師走25日の恋物語 3カップルそれぞれの恋

第二章

第二章
高杉勇斗（25歳）と永野すず（25歳）の恋愛物語。

ある秋の晴れた日に二人は京都の京セラ美術館の中にいた。

すずは竹内 栖鳳たけうち せいほうの日本画のファンであった。

最も好きな日本画は「栖鳳筆 アレ夕立に 絹本着色 第3回文展 高島屋史料館 1909年作」
であった。

竹内 栖鳳たけうち せいほう　は
元治元年11月22日1864年12月20日に生まれ昭和17年〈1942年〉8月23日にこの世を去った。享年77才であった。
彼は、戦前の日本画家である。
近代日本画の先駆者でもあり、画歴は半世紀に及ぶ。
戦前の京都画壇を代表する大家である。
帝室技芸員であり、第1回文化勲章受章者でもある。
京セラ美術館には人気の日本画が数多く展示されていた。
すずは洋画よりも日本画を好んだ。
一方、勇斗はまったく絵画に興味なかった。
興味ないのに、何故京セラ美術館にいるかって！
この疑問は当然であろう。
勇斗はすずのことが好きであり、すでに結婚を前提にお付き合いしている恋人以上の関係なのだから。
「ごめんね。勇斗、私の我儘わがままにお付き合いさせて」
「いいよ。気にするなよ」
「ありがとう。勇斗！」
「ランチでも食べようか？奢るよ」
「いいよ。俺男だぜ。主任手当が毎月5千円あるし」
「そうなんだ。主任手当があるんだ」
「俺の叔父さん、会社の役員だろう。俺叔父さんに頼んだんだよ。主任手当を検討して下さいと。そしたら直ぐに人事部長に言ってその日から主任手当が人事通達で全社に通知されたんだよ。対象者は1000人いるんだよ。毎月500万円の人件費アップになるんだよ。年間で6000万円のコストアップだよ」
「凄いね。勇斗の一言で決まるなんて！」
「たまたまだよ。でも良かったよ。君と一緒に食事出来て（笑い）」
「ここのレストランは名物ランチがあるんだよ。番菜プレートというのだよ。京都の野菜などの素材をふんだんに使って調理してるのよ」

「そうなんだ。目から鱗うろこだね」

「本当。そうなのよ」

「この地元のベーカリーと記載されているメニューもとても美味しそうだね。
この地元のパンで焼かれたパンで作るサンドイッチも美味しそうだよ。全部注文はさて食べちゃおうかなぁ（笑い）」

「食後のコーヒーも美味しいわよ！丁寧に焙煎された豆で淹れるコーヒーはとっても美味しいわよ。私はモカブレンドが好きなの」
「じゃあ、僕も、モカブレンドを頼むよ」
「そうしなさい（笑い）」
二人はとても仲の良いカップルなのだ。
この京セラ美術館で食べるランチは京都の食を通じて京都文化の新たな発見と驚きを感じるようにと、スタッフ一同が、京都らしさにほんの少しENFUSEならではのアレンジを加えることで、この街で過ごすひとときに奥行きをもたらす工夫をしているのだ。
また、京都京セラ美術館ならではの〝オモテナシ〟も用意されている。
例えば美術館敷地内や岡崎エリアにお弁当やドリンクをテイクアウトして敷地内で食べて飲んで、ワイワイガヤガヤする
ピクニックプランもご用意されている。
営業時間は11:00～16:00まで。
一組の利用時間2時間迄である。
テイクアウト出来る気になるメニューMENU であるが、
①お弁当セット　

②お弁当＋コーヒーorティー＋焼き菓子＋
レンタルグッズ（籠、ラグ、SOUSOU手ぬぐい、読み物、美術館マップ）

③サンドイッチセット　

サンドイッチ＋コーヒーorティー＋焼き菓子＋レンタルグッズ（籠、ラグ、SOUSOU手ぬぐい、読み物、美術館マップ）

 飲み物の追加オプションもある。
カフェラテ(hot/ice)
伊藤農園柑橘ジュース3種
わかば農園りんごジュース
青谷梅工房の梅ソーダ
ビール(京都醸造)
ワイン赤白 ハーフ

利用する為には3日前までに予約が必要である。WEB予約サイトでご確認して欲しい。

 延長時間／料金について一応、記載しておく。

30分500円／人
60分1000円／人

以上
 

さて、二人は番菜プレートを美味しそうに食べた。また、食後のホットコーヒーもモカブレンドの香を楽しみながら談笑し、楽しいひと時を過ごすことが出来た。
二人は京都京セラ美術館を出て阪急電鉄河原町駅から阪急電鉄梅田駅を経由して、それぞれの家路についた。
「勇斗、今日はありがとうね（笑い）」
「いや。すず僕の方こそ。楽しかったよ（笑い）。今日はありがとう。気をつけて帰りなよ」
「ありがとう。勇斗も気をつけてね」