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しおりを挟む「ヴァルゼウス様!ヴァルゼウス様降ろして~!」
抱えられたまま藻搔くように手足を揺するが、ヴァルゼウスの足は止まらない。そのまま彼の自室まで運ばれ、優しくベッドに横たえられた。
「ヴ、ヴァルゼウス様・・・?」
「エイリ、君が好きだ。愛している。君もだろう?私と番ってくれるな?」
「え、えええ~~~?!」
突然の熱烈な告白に、エイリの思考は真っ白になった。驚く声もどこか上ずっている。そんな彼の唇を、ヴァルゼウスが優しく塞いだ。ぱっかりと開いたままのそこに舌が侵入し、奥で縮こまっているエイリのものを絡め取ってくちゅくちゅと舐る。
「ん、んんぅ!」
最初は困惑から抵抗していたエイリも、あまりの気持ちよさと大好きなヴァルゼウスとキスをしている事実に意識が朦朧となり、次第にされるがままになっていく。甘い唾液を飲み下すと体がぽっと熱くなった。
「ヴァルゼウスさま・・・」
「エイリ、可愛い」
感情をあまり表に出さないヴァルゼウスが、その目だけは熱を帯びてエイリを見つめていた。鼻同士をちょんとくっつけ、すりすりと擦り付けられる。深い親愛を示す仕草に、エイリの肩が揺れた。
「ヴァルゼウス様、急に、ど、したんですか」
「ああ、エイリ、エイリ。君は、君も、私のことが好きか?」
エイリの声など聞こえていないかのように、ヴァルゼウスが首元にいくつものキスを落としながら聞いてくる。時折り甘えるように額をぐりぐりと押し付けられると、エイリの胸は痛いほどに締め付けられた。
「言ってくれ、君の気持ちを。頼む」
「でも俺、ヴァルゼウス様に、毒を・・・あんなことをしておいて」
「私も、君を信じずにまた過ちを犯してしまうところだった。あの時、君の声が聞こえなければ、きっと」
「声?」
ヴァルゼウスが顔を上げ、エイリを見つめる。酷く切なそうに、それでいて、とんでもなく愛しいものを見るように。
「全てを壊そうと決意したあの時、急に頭の中に響いたんだ。私に謝罪する君の声が。そして私を大好きだと、愛していると言っていた。番いたかったとも」
「・・・!」
「その顔を見るに、やはりあれは君の声だったんだな?」
湯だったように真っ赤に染まったエイリの頬にヴァルゼウスがそっと手を添える。今もこのドキドキが伝わってしまっているのだろうかと視線を向けると、今は聞こえないからと言ってこめかみに軽く口付けをされた。
「え、と、えーと・・・」
「だから、君を責めるわけがない。命を狙われている私を必死に助けようとしてくれたんだろう?エイリは優しくて、強い。すぐに疑い、感情を抑えられない私なんかより、ずっと」
「なんか、なんて」
「エイリ・・・?」
ヴァルゼウスの低く抑えた声に、エイリの肩が小さく震えた。
「俺の好きな人は、魔界で一番強くて、最高にカッコいいんだから。自分のこと、なんか、なんて言うなよぉ・・・っ」
瞳を潤ませたまま、エイリはヴァルゼウスの胸に飛び込む。
「ヴァルゼウス様、ごめんなさい。俺、あなたを守りたくて・・・でも、どうしていいかわからなくて!」
必死に訴える声が、ヴァルゼウスの胸に染み渡る。彼はその細い背をそっと抱きしめ、あやすように一定のリズムでそっと叩き続けた。
「俺も、ヴァルゼウス様が、好き!番にしてほしいくらい、大好きですっ」
「エイリ、嬉しい。本当に、嬉しい」
背中から手が離れ、きつく抱きしめられる。指で下から顔を掬い上げられて顔面にキスの雨が降り注いだ。
「んっんっ、ヴァルゼウス様、擽ったい」
「ああ、たまらないな。エイリ、可愛い。今から番になろう」
