厄災の申し子と聖女の迷宮 (旧題:厄災の迷宮 ~神の虫籠~)

ひるのあかり

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第1章

第22話 重たい財布

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「迷宮の外での狩りでは、レベルは上がらないけど、練度はあがるらしい。HPなんかも少しずつだが増えていく」

 シュンは双子を前に説明していた。
 弱い魔物を狩るだけでは上がらない。ただ、危険を覚えるような強魔と戦い、斃すことが出来れば、それなりに身体能力に恩恵が得られる。

<1> Shun
 Lv:1
 HP:311
 MP:352
 SP:9,883
 EX:1/1(30min)

<2> Yua
 Lv:1
 HP:56

<3> Yuna
 Lv:1
 HP:56

 左手の甲に浮かんだ数値は微増していた。

「隊長、解毒の魔法を覚えたでゴザル!」

「隊長、もう解毒薬は飲まなくて良いでゴザル!」

 双子が嬉しそうに笑って報告した。

「凄いじゃ無いか。回復に、解毒、防御まで出来るのか」

 しかも、2人とも同じ魔法が使えるのだ。
 シュンに比べればMPも多い。まあ、HPは相変わらずの危険水準だったが頼もしいメンバーだった。

「連携はしばらく、この形でやってみよう。危ない場面はあったが概ね及第点だ」

「評価が難解でゴザル」

「辞書が欲しいでゴザル」

 頭を抱える双子に苦笑しつつ、シュンは軽く手をあげた。

 素材屋の老人が手招きしていたのだ。
 今回、持ち帰れた素材とドロップ品を査定して貰っていたのだ。時間がかかるというので、食堂前に机を置いて果実水を飲んでいたところだった。

「神殿の爺に頼んで外の客に声をかけて貰ったら、即金で買い取ろうって客が現れてな・・イービル・ワームって言うんだが、あの黒い芋虫のドロップ品はともかく、素材を持ち帰るなんざ・・まあ、2回目だな。甲殻皮も、毒腺も、綿胞肉も、大牙も・・総てが高額取引品だ」

 素材屋の老人が苦笑顔で頭を掻いた。

「もう、掃除屋に喰われちまったろうなぁ」

 陽がある内なら残った甲殻皮の一枚でも拾いに行ったのに・・と、ぼやきながら、

「よいっ・・と」

 掛け声と共に、台車に載せて押していた木箱を卓上へ置いた。

「財布の魔法陣があるんだろ? じゃ無けりゃ、強盗が群れをなして襲ってくるぜ」

 老人が黄色歯を覗かせて笑い、やれやれ・・と腰を摩り摩り歩き去って行った。

「ミカン箱」

「リンゴ箱」

 双子が目を輝かせて大きな木箱を見つめる。

「一応、防御の魔法を掛けておけ」

 2人に言って、シュンは短刀を抜いた。
 無いとは思うが、仕掛け罠の類が仕込んである可能性を考えておくべきだった。

 双子が素直に魔法を掛け合って防御力を上げるのを待って、シュンは釘打ちの木蓋の四隅を短刀の刃で持ち上げ、隙間を作ると注意深く見つめてから、念のため周囲へ視線を巡らせた。

「開けるぞ」

 双子に声を掛けて、短刀を使って木蓋をこじ開ける。

「ふおぉぉぉぉぉぉーーー」

「ふうぅぅぅぅぅぅーーー」

 双子が声をあげてしゃがみ込んだ。

 木箱いっぱいに詰まっていたのは銀貨だけでなく金貨も含まれていた。

 聖印銀貨:825枚
 聖印銀板:121枚
 聖印金貨:19枚
 聖印棒金:8本

「数えられないな・・多過ぎる」

 シュンは腕組みをして顔をしかめた。

「贅沢言うなでゴザル」

「お化けが出るでゴザル」

 双子がまじまじと金銀の貨幣を眺めている。

「う~ん、これはお前達の方が得意かな。分配は2人に任せる。俺は泥棒が来ないように見張ってるよ」

 シュンは諦め顔で椅子に腰を下ろした。

「ゴクリ」

「ゾクリ」

 双子が手を繋ぎ合ってシュンの方を見た。

「試練ね?」

「試すのね?」

「いや・・等分にやってくれ」

 シュンは苦笑して頭を振った。

「任せんさ~い」

「やったるでぇ~」

 双子がとても良い笑顔で手を打ち合わす。

 結果、

 聖印銀貨:275枚(275デギン)
 聖印銀板:41枚(4100デギン)
 聖印金貨:7枚 (7000デギン)
 聖印棒金:4本 (40万デギン)

