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おじさん♡すれ違います①
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みぃ♡
うそ。
嘘だって言って。
だって僕、お酒…
めちゃくちゃ飲んでた。
最近なんて一日中、ずっと酔っ払った状態だった。
激しいセックスもしてた。
性欲が強くなっていて、夫が不在の時にはけっこう乱暴な自慰までしてた。
玩具を膣の奥まで突き挿れて…
何度も何度も、強く突いたりしてた。
だって、知らなかったんだ。
お腹に赤ちゃんがいるなんて。
どうしよう。
どうしたらいいか、全然わかんない。
怖い。
とにかく怖い。
想像もしてなかった。
でもセスとマックスは知ってた。
僕がΩに覚醒した時点で彼らは妊娠の可能性をちゃんとわかってたみたいだ。
僕は知らなかった。
誰も教えてくれなかった。
でも、僕はなんで聞こうとしなかったんだろ。
自分に女性器が出来たのに…
夫とセックスしてたのに…
それなのに考えもしなかった。
…妊娠するなんて。
「嫌だ。こんなのッ」
赤ちゃんに何かあったらどうしよう。
もし、もしも…
何か…
そんなの絶対に嫌だ!
「こんなはずじゃなかった…」
僕がΩになった事をちゃんと理解していたら、こんな事にならなかった。
「こんなのって無いよ。…酷い」
…なんて酷い母親なんだ。
きっと赤ちゃんは無事ではすまないだろう。
全部、僕のせいだ。
僕が知らなかったから。
知ろうともしなかったから。
そのせいで赤ちゃんが…
「リリィ、妊娠した事がそんなに嫌か?」
「…え?」
マックスが暗い眼で僕を見ている。
セスは傷ついた眼をしていた。
違う。
妊娠が嫌なんじゃ無い。
「そうじゃないっ」
そうじゃないよ、そんな訳ないじゃないか!
…そう、そうだ、僕、夫の子を身籠ったんだ。
好きな人の、愛する人の子供を授かったんだ。
そんなの嬉しいに決まってる!
こんな事が起こるなんて思わなかったけど、本当に心から嬉しい。
「うれしいよ、嬉しい。…けど」
…こんなに幸せになって、いいのかな。
僕なんかが、いいのかな。
僕ばっかり、…いいのかな。
だって、栄ちゃんは?
彼女こそ幸せになるべきだった。
僕が台無しにしたんだ。
なのに自分だけ幸せになるなんて、許されないんじゃないか。
僕だったらふざけんなって呪うかも。
…絶対、許せない。
だから、今、こんなふうに…
知らずに赤ちゃんに酷い事をしちゃってたのかな。
僕、バチが当たったんだ。
でも、どうして?
罪も罰も僕にくれたらいいんだ!
お腹の子は何にもしてない。
悪いのは僕なのに!
ひどい自己嫌悪で僕は素晴らしいはずの受胎告知を最悪な雰囲気にしていた。
まだ酒が残っていて悪酔いも手伝い、どこまでも落ち込んでいく。
だから夫達を思いやることも出来なかった。
二人は僕が何か言うのを待っている。
わかっていても、言葉が詰まって出てこない。
「…ごめんなさい」
ただ、元妻への懺悔の言葉だけがこぼれた。
。・°°・(>_<)・°°・。
うそ。
嘘だって言って。
だって僕、お酒…
めちゃくちゃ飲んでた。
最近なんて一日中、ずっと酔っ払った状態だった。
激しいセックスもしてた。
性欲が強くなっていて、夫が不在の時にはけっこう乱暴な自慰までしてた。
玩具を膣の奥まで突き挿れて…
何度も何度も、強く突いたりしてた。
だって、知らなかったんだ。
お腹に赤ちゃんがいるなんて。
どうしよう。
どうしたらいいか、全然わかんない。
怖い。
とにかく怖い。
想像もしてなかった。
でもセスとマックスは知ってた。
僕がΩに覚醒した時点で彼らは妊娠の可能性をちゃんとわかってたみたいだ。
僕は知らなかった。
誰も教えてくれなかった。
でも、僕はなんで聞こうとしなかったんだろ。
自分に女性器が出来たのに…
夫とセックスしてたのに…
それなのに考えもしなかった。
…妊娠するなんて。
「嫌だ。こんなのッ」
赤ちゃんに何かあったらどうしよう。
もし、もしも…
何か…
そんなの絶対に嫌だ!
「こんなはずじゃなかった…」
僕がΩになった事をちゃんと理解していたら、こんな事にならなかった。
「こんなのって無いよ。…酷い」
…なんて酷い母親なんだ。
きっと赤ちゃんは無事ではすまないだろう。
全部、僕のせいだ。
僕が知らなかったから。
知ろうともしなかったから。
そのせいで赤ちゃんが…
「リリィ、妊娠した事がそんなに嫌か?」
「…え?」
マックスが暗い眼で僕を見ている。
セスは傷ついた眼をしていた。
違う。
妊娠が嫌なんじゃ無い。
「そうじゃないっ」
そうじゃないよ、そんな訳ないじゃないか!
…そう、そうだ、僕、夫の子を身籠ったんだ。
好きな人の、愛する人の子供を授かったんだ。
そんなの嬉しいに決まってる!
こんな事が起こるなんて思わなかったけど、本当に心から嬉しい。
「うれしいよ、嬉しい。…けど」
…こんなに幸せになって、いいのかな。
僕なんかが、いいのかな。
僕ばっかり、…いいのかな。
だって、栄ちゃんは?
彼女こそ幸せになるべきだった。
僕が台無しにしたんだ。
なのに自分だけ幸せになるなんて、許されないんじゃないか。
僕だったらふざけんなって呪うかも。
…絶対、許せない。
だから、今、こんなふうに…
知らずに赤ちゃんに酷い事をしちゃってたのかな。
僕、バチが当たったんだ。
でも、どうして?
罪も罰も僕にくれたらいいんだ!
お腹の子は何にもしてない。
悪いのは僕なのに!
ひどい自己嫌悪で僕は素晴らしいはずの受胎告知を最悪な雰囲気にしていた。
まだ酒が残っていて悪酔いも手伝い、どこまでも落ち込んでいく。
だから夫達を思いやることも出来なかった。
二人は僕が何か言うのを待っている。
わかっていても、言葉が詰まって出てこない。
「…ごめんなさい」
ただ、元妻への懺悔の言葉だけがこぼれた。
。・°°・(>_<)・°°・。
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