「ぁ・・・番、なる、んむぅ」
またもヴァルゼウスに唇を塞がれる。先ほどよりも性急で荒々しい舌の動きに、エイリはついていくのもやっとだ。
「心も、体も、エイリの全てを私だけのものにしたい」
「っ、してくださいっ」
返事をするや否や、ヴァルゼウスは右手に魔力を込めた。手のひらが淡い青色に光る。
番になるということは、いわゆる契約を結ぶのと同じようなものだ。通常、互いにパートナーと認めた場合、タトゥーのような証を双方の体に刻む。
「その代わり、ヴァルゼウス様も、俺のものですからね。俺だけを、愛して」
「ああ、約束する」
ヴァルゼウスの右手がエイリの左手を握り、指が絡められた。重なった手から放たれる青い光が、空間を満たしていく。模様が肌に浮かび上がるたびに、二人の間に繋がりが生まれるのを感じた。魔力が交わり合い、温かいものが全身を包み込む。
「んんッ」
「は、っ」
体に魔力が染み込むたび、全身が甘く痺れるような感覚が広がった。舌でなぞられるような刺激が、思わず息を詰まらせるほど心地よい。見つめ合う瞳が、とろりと蕩ける。
しばらくして光が消えた。エイリが自分の腕を見ると、深い紺色の模様が所狭しに刻まれていた。ヴァルゼウスの首にも同じ模様が見える。
これで、互いを想う心が他の誰にも揺らぐことはなくなった。離れていても、どこで何をしているのかわかり、危険が及んでもすぐに察知できる。
「わ、すご、みっちり」
「全身に刻んでしまった、すまない」
「んーん、全部ヴァルゼウス様のものって感じで、俺、嬉しい」
そう言って自分からヴァルゼウスに口付けをする。舌にも模様が刻まれているのか、絡まるそれからも快感が滲み、エイリは全身が総毛立つのを感じた。薄く目を開けて見れば、目立たないが顔にも模様があり、角度が変わると少し光って見える。ヴァルゼウスの模様を指でなぞると、低く呻きながらぶるりと体を震わせた。
「エイリ、はぁっ、エイリ・・・ッ!」
興奮が抑えられないのか、息が荒く、しきりに喉仏が上下しているのが見える。先ほどから、腰に昂った剛直がずっと当たっていた。
「エイリ、私以外の者に、体も、心も与えてはいけないよ。これは、そういう番の証だ」
「ふふ、独占欲ですか?」
返事を聞かなくてもわかる。こんなに全身を証だらけにした番など見たことがない。会う者全てに、エイリは自分のものだと示したがっているのがバレバレだ。
大好きなヴァルゼウスが自分を独り占めしたい、手放したくないと執着しているなんて、夢のようだった。エイリはたまらなくなって、ヴァルゼウスの喉仏をぺろりと舐め上げる。
「エイリ・・・っ?」
「ヴァルゼウス様、俺の中にも、番の証、つけて」
足を絡めて悩ましげに腰を揺すると、ヴァルゼウスは何かを堪えるように呻いた。少しだけ眉間に皺を寄せ、一気にエイリの服を剥ぐ。自分の服も脱ぎ捨て、二人で裸のまま抱き合った。
「ヴァルゼウス様の体、熱い」
「エイリもだ。熱くて、すべすべしている」
「ぁ、っ」
脇腹に指を這わされて小さく喘ぐ。自分と同じ模様が所狭しと刻まれたヴァルゼウスの姿に、頭がくらくらした。
「は、ぁ、ヴァルゼウス様、かっこいい・・・っ」
「エイリ、私のことはヴァルと呼んでくれないか。敬語もいらない。君は私の番なんだから」
「ぁ、ヴァル・・・?」
「そう、いい子だ」
ヴァルゼウスが蕩けるような笑みをこぼした。初めて見るその表情に、ぞくぞくと何かが背中を駆け上がる。じわ、と涙が滲んで、頭の中が痺れた。
「は、ぅ、ーーー・・・っ?!」
一度だけカクンと腰を突き上げ、ぐったりとなる。震える口の端から涎が垂れた。
「エイリ?」
「ぁ、俺、今、イッた・・・?」
まだ余韻が残っているのか、体が少し痙攣している。半勃ちの陰茎からは、精液ではない何かが大量に漏れていた。まだ抱き合って、顔を見ていただけなのに。
「うそ、俺、体、変になってるっ!ヴァル、はあっ」
「クソ、我慢できん」
触るぞ、と言ったヴァルゼウスに、まだだめだと拒もうとした唇を塞がれた。キスをしながら、首から腕、胸、臍、と順番になぞられ、揉まれ、それだけで何度も甘い絶頂感に襲われる。
手だけで蕩けさせられた次は舌だった。舐められていないところがないくらいに、全身余す所なく時間をかけて舐めしゃぶられ、エイリはどろどろに溶かされてしまう。
「ふ、ぁ・・・」
「エイリ、エイリ、可愛いな」
「あ、あ、ヴァル、ぅ」
感じたことのないほどの快感に怖くなったエイリがヴァルゼウスに両手を伸ばすと、すぐに抱きしめてキスを与えてくれる。温かくて、気持ちよくて、安心する。
「ヴァル、きもちよすぎて、ちょっとこわい」
「ん、大丈夫だ、私がついている。素直に感じられて偉いな」
すっかり蕩けて素直になったエイリに、ヴァルゼウスは目尻を少し下げ頭を撫でた。それだけでも感じるのか、胸を反らせて身を震わせている。たまらず目の前に突き出された胸の突起を唇で含んだ。
「あ・・・ッ」
「ここ、好きか」
「知らなッ、ひぁっ」
急に与えられた直接的な快感。軽く吸われながら舌先で先端をくすぐられ、反対側も指でつまんでコリコリと捏ねられる。
「ん゙ん゙、はあぁー・・・」
「どこが気持ちよくて、どうすれば感じるのか、私に教えてくれ。思ったことは全て言葉にしてほしい。私もそうするから」
「む、り、はずかし、からぁ」
「言うまで下はお預けだ」
「やああッ!」
そう言って、舌のザラザラした部分で乳首を舐め上げられる。もう片方は指で弾かれ、腰にジーンと快感が響いた。
「あああっ、また、クる、ッ!ヴァル、また、きもちいの、クる・・・ッ」
ガクガクと腰を振り上げながらヴァルゼウスに縋ると、登り詰める寸前で唇と手を離された。あまりの切なさに泣きながらイヤイヤと首を振る。
「な、んでッ、やだ、イキそ、だった!」
「ん、イキたいな?じゃあ、どうされてイキたいのか、教えてくれ」
「ぁ・・・」
一番気持ちいい触り方でイかせてやりたいんだ、なんて耳元で囁かれ、あまりの興奮で勝手に涙がこぼれた。
「は、ぅ、ちくび、吸って・・・」
じゅっ、と音を立ててヴァルゼウスがそこに吸い付く。次は?と問うように上目遣いで見つめられ、恥ずかしさに逃げ出したくなるが、絶頂を寸前で取り上げられたエイリの体は、快感を求めてたまらない。
「あッ、その、まま、先端を、っ、くちゅくちゅ、してッ!あーーっ」
請うたとおり、舌先を尖らせて敏感な先を嬲られる。感じ入ってどろどろになった顔を見られるのは嫌なのに、ヴァルゼウスの顔を見ていたくて隠すことができない。
「こっちも、こっちも、先っぽ、揉んで、ほしっ」
脇腹を撫でていた手を掴み、反対側の乳首に持っていく。そこはすぐに指で挟まれ、くにくにと優しく揉まれた。
「あッ、あーーーっ!」
じっとしていられないほどの快感に襲われてエイリがジタバタと藻搔く。
「あ゙あ゙ッ、これ、きもちいッ!ヴァル、だめ、すぐイッちゃ、う・・・ッ」
「いい、イけ」
「ゔーー、あ゙っ、も、イく、イクイク・・・っ!ヴァル、ああッ、んあああっ!」
びくんっ、と大きく腰を跳ねさせ、エイリの全身が硬直した。どろりと勢いなく漏れ出た精液が腹を濡らす。絶頂している間もヴァルゼウスが胸を愛撫し続けるせいで、体の痙攣がおさまらない。
「ヴァル、っ、今、やめ、ッんん!」
「上手にイけたな、エイリ。ここ、一生懸命尖っていて可愛い」
「はああッ、ん゙ん゙、ヴァル、ぅッ」
キスをされながら指で捏ねられ、しばらく軽い絶頂感が続く。ヴァルゼウスから解放される頃には、エイリはくったりと四肢を投げ出し、そこは濃いピンクに色づいて一回り大きく成長していた。
ヴァルゼウスが下に移動してもエイリは惚けたまま気づかない。どろどろになって緩く勃起しているエイリの陰茎を手で支え、それに口をつけた。そこがぬるりと温かいものに包まれたのを感じて、エイリが飛び起きる。
「ああッ、ヴァルゼウス様っ?!」
「ヴァル、だろう」
お仕置きだとでも言うように口腔を窄め、吸い上げられた。
「あああッ!ヴァル、そんなッ、やめ、ッあ゙あ゙!」
魔王に咥えさせるなど許されないと、エイリが必死に引き剥がそうとする。しかしヴァルゼウスに力で敵うはずもない。敏感な亀頭を舌に包まれると、引き剥がそうとしていた手はだらりとベッドに落ちた。
両膝を立てさせられ、間に割り込まれる。本格的に口淫の体制になったヴァルゼウスが、股の間から快感に顔を歪めるエイリを見上げた。
「ヴァル、これッ、やばい、やばいって、あ゙あ゙ッ」
「先走りがどんどんあふれてくる。先端が気持ちいいか」
「喋んない、でッ!ああ、離して、ッ、ヴァル、離してッ!」
今にも漏れそうなのを、せめて口の中で出さないようにとエイリが腹に力を入れて堪える。そんなエイリの我慢を知ってか知らずか、ヴァルゼウスは先走りがあふれる鈴口に舌を捩じ込みぐちゅぐちゅと抉った。
「ひぃッ、ん゙ーーー!!そこやだッ、だめ、あ゙あ゙、ん゙!」
「ここか」
じゅる、と先走りを吸い上げ、唇で亀頭を揉みながら尿道口を犯される。手で根本を扱かれ、エイリの腹が波打った。
「ゔーーーッ!出ちゃう、出ちゃうからぁぁ!!」
「出していい」
「だめ、だめだめ、ッ、口、離して、早く、ぅ!!」
ヴァルゼウスは離すつもりは無いというように、裏筋をなぞっては鈴口を抉り続けた。腰の奥から急激に精液が上がってくる。ヴァルゼウスを挟んでいる両腿がぶるぶると震え、噛み締めた口から呻き声が漏れた。射精の予感に、無意識にヴァルゼウスの頭を押さえ腰を上下に振りたくってしまう。
「ゔーー!!ヴァル、ごめ、も、出る・・・ッ!」
射精を許可するように、ヴァルゼウスがそれを喉奥まで飲み込んだ。熱くて狭い粘膜に締め付けられて、ガツガツと振り上がる腰を止められない。
「あ゙ーーー!出る、出ます、ッ、お゙、ぉ゙ッ・・・ふ、ん゙ん゙ッ!!」
「んっ」
「ふ、ふ、んんッ、んッ」
エイリの精液がヴァルゼウスの食道に直接注がれていく。まるで種付けでもするように、何度も陰茎を喉に押し込み吐精した。抜く時に強く吸い上げられ、ぴゅっと漏らした残滓までヴァルゼウスに舐め取られる。
「はぁ、はぁ、ヴァル、ごめん、口に・・・っ」
「エイリを味わえて嬉しい」
「ゔ~~~!恥ずいッ!俺もやります!」
「それはまた今度」
下履き越しにでもわかるほど猛っているヴァルゼウスの陰茎に手を伸ばすも、それは軽くいなされた。そして膝を抱え上げられ、エイリの後孔がヴァルゼウスに晒される。
「うぁっ!み、見ないで!」
視線を遮るように尻尾が後孔を隠した。その光景に以前見てしまったエイリの自慰が思い出され、ヴァルゼウスの喉が鳴る。尻尾に指を這わせて擦り、ぺろりと舐めた。
「ひゃっ」
蕾がきゅんと収縮したのが見える。尻尾の先を親指で擦ってやりながら、ヴァルゼウスは誘われるまま後孔に舌を伸ばした。
「ひ、ィ!んんんッ!そ、なとこ、舐め、な、でッ」
表面をなぞると後孔がくぱぁと開き、舌を飲み込むような動きを見せる。中の真っ赤な粘膜が見えると、ヴァルゼウスはたまらず舌を突き入れた。
「いやぁぁ!中、だ、めッ!やめて、やめて!ヴァル・・・っ!」
中の敏感なひだを抉られ、エイリの腿が引き攣る。頭ではこんなことをさせてはいけないと思うのに、とろけるような快感に抗えない。
「ヴァルぅ、ぐちゅぐちゅしないれ・・・おしり、とけるぅ・・・」
「もう少し」
「やぁっ、ヴァルぅ、ん゙ん゙、も、らめっ」
後孔を吸われ浅いところをほぐされて、奥まで欲しくなってしまう。本能のままに腰を浮かせ、ヴァルゼウスに求めるようにくねらせた。
「ヴァル、ほし・・・」
「まだだめだ」
「やらぁ!も、いれてっ!ヴァルので奥ごちゅごちゅしてよぉッ」
「エイリ・・・っ」
煽られたヴァルゼウスが、無理にでもねじ込んでしまいたいのを唇を噛んで耐える。今まで生きてきた中で感じたことのないほどの欲求。以前自慰をした時に感じた、相反する感情が湧き上がってくる。大切に優しく抱きたいのに、このままぐちゃぐちゃに犯してやりたい。
「ヴァル、入れて、も、奥、ほしい・・・ッ」
「だめだ。もう少し我慢しろ」
その言葉は自分に宛てて言ったようなものだ。潤滑油を指に絡ませ、一気に二本入れる。案の定そこはぐずぐずで、容易く飲み込んでいった。
「ん゙ん゙ぃぃッ!ヴァルの、指、はあっ、指キたぁッ」
欲しくてたまらなかった中が満たされ、エイリが歓喜に体を震わせる。蜜壺も歓迎するように指に絡みつき、奥へ奥へと誘った。
ヴァルゼウスはエイリの感じるところを探ろうとぐるりと指を回したが、それは探すまでもなかった。
「あ゙あ゙あ゙!ん゙ーーーッ!」
ヴァルゼウスの指が、すっかりふくらんだ前立腺のしこりを捉える。ひっかけて揺すると、途端にエイリの背中がのけぞった。腹の上で半勃ちの陰茎が跳ねている。
「ここだな」
「ん゙ッ、そ、こッ、あ゙ッ、ひ、んんっ」
「中がうねっている。気持ちいいんだな?」
「きも、ち、あ゙あ゙ッ、い、い、ん゙ん゙ッ」
後孔の中全体が熱を持ってじくじくと疼いた。エイリはもうまともに言葉を発することもできない。あのサキュバスが言っていたとおりだ、こんなのを続けられたら死んでしまう。ヴァルゼウスの指から逃れようと腰を捻ってズリ上がろうとする。
「今私以外のことを考えたな?」
「やっ、ちが、ッ、あ゙あ゙あ゙あ゙!!」
腰を掴んで引き戻され、お仕置きだとしこりを抉られた。エイリの体が伸び上がって激しく痙攣する。
「ぉ゙、ぁ゙、イ、ぐーーーッ!」
「私のことだけ考えろ」
「ヴァル・・・っ」
「そうだ」
指が三本に増やされ、しこりを挟んで揉み込まれる。あふれるほど注がれた潤滑油がぐちゃぐちゃと酷い音を立てた。
「あ゙ーーー!あ゙ーーー!イッてる、イッてる、イ゙ぐッ、ゔあああ!!」
「また・・・イ゙ぐぅっ!ヴァル、ヴァル、好き、はあああッ!」
「は、ーーーッ!ーーー・・・ッ!」
立て続けの絶頂にエイリが白目を剥く。何回目かからはもう声も出なかった。
ヴァルゼウスがゆっくりと指を抜くと、エイリの後孔が指に吸い付いて内側が捲れ上がる。
「ふ・・・ッ!ーーー・・・ッ!」
指を抜かれても散々弄られた前立腺は痺れたままで、余韻だけで達していた。勝手にびくりと尻が跳ね、太ももが痙攣する。後孔は何かを食い締めるようにぐにゅぐにゅと蠢いているのが見て、名残惜しそうにヴァルゼウスがぺろりとそこを舐め上げた。
「きゃあッ!ひぃ、んッ!」
一際大きく嬌声を上げたエイリは、腰を高く掲げて全身を突っ張った後、ぐったりと力を抜いた。
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