 が、シュンの取り分として差し出された。

「ご査収」

「分配金」

 双子が恭しくお辞儀をして見せる。

「なんか、とんだお金持ちだな」

 シュンは棒金を手に握って重さを確かめつつ、金庫の魔法陣へ収納していった。

「この宿のご飯はとても美味しい」

「朝晩2食で5デン」

「うん、美味しいよな」

「この宿は一泊10デン」

「とっても清潔」

「うん、十分な部屋だよな」

「10万デギン以上ある」

「100デンが1デギン」

「・・まあ、しばらく餓えないな」

 迷宮結界の外に出来た迷宮都市には、魔物のドロップ品を取引するために商人や職人が集まっている。王侯貴族も別邸を構えている。
 そこへ、ドロップ品では無い、剥ぎ取り素材が持ち込まれたのだ。しかも、過去に一度だけ取引されたという伝説の黒甲殻皮が持ち込まれたのだから大きな騒動だったろう。

「親分は知ってた」

「黒芋虫を知ってた」

「そこの神殿で聴いたんだ。神官さんが趣味で魔物図録を作っていて、薬の調合を手伝う代金の代わりに図録を見せて貰った」

 巨鳥を斃したレベル30の異邦人が、黒い芋虫も仕留めていた。凄い値段がついたので、延々と迷宮入口で芋虫狩りをしたらしいが、結局1匹だけしか現れずに、2匹目は諦めたそうだ。

「知らないと戦わない」

「知識は至宝」

「神官さんの話では、迷宮都市が造られてから過去に2度しか斃されていないらしい。あの黒い甲殻皮で造られた甲冑は国宝級だと言っていたな」

「お爺さんは出入り自由?」

「町に行ける?」

「神様の許可がある人は出入り自由らしい。志願した人間の中から選ばれたそうだ」

「特別免許?」

「資格保持者?」

「この平原も迷宮の一部らしいから、色々と制限があるんだろう。案外、あの老人も迷宮の魔物と一緒で神様が創ったのかも知れない」

 シュンは笑いながら、2人からMPやSPの量なども教えて貰った。

「そういえば、EXには練度は無いのかな? 2人は沢山使ったんだろう? 何か変化に気が付かなかったか?」

 使用回数で練度が上がるものなら、シュンも使った方が良いのだろうが、双子のEXと違って、シュンは30分に1度だ。練度を上げるのは厳しい。

「まるで変化なし」

「不変のまま」

 双子の返事を聴いて、シュンは少し安堵した。そういう事なら無理して使う必要は無い。

「食事を済ませたら、少し早いが各自部屋で休むことにしよう。明日は迷宮に入る。もう、黒い芋虫は出ないだろうから」

「ボス、疑問がある」

「ボス、質問がある」

 双子が揃って手をあげた。

「防具屋が無い」

「村に店が無い」

 言われて、2人の格好へ目を向けた。村で手に入るのは村の人間が着ている衣服のお下がりだ。裁縫道具を借りて、それなりに袖や裾を詰めて着ているようだが、動きやすい格好とは言えないし、2人が心配しているように、身を護れるような物では無い。

「迷宮内に店舗があるそうだ。そこで購入すれば良いだろう」

 シュンが言うと、

「ナンダッテーっ!?」

「ナンダッテーっ!?」

 双子の声が綺麗に揃って響き渡った。

「入口の石碑で迷宮に登録が終わると、HPの基礎量が増えるそうだ。簡単には死なないようにとの配慮だろう」

 シュンは双子の顔を等分に見た。

「こうして、今の状態でもそれなりの獲物は狩れる。お金も稼げた。レベルは上がらないが、他の練度は少し上がった。全滅したケンゴのパーティの実力を見るに、今の俺達なら迷宮に入っても低層階なら大丈夫そうだ。その見極めがついたから迷宮に入る」

「ボスは、安全第一」

「ボスは、冒険しない」

 双子がうんうんと頷き合っている。

「迷宮の1階に、この始まりの村と同じように、宿泊できる宿、食事場所、武器防具など売っている店があるそうだ」

「楽しみ」

「防具買う」

「あと、何だったか・・ああ、迷宮の石碑に登録すると、異邦人は特別な力を貰えるそうだ。これは俺には関係ないが・・2人は何か力が手に入るかもしれないぞ?」

「ほおお?」

「ふむむ?」

「まあ、迷宮に入った後で、どんな力が手に入ったか教えてくれ」

 シュンは2人に向けて軽く手を振って自分の部屋へと入って行った。

 部屋に入ると、この宿の唯一の不満が置いてある。
 水の入った木の桶と、畳んで置かれた清潔な綿布が2枚、大きめの乾布であった。

(風呂が欲しい)

 冷たい水で体を拭うだけの生活に馴染めない。狩りで山に入っている時なら諦めるが、こうして宿に泊まる時くらい湯船に浸かりたいのだが、迷宮都市の庶民には、そもそも湯に浸かるという発想が無いらしい。遠国から来る貴族を迎える豪奢な旅館にしか風呂は無いのだとか。

 手早く衣服を脱いで、水に調合した薬液を少量垂らし、浸した布で身体をきつめに拭いていく。

(・・変わらないな)

 相も変わらず、真っ白で細っこい身体付きのままだ。感覚的に筋力は上がっているはずなのだが、筋肉はどこについたのだろうか?

(ようやく1ヶ月か。まだ先は長いなぁ)

 明日からは、迷宮暮らしになる。この村に戻ることがあるとしたら、レベル25を達成してからだ。シュン1人では厳しかっただろうが、あの双子が一緒なら達成できる気がする。
 もちろん、ちょっとした事故で全滅しかねない脆さはあるが・・。

 乾布で濡れた身体を拭き、手早く衣服を身につけて寝台に腰掛け、窓辺へ寄って外からの明かりで小さな魔物図録を開いた。神官の老人が描いている図録を描き写させてもらった糸綴じの小冊子だ。
 黒い芋虫に、黄色い麻痺毒、強酸液のことを追記しておく。予想される総HPは、8万・・と。

(ケンゴ・・他の4人も、死ぬことは無かったのにな)

 ケンゴパーティが崩壊して後、そのまま黒い芋虫との戦闘が再開されたので、5人の死を悼む間は無かった。ぎりぎりで何とか仕留めた後も、解体作業をやり、剥いだ素材を持ち帰る間も、ユアとユナは何も言わなかった。
 仲は良くなかったみたいだが、同じ異邦人同士、ニホンから連れて来られた仲間の死だ。辛い気持ちはあるだろう。

(配慮が足りなかったか?)

 ちらとそんな思いが脳裏を過ぎるが・・。

(どうしようも無かったからな)

 魔物図録を閉じて背負い袋へ仕舞った。
 窓から見えるのは、閑散とした家々とその先に広がる夜の平原だった。月の明るい夜だから、宿の2階からでも、かなり遠くまで見渡せる。

 神が創ったという迷宮結界の中だけの世界。
 迷宮に入れば、こうして月を見る事も無くなるのだろうか?

(何か感傷的になっているな)

 自嘲気味に小さく笑みを浮かべて首を振ると、シュンは寝台に寝転がって手足を伸ばした。思いの外、疲労していた。数値に表れない疲労だった。

 パーティのリーダーとして、何としても双子を死なせる訳にはいかない。この先、自分以外の命を預かる判断を繰り返すことになる。その事をしっかりと考えないといけない。

(でも・・なんとかするさ)

 そっと息をついて、シュンは眠りに落ちていった。
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