えておこう。知らず知らずに立ち入り禁止の場所に入り込んだらダメだものね……
頑張るぞ!!
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私は5歳で4人の許嫁になりました【完結】
Lynx🐈⬛
恋愛
ナターシャは公爵家の令嬢として産まれ、5歳の誕生日に、顔も名前も知らない、爵位も不明な男の許嫁にさせられた。
それからというものの、公爵令嬢として恥ずかしくないように育てられる。
14歳になった頃、お行儀見習いと称し、王宮に上がる事になったナターシャは、そこで4人の皇子と出会う。
皇太子リュカリオン【リュカ】、第二皇子トーマス、第三皇子タイタス、第四皇子コリン。
この4人の誰かと結婚をする事になったナターシャは誰と結婚するのか………。
※Hシーンは終盤しかありません。
※この話は4部作で予定しています。
【私が欲しいのはこの皇子】
【誰が叔父様の側室になんてなるもんか!】
【放浪の花嫁】
本編は99話迄です。
番外編1話アリ。
※全ての話を公開後、【私を奪いに来るんじゃない!】を一気公開する予定です。
冷淡だった義兄に溺愛されて結婚するまでのお話
水瀬 立乃
恋愛
陽和(ひより)が16歳の時、シングルマザーの母親が玉の輿結婚をした。
相手の男性には陽和よりも6歳年上の兄・慶一(けいいち)と、3歳年下の妹・礼奈(れいな)がいた。
義理の兄妹との関係は良好だったが、事故で母親が他界すると2人に冷たく当たられるようになってしまう。
陽和は秘かに恋心を抱いていた慶一と関係を持つことになるが、彼は陽和に愛情がない様子で、彼女は叶わない初恋だと諦めていた。
しかしある日を境に素っ気なかった慶一の態度に変化が現れ始める。
わんこ系婚約者の大誤算
甘寧
恋愛
女にだらしないワンコ系婚約者と、そんな婚約者を傍で優しく見守る主人公のディアナ。
そんなある日…
「婚約破棄して他の男と婚約!?」
そんな噂が飛び交い、優男の婚約者が豹変。冷たい眼差しで愛する人を見つめ、嫉妬し執着する。
その姿にディアナはゾクゾクしながら頬を染める。
小型犬から猛犬へ矯正完了!?
兄みたいな騎士団長の愛が実は重すぎでした
鳥花風星
恋愛
代々騎士団寮の寮母を務める家に生まれたレティシアは、若くして騎士団の一つである「群青の騎士団」の寮母になり、
幼少の頃から仲の良い騎士団長のアスールは、そんなレティシアを陰からずっと見守っていた。レティシアにとってアスールは兄のような存在だが、次第に兄としてだけではない思いを持ちはじめてしまう。
アスールにとってもレティシアは妹のような存在というだけではないようで……。兄としてしか思われていないと思っているアスールはレティシアへの思いを拗らせながらどんどん膨らませていく。
すれ違う恋心、アスールとライバルの心理戦。拗らせ溺愛が激しい、じれじれだけどハッピーエンドです。
☆他投稿サイトにも掲載しています。
☆番外編はアスールの同僚ノアールがメインの話になっています。
異世界から来た娘が、たまらなく可愛いのだが(同感)〜こっちにきてから何故かイケメンに囲まれています〜
京
恋愛
普通の女子高生、朱璃はいつのまにか異世界に迷い込んでいた。
右も左もわからない状態で偶然出会った青年にしがみついた結果、なんとかお世話になることになる。一宿一飯の恩義を返そうと懸命に生きているうちに、国の一大事に巻き込まれたり巻き込んだり。気付くと個性豊かなイケメンたちに大切に大切にされていた。
そんな乙女ゲームのようなお話。
ハイスぺ幼馴染の執着過剰愛~30までに相手がいなかったら、結婚しようと言ったから~
cheeery
恋愛
パイロットのエリート幼馴染とワケあって同棲することになった私。
同棲はかれこれもう7年目。
お互いにいい人がいたら解消しようと約束しているのだけど……。
合コンは撃沈。連絡さえ来ない始末。
焦るものの、幼なじみ隼人との生活は、なんの不満もなく……っというよりも、至極の生活だった。
何かあったら話も聞いてくれるし、なぐさめてくれる。
美味しい料理に、髪を乾かしてくれたり、買い物に連れ出してくれたり……しかも家賃はいらないと受け取ってもくれない。
私……こんなに甘えっぱなしでいいのかな?
そしてわたしの30歳の誕生日。
「美羽、お誕生日おめでとう。結婚しようか」
「なに言ってるの?」
優しかったはずの隼人が豹変。
「30になってお互いに相手がいなかったら、結婚しようって美羽が言ったんだよね?」
彼の秘密を知ったら、もう逃げることは出来ない。
「絶対に逃がさないよ?」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる