厄災の申し子と聖女の迷宮 (旧題:厄災の迷宮 ~神の虫籠~)

ひるのあかり

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第1章

第114話 将軍2人

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『アレは何だ?』

 怪訝そうに呟いたのは、額の中央に螺旋角を生やした青年だった。薄い水色をした肌に、白銀の髪、瞳は黄金色をしている。
 見つめる先には大きな水盆があり、死の国の軍勢と探索者が戦う様子が映っていた。

『原住民と異邦人の混成パーティですね。レベルは26・・パーティ名は"ネームド"です』

 答えたのは、すらりと背丈のある美しい女だった。銀色をした長い髪に褐色の肌身、黒い長衣の胸元が豊かに盛り上がり、くびれた腰から脚が長く伸びている。こちらは、額の左右に小さな角が生えていた。

『すると・・あの少年の姿をしているのが?』

 一角の青年が訊いた。

『はい。霊魂の波長がよく似ています。あの子がカーミュでしょう』

『なんという事だ。あれほど嫌っていた人の身を纏っているというのか』

 一角の青年が眉間に皺を寄せて唸った。

『あいつが陛下に派兵を願ったと聴いていたが?』

『そのように伺っております』

 女が頷いた。

『それにしては・・嬉々として死鬼を灼いて回っているように見えるな』

 水盆の中で、白翼の美しい少年がはりきって飛び回り、白炎を噴射していた。

『楽しそうですね』

 女が眼を細めた。

『奇妙な事だが、人間達の方も強い。下級兵とはいえ、雑草を狩るがごとし・・か。レベルが26というのは間違い無いんだな?』

『はい。身体練度がずば抜けて高いのでしょう。カーミュを宿して命があるだけで人間の枠を超えていますね』

 双角の女が頷いた。

『ここまで見る限り、無理に従わされている様子は見られない。お前はどう見る?』

『よく懐いているようです。強制されているようには見えません』

『魂縛の術は、現界神によるものだな。それに陛下の印が与えられているようだ』

 一角の青年が頷いた。

『陛下の許しなく死国の者を縛ったなら、このように雑兵だけを送るようなことは無いでしょう。詳細はお教え頂けませんでしたが・・』

『俺の方も、様子を見て来いと・・それだけだった。失踪した時の激怒の様を見ていただけに、逆に恐ろしかったぞ』

 青年が苦笑する。

『あの子は相手が神格であっても無条件に従ったりはしませんもの。無理強いを受け入れる事などしませんよ。そもそも、今回の派兵はあの子の宿主を戦乙女が密殺しようとした故のこと。雑兵のみの派兵を行なった事が不思議でしたが、楽しそうなあの子の姿を見て得心がいきました』

『派兵はもののついでか?』

『様子を見て来い・・そうお命じになったのでしょう?』

 女が小首を傾げて微笑を見せる。

『そういう事だな。おお、副団長を消しとばしたぞ。あの小さい2人も、なかなか剛の者だな!』

『異邦人ですね。あら・・魂はそろそろ18の年を刻みそうです。ずいぶん幼く見えますが・・』

 女が双眸を微かに眇めて呟いた。

『15・・16歳で連れて来られるのだったな。しかし、それにしては、どうも・・いや、人の外見年齢など俺には分からぬが・・』

 青年も訝しげに見ている。

『多く見積もっても、13、4歳?』

『そこまではっきりとは言っておらぬ。とても幼く見えるがな』

 どう見ても、16歳以上とは思えない双子に、一角の青年も、双角の女も戸惑い気味だった。

『魂の綺麗な女児達だこと』

『気に入ったか?』

『カーミュの居場所としては、悪くないですね』

 双角の女が微かに笑みを浮かべた。

『肝心の宿主をどう見る? 強さに申し分無い事は認めるが・・』

 青年の視線は、黒い触手を振り回している少年へ注がれていた。

『無銘の名刀』

 女がぽつりと答える。

『ほう? 珍しく褒めているように聴こえるな?』

『褒めておりますよ? さすがはあの子が懐いた宿主だと、よくぞ巡り会ったものだと感心しております』

 双角の女が微笑した。

『男嫌いは返上か?』

『まさか。ですが、とても佳い魂の持ち主です。少々世間を知らぬようですが、そこも含めて良き宿主になっているのでしょう』

『ふうむ、それほどか』

 一角の青年が見つめる先で、死鬼兵の軍団長が黒い触手に喰われて悶絶していた。
 これで、残るは死鬼兵だけだ。雑兵の集団など、カーミュの宿主にとっては、単純作業の繰り返しになるだろう。

『さて、こうなると、後は時間まで繰り返すばかりか。見世物としては、些か退屈なものになるな』

 青年が呟いた。

『行って手合わせでも致しますか?』

 女が笑みを含んだ視線を向けた。

『陛下の顔に泥を塗るような事ができるか! 会って言葉を交わしてみたい思いはあるが・・お前こそ、ちょっかいを出したいのではないか?』

『下手に手出しをして、あの子に嫌われるのは御免です』

『しかし、ただ帰るのはつまらんな』

『死国の将軍様が直接介入するには、ちょっと口実が不足ですが、死鬼を通しての挨拶程度なら宜しいのではありませんか?』

『目付が焚き付けてどうする』

 一角の青年が苦笑する。

『陛下から土産を預かっておりますもの。人物を見定めた上であの子の宿主に渡してやって欲しいと』

 双角の女が澄ました顔で告げた。

『それを早く言え!』

 青年が吼える。

『先にお伝えすれば、判断に濁りが混じることがございますからね』

『・・ったく、とんだお目付役だ。そういう事なら、去る前に宿主殿に挨拶をしておこう』

 一角の青年が溜め息交じりに苦笑した。

『カーミュに話を通しますよ?』

『そうしてくれ。後で噛み付かれるのはかなわん』


****


『ご主人、バローサ大将が挨拶したいのです』

「・・誰だ?」

 いきなり、まったく知らない名前を聴かされてシュンはカーミュを見上げた。まだ、死鬼兵を蹴散らしている最中である。
 水楯から水渦弾を乱れ撃ちながら、テンタクル・ウィップを嵐のように振り回し、打ち下ろす。

『死の国の偉い人なのです。とっても強いのです』

「挨拶というのは?」

『分からないです。でも、悪い人じゃないのです』

 言いながら、カーミュが白炎を噴射して前方を薙ぎ払った。

「そもそも、挨拶と言われても・・今は時間が取れないぞ?」

『時が止まった空間に招くから驚かないで欲しいって言ってるです』

「・・なるほど」

 神様の白い空間のようなものだろうか。前もって報せてくれるというのは新鮮だ。いつもは、突然として白い空間に包まれるのだが・・。

『突然の来訪が不快なら、カーミュに伝言を託して去ると言ってるです』

 カーミュが光壁を張って双子の背後を護りながら言った。

「死の国の客人に会うことは、迷宮の規則に反しないのか?」

 神様の他に、そうした空間を生み出せる存在というものが理解できない。

『大丈夫なのです。女王様の差配なのです。駄目なら神様が来て駄目って言うです』

「・・分かった。任せる」

 どうやら、死の国の使者らしい。会って話ができるなら、死鬼兵の撤収を早められるかもしれない。


****


『カーミュが世話になっている。まず礼を言いたい』

 死鬼兵が、シュンを正面に見ながら軽く頭を下げた。

「こちらこそ、カーミュには助けられています。礼には及びません」

 シュンは丁寧な言葉遣いを選んだ。どうやら、死鬼兵とは中身が違うらしいと感じている。カーミュが言う死の国の偉い人なのだろう。

『長く干渉の時間を取れぬ故、用件のみを伝える。礼を失した行いを許してくれ』

 死鬼兵の方も丁寧な物言いだ。

「カーミュにお願いをして魂石をいくつか贈りましたが、女王様は不愉快に思われませんでしたか?」

『人の子より贈り物をされた事を愉しんでおいでだった』

 死鬼兵が笑みを見せた。とは言っても、引き裂けた口に牙が覗いただけだったが・・。

「良かったです」

 どんな品が良いのかカーミュに訊いた上で贈り物をしたのだが、正直なところ不安だったのだ。

『名を聴かせてくれ』

「シュンです」

 シュンは1メートル近くも上にある死鬼兵の顔を見た。

『俺は、バローサ・ジーラ。今回の派兵とは別に、カーミュの宿主であるシュンの人物を見定めるよう命じられて来た』

「人物・・私の?」

 シュンは首を傾げた。

『なに、それはもう終わった。シュン殿は宿主として十分な能力を持っている。改めて・・召喚の憂き目にあったカーミュをよくぞ救い出してくれた。あのままでは、使い棄てられて消滅していただろう。礼を言う・・ありがとう』

 死鬼兵が頭を下げた。

「礼を述べるべきは私の方です。成り行きでしたが、カーミュと知り合えた幸運を誇りたい」

 シュンも低頭した。

『誠に良い宿主を得たな、カーミュよ』

 死鬼兵がカーミュを見る。

『はいです! とっても楽しいのです!』

 白翼の美少年が満面の笑顔で答える。

『そうか。それなら用事の殆どが終わる』

『まだあるです?』

『一手、お前の宿主と手合わせをさせてくれ』

 死鬼兵の申し出を、

『駄目なのです!』

 カーミュがぴしゃりと断る。

『陛下より土産を預かっているが、生ある者に渡すには相応の理由がいる。この迷宮の規則に則った形式を整えねばならん』

 死鬼兵が諭すように言った。

『・・危なくないです?』

『無論だ。そもそも死鬼兵の体を借りてのことだ。お前の宿主を害することなど出来ぬよ』

『・・分かったです』

 カーミュが首肯した。

『そういう事だが、どうだろう?』

 死鬼兵がシュンを見る。

「試合を?」

『いや、互いに間合いに立っての抜き打ち勝負だ。まあ、死国の武人がやる遊びだな』

「武器は?」

『何でも良い。こちらは借り物の体だ。遠慮なくやってくれ』

「分かりました」

 シュンは頷いた。カーミュが見守っている。騙し討ちの心配は不要だろう。

『カーミュが拍手を3度打つ。3度目が開始の合図だ』

「なるほど」

『繰り返し言っておくが、これは試練という形式をとった遊びだ。陛下はカーミュの宿主を害する事を望んでおられぬ』

 死鬼兵が念を押した。

「承知しています」

 シュンは無表情に頷いた。

『よし・・』

 死鬼兵が距離を詰めて、シュンの歩幅で2歩の位置に立った。シュンは半身になって少し腰を落とすと、アンナの短刀の柄頭へ手を乗せた。対して、死鬼兵は長大な金棒を担ぐように構える。

『司役、カーミュが正当な試し合いだと認めるです。三拍一打の儀なのです。狡は駄目なのです』

 そう前置いて、白翼の美少年が両手をゆっくりと拡げて、パンッ・・と鳴らした。

さらに、もう1度、パンッ・・と音が響く。

そして、もう1度・・


パンッ・・


 3度目の音に、死鬼兵とシュンの両者が真っ向から衝突した。金棒を振り下ろした死鬼兵に、短刀を腰だめにシュンが体当たりにぶつかっている。金棒に背を打たれて片膝を着いたシュンに対して、死鬼兵は大きく後ろへ仰け反り数歩よろめき退がっていた。その胸に短刀が柄元まで突き刺さっている。

『ご主人!?』

「大丈夫だ」

 シュンが周囲を見回しながら立ち上がった。まだ回復薬を飲んでいないのに、金棒で打たれた傷がみるみる回復していく。どこからか、治癒の魔法がかけられたようだ。

「どなたか知らないが治癒の術を感謝します」

 シュンは、姿の見えない治癒者に礼を述べた。

『デミアも来たです?』

 カーミュがきょろきょろと周囲を見回す。どうやら心当たりのある相手らしい。

『ふふふ・・元気そうで安心しましたよ』

 どこからか穏やかな女の声が聞こえてきた。

『カーミュは元気なのです。心配いらないのです!』

 カーミュが双の拳を握って見せた。

『ええ、そのようですね。それより、司役の役目はどうしました?』

『あ・・ご主人の勝ちなのです!』

 カーミュが慌てて宣言した。

『うむ、見事な武者ぶりだ。怖じずに真っ向から体をぶつけてくる思い切りの良さが良いな!』

 死鬼兵が胸に短刀を生やしたまま笑ったようだ。

「死鬼兵に打ち据えられては、勝ったと喜べませんね」

『いいや、シュンの勝ちだ。司役がそう言っている。そうだろう、カーミュ?』

『はいです。司役の判定は絶対なのです』

 カーミュが得意気だ。

『そういう事だ。実際、見事な気魂だったぞ。この身はここまでだな。デミア、先に戻る。後は任せた』

 死鬼兵が愉快そうに言い残して、さらさらと灰になって崩れていった。

『さて、現界の御方・・試練を乗り越えたという事で宜しいかしら?』

 姿の見えない女の声が誰かに問いかけている。

 途端、

『すれすれだけど仕方ないなぁ。うちのお馬鹿さんの不始末が原因だからねぇ』

 神様が姿を現した。

『陛下より、この一件をもって今回は幕引きとするよう申しつかっております』

 女の声が笑いを含んでいた。

『やれやれ、とんだ騒動だったね。本気で焦ったよ』

『神竜が姿を見せぬようですが?』

『そこの宿主君が解体しちゃったよ。復活まで3ヶ月はかかるかも?』

 神様がシュンを指さした。

『すると下層の手勢は・・』

『皆無だね。潔いくらいに、スッカスカ』

 神様が肩を竦める。

『不用心だこと・・上階の者を連れて来れば良いでしょうに』

『君達が攻めて来てたら、呼び寄せる理由が立ったんだけどね。死鬼兵だけじゃ理由が弱かったんだよ。たぶん、そちらの女王さん、それを狙ってたよね?』

 神様が姿無き女に訊ねる。

『さて、私には分かりませんが・・ともかく、カーミュの宿主殿に、陛下からの土産を渡す名目は立ったのでしょう?』

『まあねぇ・・なんだか無理矢理だったけど。一応、試練越えだと認めるよ』

 神様が嘆息した。

『では、シュン殿、これを・・陛下から授かった品です』

 女の声が聞こえて、シュンの目の前にふよふよと揺れる水のような玉が降りて来た。

「これは?」

 ひんやりと冷たい感触を手に感じながらシュンは透明な玉を受け止めた。思いの他、ズシリと重たい。

『ふふ・・水霊の珠ですよ』

「水霊の珠?」

『何が出来るのかは、水霊が教えてくれるでしょう。カーミュもよく知っています』

「・・ありがとうございます」

 シュンは礼を言って、手の平に乗って揺れている水の珠を見つめた。不思議なことに、崩れてこぼれること無く、揺れながら形を保っている。

『カーミュをよろしく頼みますね?』

「命ある限り」

 どこに居るのか分からない声の主に返事をする。

『とても佳き返事です。生者にしておくのが勿体ないほどに・・』

『デミア、駄目なのです!』

 カーミュが慌てた声を出す。

『あらあら・・分かっておりますよ。あなたに嫌われたくはありませんからね』

 女が笑っている。

『半分くらい本気だったです。危ないのです』

 カーミュが頬を膨らませて周囲を見回している。

『ボクとしても、今すぐ死国に攫われるのは困るよ。彼はとても面白いんだからね』

 神様が会話に割って入った。

『宿主殿を攫う気などありませんよ。ただ・・』

 女の声音に静かな怒りが含まれたようだ。

『ただ・・なんだい?』

 神様が訊いた。

『あの羽虫を死国へ寄越して下さいな』

『・・戦乙女かい?』

 神様の眉間に皺が寄る。

『手ぶらで帰れとは仰らないでしょう?』

『ボクは赦すことにしたんだよ? 命を奪われては立場が無くなるなぁ』

 神様が言った。

『・・ならば仕方がありませんね。命までは取らないようにしましょうか』

 女が低い声音で呟く。

『そうしてくれる?』

『1拍だけ時を下さいな』

『・・仕方無いね』

 神様がげんなりとした顔で大きく手を拡げてると、勢いよく打ち合わせた。
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